茉莉花官吏伝3 月下賢人、堂に垂せず/石田リンネ


茉莉花官吏伝 三 月下賢人、堂に垂せず (ビーズログ文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2018年4月刊。
記憶力を武器に官吏として成り上がっていく少女の立身出世中華ファンタジー第3弾。
今回は前回のゲスト・暁月の助っ人として赤奏国へ出向するお話です。
官吏として目覚ましい成長を続ける茉莉花の活躍にワクワクします。彼女が理想とする官吏像も定まってきた感じかな?

☆あらすじ☆
珀陽のもとを離れ、官吏としての試練が始まる――。立身出世物語第三弾!
皇帝・珀陽に文官の高みを目指す宣言をした茉莉花。その意を受け珀陽が命じた先は――皇帝位を巡る内乱の危険性をいまだに残す【赤奏国】だった! 国の建て直し と敵軍との「和平交渉」を任された茉莉花は……!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

「国の再建に有用な人材を派遣してほしい」という暁月の頼みを聞き、ついでに茉莉花に手柄を立てさせたい珀陽の思惑から、内情不安を抱える赤奏国に出向することになった茉莉花。

 

というわけで地方編というフェイントをかけた赤奏国編がスタートです。だまされた!

 

このシリーズは皇帝の無茶振りを受けた茉莉花が四苦八苦して期待に応えるところが面白いのだけど、今回もまぁ無茶な要求をされてしまって・・・・・・

 

茉莉花を待ち構えていた暁月の要求は二つ。

官吏不足で機能していない現状を改善するため、最低限の人数で最低限の業務が回せるようにすること。
反乱を起こそうとする元皇子の側近・布弦祥との和平交渉に挑むこと。

 

・・・・・・無茶振りがすぎる!!

 

珀陽もひどかったけれど暁月も人使いが荒いですね〜
いやいや、よく考えたら裏にいるのはやっぱり珀陽じゃん。白い皇帝のスパルタっぷりにゾッとします・・・・・・
これって「押し潰して潰れなければ有能、潰れたらそこまで」みたいな発想では?期待と信頼があるから出来るのかもしれないけど。皇帝の期待が重い。

そもそも「命の危険があるから子星は行かせられないが、手柄を立てさせるためなら茉莉花は派遣する」っていう方針からしてドン引きです。
茉莉花って前巻でようやく官吏になったばかりの新人だったはずでは。
しかも赤奏国は縁もゆかりもない超アウェー・・・!

 

とはいえ、一足飛びどころか五足飛びで経験値を荒稼ぎしていくから本作は面白いのです。
「茉莉花ならできる!」という重すぎる期待に、茉莉花はしっかり応えてくれるから良い。
彼女なりに迷いながら、「自分はどうなりたいのか、何ができるのか、何を望むのか」と必死に考え続けるところに読み応えを感じます。

 

さて、赤奏国の内情に戸惑いつつ、同類の有能な怠け者・舒海成と共に与えられたミッションに励む茉莉花。
この海成がまた良い感じでクセがあって魅力的でした。
そういえば、この作品に出てくるのは茉莉花含めクセが強い人ばかりなのでは。海成はマトモ枠かも。
茉莉花に感化され、仕事や出世への意識を改めていく海成の変化は面白かったです。クセはあるけど根っこの善良さが素敵です。

 

そんな海成が思わぬポジションに立つことになったラスト。
有能な人材がほしい暁月の発想は分かるけれど、海成や茉莉花はどう思うのかなー?
茉莉花は自分のそっくりさんとか恋愛対象的にアウト、みたいなことを考えていた気がするし。
赤奏国への引き抜き展開は流石にないと思いますけどね。それはそれとして海成の動きと茉莉花の反応が気になります。

 

赤奏国編はどれくらい続くのかな?
あまり長くなると珀陽の出番が・・・・・・
何はともあれ続きがとても楽しみです。

 

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