愛が死ぬのは君のせい1/桃森ミヨシ・鉄骨サロ


愛が死ぬのは君のせい 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)
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☆あらすじ☆
彼の中にいるのは誰? 幼い頃、幼馴染の一墨に告白したのにその答えをなぜか覚えていない愛生。再び告白しようと、思い出の秘密基地に一墨を呼び出すのだけれど、そこで目にしたのは一墨の信じられない姿。目覚めると一墨は元通りだけど愛生だけには分かるのです。…一墨の中に別の誰かがいる!?

『菜の花の彼―ナノカノカレ―』の桃森ミヨシ×鉄骨サロによる最新作『愛が死ぬのは君のせい』の単行本1巻を読みました。
以下、ネタバレありの感想です。

 

 

桃骨コンビの新連載が始まったと聞いたとき、新作を読むかどうか少し迷いました。
前作『菜の花の彼』ほど自分が情熱を向けられる作品が簡単に出てくるとは思えないし、かと言ってナノカレの時みたいに夢中になりすぎて苦しむのも怖くて。
ナノカレ最終話(本誌版)の傷、まだ癒えてないんですよ私。

 

迷いつつ、第1話は本誌を買って読みました。
新作のタイトルは『愛が死ぬのは君のせい』
タイトルの第一印象は「怖い・・・!」でした。

体は死ななくても心は死ぬ。恋愛で間違えれば人は死ぬ。
連想ゲーム的にナノカレ最終話(本誌版)がフラッシュバックしたんです。ほんと勘弁してほしい・・・・・・

 

ただ、今回は幼馴染の恋の話っぽい雰囲気。
幼馴染スキーとしてはちょっと心惹かれる設定です。

幼い頃、ふたりだけの「秘密基地」で幼馴染の一墨に告白した愛生。
しかし告白したあとの記憶がなく、高校生となった今では一墨と疎遠な関係となっていた。
気持ちに区切りをつけるために告白をやり直そうとする愛生は、思い出の「秘密基地」に一墨を呼び出しーー

という、序盤の流れはいかにも疎遠系幼馴染の恋愛劇。
一墨のビジュアルが鷹人に似ていたこともあってテンションも急上昇です(私は鷹人派でした)

 

が、しかし。
この「告白のやり直し」からの展開がぶっ飛んでた。

 

空からオチてくる謎の光。それに触ろうとした愛生を全力で庇う一墨。
愛生の代わりに光が触れた一墨の体は真っ二つに裂けてーー・・・!

 

なんじゃこりゃーーーーーー!!!!!
えっ、えっ、な、なんじゃこりゃーーーーーーー!!!!!!

 

裂けるチーズ並にスルッと割れた一墨を見て愛生は大パニックで絶叫。同じくらい私も大パニックで頭が真っ白。

 

ファンタジーならファンタジーで先にそう言ってくれませんかねぇ!?
突然のホラー展開とか心の準備ができないでしょ!

 

このままじゃヤバイ!と一墨の体を必死にくっつけようとする愛生の姿に何を思えば良いのやら。

私はラノベ好きファンタジー好きだから、こういうブッ飛んだ展開には耐性がある方だと思ってたんだけどなぁ。
ナノカレの次の作品でこんな変化球を投げてくるとか予想外すぎて。
そういや桃骨コンビの短編集って結構ブッ飛んでる話が多かったような・・・・・・ブッ飛んだ展開はナノカレもそうか・・・・・・

 

でも正直、私は「ナノカレ的な」新作を期待していたんですよ。
そういう期待は漫画家さんに失礼なのかもしれないけれど、ナノカレで不満だった部分を解消してほしくて。

そんなモヤモヤがあり、1話を読んだ後は何となく本誌から手を引いてしまいました。

 

本誌を追うのはやめたものの、ツイッターを見ていると「愛君」に対するナノカレファンの評判は悪くない。
じゃあ単行本は読んでみるかな〜、というわけで読んでみました『愛が死ぬのは君のせい』第1巻。

相変わらず第一話の「真っ二つに割れる一墨」はゾッとします。ほんと何なんだよこれ。

 

ただまぁ、そこからの展開は悪くなかった。むしろ面白かった。

 

一墨の身体を乗っ取り、今度は愛生の身体を狙う謎の存在「ワルツ」。
一墨の異変に気づいて「一墨を返せ!」と必死でワルツに訴える愛生。
ワルツの魔の手から愛生を守ろうと内側から抵抗を見せる一墨。

 

三者三様の攻防が見えてくる第2話の不気味さが好きです。
最初からファンタジーだと分かって読めばそんなに抵抗を感じないものですしね。

 

このあたり、愛生の一墨に対する献身的な愛は潔すぎて不安になるし、彼女を守るために本気でワルツ(=自分の身体)を殺しにかかる一墨の激しさにも驚きました。
『愛が死ぬのは君のせい』というタイトルの意味はまだ分からないけれど、「愛する君のためなら死ねる」という想いの存在は把握。
愛生も一墨も愛が重くて良い感じです。

 

おそらく両片思いであろう幼馴染たちの間に割り込んだ人外の存在。
コイツのせいで幼馴染の片割れは消えてしまうかもしれない状況にあり、まさに物語は命を賭けたシリアスな展開に突入したわけです。

 

なのにどうしてラブコメの波動を感じるの・・・!

 

愛生に移動したいワルツが「対人のわかりやすい受け入れ判定はキス」とか言い出した段階で「おおっと??」と思ったんですけどね。
なんだろう。言ってることは間違ってないんだけど、それがクールな一墨に由来してることに笑ってしまう。なんか可愛くないですか?
それとも「俺が!君の中に入ることを了承して!」のセリフで変なこと考えた私がアレなのか??ピュアさが眩しい・・・!

 

そしてこの4話で一番ぶっ飛んでいたのはラスト。
「一墨」が愛生を守るためにワルツに与えた「たったひとつ渡していないもの」

それを受け取ったワルツの変化がやばいんです。

ラブコメだ。ラブコメが始まってしまった・・・!

 

真っ赤な顔した恋する男子が現れた!!

 

完全に変貌してしまったワルツ。
4話冒頭のシリアスな空気は完全にお亡くなりになりました「トゥンク・・・」「きゅん」じゃねぇよ!w

 

恋するワルツが面白すぎるんだけど、これって本来は一墨の気持ちなんですよね?
一墨、クールの仮面の下にこんな恋する男子を隠してたの?待ってちょっと可愛すぎない??

 

ちなみに「ワルツ」という名前が生まれるのはこの第5話なのだけど、まぁ由来が酷いw
そんな愛生の残念なネーミングセンスすら喜んじゃうとか、なんなの、この面白い人外。
某烏丸にしか見えなかった顔がやたら可愛くなっちゃって・・・・・・

 

そういうわけで、恋したワルツの混乱っぷりを笑うギャグ満載の第5話なんだけど、ラストはヒロインが殺されかける突然のシリアスエンド。
この漫画、笑えばいいのかハラハラすればいいのかどっちなんですか・・・!

 

まぁ愛生は大丈夫でしょうけど。
それよりもラストに出てきた謎の男の素性が気になります。

 

ワルツが楽しい存在になってしまったし、やはり三角関係になるのでしょうか。
一墨は本当に消えたのかな?
そんなわけないよね?それじゃあんまりだもの。

 

もし三角関係になるとしたら、この3人の関係性は描き方次第で面白いことになると思うんです。
ワルツの愛生に対する想いは一墨に押し付けられたものということ。ワルツは人外の存在であること。
この2点をどう料理するのか、とても興味があります。
そんなワルツの存在によって割かれた愛生と一墨の恋の行方もね。

 

ただ、ナノカレの例を考えると1巻だけで物語の方向性を予想するのは無理なんだろうなぁ。
最後に出てきた男の立ち位置がわからないし、一墨がどの時点で戻ってくるのか(あるいは戻ってこないのか)によっても話は大きく変わるでしょうし。

 

何はともあれ、桃骨さんの心理描写には期待しています。
SF的設定だろうとファンタジーだろうと、徹底的に掘り下げて描き抜いてくれると信じてる!

 

今度こそスッキリできる結末が待っていると嬉しいです。
ただ、この万人受けしなさそうな特殊設定漫画がちゃんと最後まで描かれるのか、正直不安である。

 

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