不本意ですが、竜騎士団が過保護です/乙川れい


不本意ですが、竜騎士団が過保護です (ビーズログ文庫)
不本意ですが、竜騎士団が過保護です (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2018年6月刊。
シスコン王女が愛する妹を追いかけ、他国の竜騎士団に潜入するファンタジー。
乙川さんらしいギャグ満載のテンポの良いラブコメでした。
ある事情から竜に乗れなくなった竜騎士団長と、そんな彼と共に竜と二重契約をすることになったヒロイン。
上司と部下から相棒へと変化する関係が胸熱だったり、世間知らずな王女に振り回される団長の気苦労に笑えたりするお話です。
主従(?)ラブコメとしても竜騎士団ものとしても楽しかったので続刊に期待します。

☆あらすじ☆
団長が過保護すぎて困ります!? 王女×竜騎士団長のワケあり契約ラブコメ
隣国に嫁いだ最愛の妹を見守るため竜騎士団に潜入中の王女リオノーラ。ある日“竜殺し”の異名を持つ団長ハーヴェイに正体がバレて、大ピンチ! しかし咄嗟に竜と契約を結んだおかげで強制送還を免れて、団長付きの従者として残れることに。妹のため厳しい訓練は覚悟の上……なのに「この子は特別だから(頭ぽんぽん)」って私に過保護すぎるんですが!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

母の立場の弱さゆえに、王族でありながら苦しい生活を送ってきたレイブラ王国の第二王女・リオノーラ
最愛の妹・シャーロットの政略結婚で落ち込んでいたところ、母の叱咤激励を受け(売り言葉に買い言葉で)、リオノーラは身分を隠して妹の嫁ぎ先であるヴァレイン王国の竜騎士団に潜入することになり――

 

という、騎士団潜入モノな本作。
とは言え、あらすじに書いてあるようにソッコーで竜騎士団長ハーヴェイに正体がバレてしまうんですけどね。
なので潜入モノ特有の「正体バレへの緊張感」という雰囲気はなく。
リオノーラの王女設定は、主にハーヴェイの心にブレーキをかけるために利用されていた感じです。

 

さて、ピンチのところを竜アクセルが持ち掛けてきた「リオノーラが魔力を供給し、ハーヴェイが騎乗する」という前代未聞の二重契約に合意し、なんとか竜騎士団に留まることができたリオノーラ。
これによって、リオノーラとハーヴェイは運命共同体となり、その過程でリオノーラはハーヴェイが抱える「空の呪い」のことを知っていくことになるのです。

 

そこから、ハーヴェイとの絆を深めれば彼の苦痛を和らげることができるかも!というリオノーラの奮闘ラブコメが始まるのだけど、この展開は楽しかったw
ギリギリアウトなセリフを連呼する世間知らずな王女様を相手に、どんどんペースを狂わされていく団長。
団長さん良い人ですよね。言動はチャラいけど、この人はとても大人。
だから言われるほど「過保護」って感じがなかったのかも。
どちらか言うと、スキンシップ多めの面倒見が良い上司っていう雰囲気でした。

 

逆に、市井で働いてたとか言っていたはずなのに擦れてなさすぎるリオノーラはどうなってるんでしょうか。
バックハグされて「こういうのが平民のスキンシップなのかも」とか思うって??? そんな箱入りな生い立ちではないですよね・・・?
天然で危ない子なのかな。そりゃ妹もハラハラしまね。

 

後半は、ハーヴェイを嵌めようとする陰謀が本格化し、クライマックスでは竜に乗ったバトルアクションが展開。
空中戦の描写が多めで楽しかったです。竜騎士の一騎打ち、もっと見たかったくらい。
リオノーラの活躍も光り、庇護者と保護者の関係から「相棒」に一歩踏み出した二人はとても素敵でした。
もしシリーズ化するならバディっぽくなると楽しいな〜

 

ストーリー自体も1冊で綺麗にまとめていると思います。
強いて言うなら、キャラの割に目立ちきれなかったジェレミアが勿体なかったかな。

あと、冒頭の母親の話、レイブラ王国では幸せになれない娘を思って外に出したとかなのかな・・・?とか予想していたのだけど、特にそのへんのエクスキューズはありませんでしたね。
それも含め「リオノーラたち母娘は王族の中で日陰者扱いされていた」という重い設定の掘り下げ不足が気になりました。
リオノーラのキャラクターに強く影響する話だけに、ここはもう少し詳しく知りたかったなぁ。

続刊があれば期待していいのでしょうか?
とりあえず2巻を待ちたいと思います。

 

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