後宮麗華伝 毒殺しの花嫁の謎咲き初める箱庭/はるおかりの


後宮麗華伝 毒殺しの花嫁の謎咲き初める箱庭 (コバルト文庫)
後宮麗華伝 毒殺しの花嫁の謎咲き初める箱庭 (コバルト文庫)

前作の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2018年2月刊。
中華後宮ミステリー第7弾。
今回は「花」をテーマとする謎解きと、初恋の人に嫁いだ異国人の姫の健気な恋心を描くストーリーでした。
このシリーズは後宮のドロドロ愛憎劇が面白いのだけど、それが強すぎると胸焼けするなっていうのを再確認してしまった・・・・・・

☆あらすじ☆
“聖女の箱庭”を意味する瑠弥麗火宮で園林の花々と共に隔離されて育てられた泥蝉王女、朶薇那。後の名を戻露珠は、凱の軍兵に襲われそうになった折、助けてくれた異国の皇子・高透雅のことを片時も忘れることはなかった…。紆余曲折の末、透雅の妻として迎えた初夜。二人の想いはすれ違って―!?愛を信じることのできない透雅を、露珠は愛する花に想いを託し解きほぐしてゆく―。

以下、ネタバレありの感想です。

 

故国が滅びていくなか、窮地を救ってくれた皇子・高透雅に恋をした泥蝉国の王女・戻露珠
紆余曲折を経て透雅に嫁ぐことになった彼女は、厭世的で自嘲的な透雅と少しずつ心を通わせていき―― というストーリー。

 

露珠と透雅の恋物語自体は、うーん、いつもの後宮シリーズかなぁという印象が強いです。手癖っぽいというか。
お友達の影響もあって、やたら床入りの話ばかりするのが珍しいかなー・・・いや、そうでもないですね。

 

正直、「片方は望まぬ結婚から始まる恋愛」というスタートからの進展がパターン化されすぎているように感じます。
前々作の筋肉ダルマのピュアラブコメや、前作の作家モノ要素を取り入れた関係は、そのパターンに変化を取り入れていて面白かったのだけど、今回はそういうのが見当たらなかったですし。
もっと透雅が鉄壁だったら違ったのかな?
「露珠に恋できたらいいのに(出来ないだろう)」みたいなことを言いつつ、割と最初から好感度は高かった透雅。
ようやく振り向いてくれた!っていうカタルシスが個人的には物足りなく感じました。もう少し透雅の心の変化を丁寧に追ってほしかった・・・・・・

 

とはいえ、透雅を一途に慕う露珠は可愛かったです。
今までのシリーズでも屈指の不幸な身の上だった気がする。纏足は話に聞くだけでも痛いですね・・・・・・

 

ラブストーリーはさておき、謎解きに関しては今回も面白かったです。
こちらはテーマを毎回変えてくれるので飽きがこないのが良い。
花言葉や毒物など、植物系のネタを駆使して謎解きに中華要素を感じさせてくれるところが本シリーズの魅力だと思います。すごく楽しかった!
一連の事件の黒幕についてのミスリードもお見事。後半は二重三重にひっくり返す展開が上手いんだよなぁ。

 

それにしても相変わらず後宮愛憎劇のおぞましさは酷い。
今回、族滅の憂き目にあったのは呉家でしたが(透雅はよくお咎めなしで済んだな)、これがまた憎しみの連鎖を呼ぶんでしょう?次は誰が不幸になるんです???と思うと全く心が晴れない結末。ううむ・・・・・・

崇成帝までは上手く繋がって皇統も、そろそろゴタゴタしてくるらしいですし。
たしか洪列王の家系に繋がっていくんですっけ?どうなるんだろ?

 

そういえば今回の一連の騒動で完全なる被害者だった青艶は、あのままなのでしょうか。
自分の恋は間違いだった、という結論のまま放置されて終わった気がするんですが、ちょっと辛すぎでは・・・?(泣)

 

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