イレーナ、失われた力/マリア・V・スナイダー


イレーナ、失われた力 (ハーパーBOOKS)
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前作の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2018年1月刊。
元死刑囚の少女が生きるために戦い抜くサバイバル・ファンタジーシリーズの最新作。
前3部作のラストから8年後を舞台にした新章、ついに開幕です。本当に心待ちにしていました・・・!
期待を裏切らずとても面白いし(なんとヴァレクの過去編が!)、この続きが気になる新章第1巻。
ラストは「ふぁ〜〜〜〜!!!」って叫んでしまいました。
ここからどんな展開をみせてくれるのか楽しみです。

☆あらすじ☆
新章開幕!死刑囚の日々から8年――いま、新たなる試煉が始まる。
国の最高司令官の毒見役となって、死刑を免れた日から8年――いまでは敵対国との間を繋ぐ連絡官を務めるイレーナだが、ある夜事件は起きた。何者かに毒矢で射られ、いっさいの魔力を失ったのだ。絶体絶命の窮地に陥ったイレーナ。頼みの綱のヴァレクもまた、長年固い絆で結ばれていた最高司令官との関係に、いま暗雲がたちこめ……。新たな敵、試される信頼と裏切り。〈霊魂の探しびと篇〉開幕!

以下、ネタバレありの感想です。

 

イレーナが連絡官となってから8年。
イクシアとシティアの架け橋となり、国境付近の隠れ家でヴァレクと幸せにラブラブする一方、相変わらず(?)敵もどんどこ作っていた様子のイレーナ。
新章開幕早々の襲撃事件で彼女の8年間が伝わってくるようでした。序盤からトップスピードで読者を物語に引き戻してくる展開は、相変わらずお見事と言うしかありません。

 

イレーナの能力喪失については、まぁ既定路線かな。むしろ、そうこなくっちゃ面白くないまであるのでは?と思いました。
個人的には、イレーナには生と死のギリギリの境界で「絶対に生き延びてやる!」というガッツを見せてほしかったので、新章の展開は大歓迎です。

しかも、この展開のおかげで終盤のヴァレクの「戦え、イレーナ。君に魔力は必要ない。生き延びるんだ!」という胸熱すぎる台詞も見れましたし!
なんという信頼と愛。そして深い理解。
これだからイレーナとヴァレクのカップルは尊いのです。

 

そして今回、個人的に嬉しすぎてテンション爆上げしたのはヴァレクの過去編がたっぷりと描かれたこと
まさか前作から8年後舞台の続編で、少年時代のヴァレクが「ワナビー」「キングキラー」とバカにされつつ武者修行するエピソードが読めるなんて!
ヴァレクの過去は前作でも語られていたけれど、改めて丁寧に描かれる彼の心情は読み応えバッチリでした。

 

というか、ヴァレク視点って初めて出たような?(前作はイレーナの一人称だけだったような?)
ヴァレク視点だとイレーナへの愛情がダイレクトに伝わってしんどいです。萌えに殺されそうです。序盤のイレーナと夫婦の振りして諸国漫遊する妄想してるヴァレクとか可愛すぎて死ぬかと思いました。
感情を殺し、冷たい暗殺者となっていく少年時代のヴァレクに今のヴァレクを見せてあげたいなぁ。君の未来はこんなにも愛に満ちて温かなんだよって。

 

イレーナとヴァレクの絆に悶えさせる一方で、イレーナ襲撃事件から始まる一連の騒動は解決するどころか不穏な空気が。
最高司令官とヴァレクの間にヒビを入れるのかぁ・・・・・・恐ろしい・・・・・・
もはやヴァレクの心は最高司令官への忠誠心だけが独占しているわけじゃないし、そうなると昔と比べて不信を向けられるのは仕方ないことなのかもしれません。
最高司令官ちょっと狭量すぎない?とも思うけれど、猜疑心が強くないとやってられない職業だから難しいところ。
イクシアとシティアが再び敵対してヴァレクとイレーナがロミジュリになるより、ヴァレクがイレーナのところに寝返る展開の方が遥かに私の心には優しいけれど・・・・・・
イレーナが本当に妊娠したなら、ますますヴァレクにはイレーナと敵対しないでほしいですし・・!

 

うーん、どうなるんだろう。ここからの展開がとても気になります。
次巻はいつになるのでしょうか。早く読みたい!

 

余談。
イレーナ、ヴァレクと同じくらいジェンコ視点がたくさんあってすごく楽しかったです(どんなに緊迫の状況でもジェンコ視点だとコメディタッチになるところ大好き)(「まるでゴミ屋敷」に死ぬほど笑った)
今後ジェンコ以外の視点も増えていったりするのかな?
それはそれで群像劇っぽくなって面白そうだなぁとワクワク。

イレーナ、失われた力 (ハーパーBOOKS)
マリア・V・スナイダー
ハーパーコリンズ・ジャパン

 

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