魔法学者はひきこもり!完璧王子が私の追っかけでした/紅城蒼


魔法学者はひきこもり! 完璧王子が私の追っかけでした (ビーズログ文庫)
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評価:★★★☆☆
2018年6月刊。
第19回えんため大賞「奨励賞」受賞作。
ひきこもりの天才魔法学者と、魔法が使えない王子の恋を描いたファンタジー。
手堅くまとまっている作品だと思います。でもちょっと無難すぎるかな。
話の運びが素直なんですよね。予想を裏切らない展開が続く割に、面白いと思った展開はあっさり流されてしまうし。
ただ、ヒロインと王子の恋自体は悪くなかったので、今後に期待します。

☆あらすじ☆
ひきこもりの私が、キラキラ王子様の“推しメン”だなんて!?
「――ずっと君に会いたかった」天才魔法学者のミーシャは同僚にも“レアもの”扱いされるほど重度のひきこもり! そんなミーシャが研究院内で偶然助けたのは、彼女の“大ファン”レオナルド王子だった。魔法音痴だと言う彼に迫られて、なりゆきで魔法を教えることになったミーシャだけど、いちいち距離が近すぎる彼にペースを乱されっぱなしで…!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

魔法が使えない一般市民にも魔法が使えるようにする画期的な発明品「マギカ」。
その生みの親である天才魔法学者・ミーシャは、王立魔法研究院の同僚すらもめったに見かけないほどの引きこもりだった。
そんな彼女の前に現れたのは、王族でありながら魔法が使えない第二王子・レオナルド
魔法音痴のレナルドに魔法を教えることになったことから、ミーシャはレナルドによって外の世界へ連れだされることになるのです。

 

魔法の天才でありながら、才能がありすぎる故に周囲に疎まれ、トラウマを抱えて引きこもってしまったミーシャ。
平民から生まれた王族として、魔法が使えないことを嗤われるも、幼い日のミーシャに感化されて頑張ってきたレナルド。

そういう対照的なキャラクターがとても素敵なカップルでした。
真逆だからこそ噛み合ってるように感じられて、互いの足りないところを補い合う雰囲気にもグッとくるんですよね。
ミーシャの引きこもり癖やトラウマはレナルドが荒療治で解決し、レナルドの魔法音痴はミーシャが偏見のない天才の目で解決する。
二人が何を支え合っているのかはっきりしているから、惹かれ合うことにも説得力があるように感じられますし。
だから本作の恋愛パートは楽しく読めました。

 

一方で、惜しいなぁと感じたのは、その恋愛パートがさっさと進むところ。
「重度の引きこもり」にしては早々に外に出てしまったミーシャといい、「魔法音痴」にしては意外と早く魔法を成功させたレナルドといい、本当に大変な問題だったの?という印象が少しあって。
問題の難しさを感じないから解決したことへのカタルシスが足りず、展開に平坦なイメージを抱いてしまいました。盛り上がりに欠けるともいう・・・・・・

 

これは陰謀劇の黒幕についても言えること。
「あー、こいつが犯人。と見せかけて本命の黒幕はこっちなんだろうなぁ」という第一印象がそのまま真相だったというのは少し残念。
もっと捻ってほしかったなぁ。もしくは予想外の動機があるとか。
うーん・・・・・・

 

不満ばかり書いてしまいましたが、キャラの配置は本当に好みだったんです。
このタイトルとあらすじなら「引きこもり」か「魔法音痴」の設定をもう少し尖らせても良かったのでは・・・と思ってしまうのは、私の勝手な期待かもしれないけれど。

 

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