とりかえ花嫁の冥婚 偽りの公主/貴嶋啓


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評価:★★★☆☆
2018年7月刊。
死者の花嫁になるはずだった商家の娘が、取り替えられ、トラブルに巻き込まれ、更には誤解をされた結果、行方不明の公主として皇城に住むことになる―― という中華ファンタジー。
めちゃくちゃ受難体質のヒロインですが、商会を切り盛りしていただけあって強気な態度が頼もしい女性でした。
というか、出てくる女性がみんな強い。序盤で出てきた性格の悪い女が最終的に一番好きになったりw
ヒロインとヒーローの関係は少し駆け足気味ではあるものの、綺麗に纏まっていて◎
ただ、Wヒロインの連作ものらしいので、この1冊だけだと説明不足な点もあります。次作に期待。

☆あらすじ☆
汪黎禾は商家の娘。弟が作った借金を返すため、悪名高い藩王・武州王の息子のもとへ嫁ぐことになった。が、花婿はすでに故人。この縁組はいわゆる死者との結婚――「冥婚」だった。覚悟の上で輿入れを決めた黎禾だったが、花嫁道中で意に反して小間使いの橙莉と入れ替わったり、野盗に襲われた先で皇太子・隆翔に助けられたりするうち、行方不明だった帝国の姫君と間違われてしまい!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

弟の借金のカタとして、藩王の亡き息子と冥婚することが決まった商家の娘・黎禾
しかし嫁入りの道中、黎禾に恩義を感じていた小間使い・橙莉によって花嫁の入れ替えが行われ、藩王家には橙莉が嫁ぐことになる。
一方の黎禾は黎禾の佩玉を持っていたことから行方不明の公主と誤解され、皇太子・隆翔によって皇城に留め置かれることに。
意図せぬ身代わりによって偽りの公主となった黎禾は、なんとか罪に問われない形で元の身分に戻れないか必死に考えるが、その一方で物語は皇家を揺るがす内乱の気配を強めていくのです。

 

黎禾が本当のことを黙っていた理由はかなり消極的なものなのだけど、彼女の危機意識は理解できるものでした。
真相を打ち明けたところで説明を聞いてもらえるか分からない。それなら黙って逃げ出した方が得策というものだしなー
その逃亡がとても難しい話で、モタモタしているうちに事態が更に面倒なことになっていくのが、ままならないのだけど。

 

黎禾と隆翔の恋については少し駆け足気味かな?
ただ、序盤を読み返すと隆翔の気持ちは早い段階で芽生えているのも分かる。
そういう意味では、妹溺愛ムーブがいつの間にか片思い男みたいになっていたのも駆け足とも言えないのかも?
あれだけ妹♡妹♡だった隆翔が本物の妹に対しては無関心だったのは流石に苦笑いでしたがw

 

父親のことや自分の現状のせいで頑なになっている黎禾が、次第に隆翔に絆されていく様子は良かったです。
「酔った勢いで〜」のくだりは正直びっくりしましたけどね〜
なんというか、あの月見シーンの流れからそっちに行くとは!って感じで。もっとこう、色々と焦らすのかと思ってたので(その後焦らされたけど)
でもサクサクと駆け足気味に進む物語の中で鮮やかなアクセントになっているのではないでしょうか。
この作品、話は短いのにインパクトあるシーンが結構あるんですよね。そのあたり上手いな〜、と思いました。

 

黎禾の入れ替わり問題と隆翔の恋については綺麗にまとめてあったと思います。
詰んでる状況の解決策は「まぁそうなるよね」というものだったけれど、最後の皇上のお手紙は最高でした。めっちゃお茶目。お父様って呼びたいww

 

個人的には、主役である黎禾・隆翔カップル、橙莉・玄磊カップルよりも脇役勢の方がキャラクターが好みだったんですよね。
特に姚凛・・・・・・初登場シーンはあんなに腹立つワガママ娘だったのに、最終的に作中最も成長した女になってません?
彼女には強く生きて幸せになってほしい。

 

橙莉・玄磊カップルについては、よく分かりません。次作のメインなので描写が少ないのは仕方ないのだけど。
ただ、その影響で成州藩の挙兵の理由と顛末が分かりづらかったのはモヤる。
なんだか途中で問題が変わって、いつの間にかハピエンになっていた感じがありました。
微妙な気持ちになるけれど、モヤモヤ解消は次作に期待したいと思います。

 

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