一華後宮料理帖 第六品/三川みり


一華後宮料理帖 第六品 (角川ビーンズ文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2018年2月刊。
うーん、うーん?
なんだか良くわからない事態になってきました。
正ヒーロー(だよね?)がすごい勢いで好感度下げていってるような??この先に一発逆転の目はあるのでしょうか。
相変わらず理美よりも朱西よりも祥飛の成長が著しく、少年皇帝成長物語としては抜群に面白いです。
ただ、これ、三角関係的にはどうするんだろう・・・・・・

☆あらすじ☆
おいしさとせつなさ絶好調! 大人気の「食」を巡る中華後宮記・第6弾!!
朱西が皇帝・ショウ飛の側を離れ、敵対する鳳家当主となった。そのため立后式は延期。理美は己にできることをしようと、食学を引き継ぐと決める。だが突然、地方県吏が一斉に徴税を拒み、宮廷は激震! 反逆罪で捕らえられそうになる県吏を庇ったのは朱西だった。ショウ飛と真っ向から対立する姿に、戸惑う理美。「食」と向き合い、本当に守るべきもののため理美が選ぶ道とは……!?  「俺はあなたの敵です」真の決別が近づく第6弾!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

皇后内定者である理美がほしいと公然と宣言した朱西。
しかし同格の鳳家に対しても、信頼していた朱西自身に対しても、どういう態度を取ればいいのか迷う祥飛。
祥飛のそばで彼の心を支えつつ、人が変わったような朱西に戸惑いを隠せない理美。

三者三様の想いが複雑に絡み合うなか、地方の反逆に繋がりかねない緊張の事態が起こり―― というのが今回のストーリー。

 

前巻で「なんだかんだ言って朱西は祥飛の為にならないことはしないだろうし、敵対したのはフェイク」みたいな感想を抱いたのですが、同じことを理美も考えついてました。てことは違うのか??

優しく思いやりにあふれ、祥飛に仕える立場を自らの居場所と決めていたはずの朱西が、本当に祥飛を裏切るだろうか?
(もしかして!)
朱西には思惑があり、あえて祥飛を裏切ったかのように振る舞っている可能性はないだろうか。
なんらかの事情で裏切ったふりをしているなら、朱西は用心に用心を重ねて、けして本当のことを口にしないはず。

これがそのまま結末ってことはないと思うけれど、たぶん似たような事情を抱えているはず。
裏切ったふりではなく、祥飛を守るために祥飛を裏切る的な話だったりして。自分ごと鳳家を滅ぼすつもりとか。

 

というか、それくらいの美談展開がないと、今回の朱西のマイナスイメージは払拭できない気がするんです。
なんかこう、ネチネチと祥飛をいたぶる雰囲気がちょっと・・・・・・嫌らしすぎない・・・?
「この件に関しては、俺の負け」という台詞も、祥飛を嵌めるやり方も嫌味ったらしいなって・・・・・・

 

どうするんです??大丈夫です???
現状、好感度ダダ下がりですよ???

 

正直、ラストで理美と朱西が切なげに敵対宣言してても全然気持ちが乗らないっていうか、まだそこでウダウダしてるのかよって気持ちになるのが辛い。
最近、同じような心情描写を繰り返しすぎてはいませんか?

 

そんな朱西に対し、好感度爆上げが止まらないのが祥飛。
今回も若さゆえの癇癪を必死に抑えつつ、自分の手持ちで何ができるのかを必死に考え答えを見つけ出す姿がとても格好良かったです。
理美への恋も、皇帝としての自覚も、臣下への信頼も、少しずつ彼の中で形になって根付いているのが分かるんですよね。実に良い。
構成上仕方ないのだけど、何を考えてるのか明かせない朱西よりも、心理描写が丁寧に描かれる祥飛に心を寄せてしまうのは読者感情として仕方ないんじゃないかなぁ、と思ったり。
ほんと、少年皇帝の成長物語としては素晴らしい出来です(ただ、楽成の一年半の抵抗の理由を思いつかなかったのは間抜けだったかなって・・・・・・あれは物語としても最後まで引っ張るほどの理由だったのか疑問ですが)

 

うーん、ここまで祥飛に肩入れしてしまうと、理美の曖昧な立ち位置にとても落ち着かない気持ちになります。
全く揺れませんもんね、理美。膝枕とかしてたけど、もはや母子みたいなノリになってきてたし。
これが祥飛側も母を投影してるとかなら良いけど、祥飛の気持ちはそこでは終わってないんだよなー・・・
この調子で朱西への恋しさに胸を痛め続ける理美が祥飛の心の支えとなっていくのでしょうか。それって落とし所どうするの?

 

なんだか色々と不安が大きくなってきましたが、とりあえず次巻も楽しみです。
言ってみればここまで心をざわざわさせる少女小説はあまりないわけですし!
混迷深まる物語の着地に期待しています。

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