後宮天后物語2 新たな妃にご用心!?/夕鷺かのう


後宮天后物語 ~新たな妃にご用心!?~ (ビーズログ文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2018年6月刊。
幼馴染に兄帝を惨殺され、そのまま幽閉された皇女が後宮脱出を目指す中華後宮ファンタジー第2弾。
権力を持ったヒーローが人海戦術でヒロインを追いかけ回すシーンは前作を彷彿とさせました。ヒーローのネジの飛びっぷりは前作の比ではありませんが・・・・・・陰湿ゥ!
そしてますます後宮(笑)が酷いことに・・・・・・風評被害待ったなしですね分かります。
今回は構成に少し不満もあるのだけど、ネジがブッ飛んだ狂人カップルと神々の思惑の行方が気になるので続きも期待しています。

☆あらすじ☆
この後宮がヤバイ! とんでも後宮脱出ラブコメ第二弾!
「明晩から、陛下がこちらにお泊まりになられます」
帝位を簒奪した志紅の目的を探るべく、後宮脱出計画中の雛花に突如告げられた同衾宣言。
実は、志紅が新たに迎える四妃の中の一人に、魔物が擬態しているというのだ。
志紅が妃を娶るのも複雑だが、警護のために一緒に寝るのも……と心臓がもたない雛花の前に現れたのは、妃とは名ばかりの面々で!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

入居者の平均年齢70overの介護施設「後宮」ですが、この度、保育園も併設することになりました!

というわけで、4人の妃ならぬ4人の乳幼児が新たに入ってきた志紅の後宮。
平均年齢は下がったけれど、簒奪帝の風評被害が止まりません。ロリコンの称号が眩しすぎる・・・!

 

「後宮」概念へのチャレンジ精神に震えるけれど、今回のメインは4人の子どもたちの一人に化けた四凶の一「窮奇」の討伐。
正体当てのチャンスは一度きりという厳しい状況のなか、慣れぬ育児に体力を削られ、なぜか殺る気満々で追いかけてくる志紅に精神を削れられる雛花の奮闘が描かれていきます。

 

即席育児奮闘記はさておき、中盤に目覚めた志紅の殺意にはびっくりでした。
積極的に心だけ殺すスタイルのヤンデレかと思いきや、条件さえ揃えば物理的に殺すのもやむなし、と・・・?
「自分の心が壊れない限りそれだけはしたくない」とか考えていたけれど、前言撤回するの早すぎではない?
いくら神様のちょっかいで焦ったとはいえ・・・・・・怖いよ・・・・・・思い切りが良すぎるよ・・・!

 

ただ、そのネジが行方不明な執着を向けられている雛花の方もネジが行方不明なんですね。
全部知っても迷わないっていう真っ直ぐな心がとても歪。
どんなことがっても自分の信念を曲げない我の強さを知っているから、志紅は雛花に何も言わないのでしょうか。
言っても無駄だから・・・?諦めてるって??
この2人、似たもの同士ですね。目的は違うけれど手段は同じ。でもどっちも極端なせいで、側にいると反発し合う磁石みたいです。
相性が良いんだか悪いんだかよく分からないなぁ。
今回の騒動で話し合いの機会があったけれど、お互いに全ての腹を割ったわけではないし、うーん和解は遠そうだ・・・・・・

 

この互いへの反発っぷりがラブコメとシリアスの両面で発揮された結果、物語全体がなんとも毒々しい味わいになっているのだと思います。
これはこれで一筋縄ではいかない感じが楽しいけれど、ちょっと萌えるのは難しいかな(笑)

 

ただ、ラストの共闘シーンは挿絵も相まってとても胸熱でした。
私は互いを支え合うカプの方が好きだから、こういうバディっぽいところが今後も増えるといいなぁ。
無理かなぁ。互いを助けようとはしてるはずなのに足並みバラッバラなんだよなぁ。

 

そんな感じで色々あった第2巻なのだけど、どうしても解消できない不満点がひとつ。
序盤で珞紫の「雛花を守る決意」を示すモノローグがあったので、てっきり今回は「裏切った珞紫との和解」がメインだと思ったんです。
それは私が勝手に期待しただけなんだけど、掴みのパートであんな印象的に珞紫にスポットをあてるなら、もっと徹底的に主従の和解を描いてほしかったんですよね。
珞紫の見せ場すらない状況で、なんとなく和解完了!っていう流れになったのはとても期待はずれというか・・・・・・
せめて志紅を殴ったシーンが直接描かれていれば印象は違ったかもしれないのに。惜しいなぁ。

 

さて、ついに登場した女媧(?)の意味深なセリフで締められた第2巻。
新キャラのイケオジ・李将軍の思惑も気になります。
彼はどうして志紅の殺意を後押ししたんだろう。どちらに転んでも良かったって本当かな?
結局術をかけることなく失敗したけれど、志紅が雛花を殺しても本当に彼女を蘇らせたのか、なんだか少し疑わしかったり・・・・・・

 

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