りゅうおうのおしごと!7/白鳥士郎


りゅうおうのおしごと!7 (GA文庫)
りゅうおうのおしごと!7 (GA文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
2018年1月刊。
アニメ絶賛放送中の将棋ラブコメ第7弾。
今回は清滝師匠の挫折と再起、そして勝負を描くストーリーでした。
おっさんの格好良さと家族愛に泣いた・・・・・・

☆あらすじ☆
「文句があるならかかってこい! 八一!!」
清滝一門の祝賀会。師匠である清滝鋼介九段から叩きつけられたその言葉に、八一は衝撃を受ける。
順位戦――名人へと続く階段で、昇級のチャンスを迎えた八一と、降級の危機にある清滝。師匠の苦しみを理解しつつも八一は己の研究を信じて破竹の進撃を続ける。
一方、棋力のみならず将棋への熱をも失いかけていた清滝は――
「衰えを自覚した棋士が取れる手段は二つ……」
残酷な運命に抗うのか、従うのか、それとも……?
笑いあり涙ありの浪速ド根性将棋ラノベ、号泣必至の第7巻!

以下、ネタバレありの感想です。

 

清滝師匠を中心に、名人への挑戦権をかけた「順位戦」を描いていく第7巻。

竜王となった弟子が才能を開花させ、周囲に畏怖され、自分の将棋を過去のものとしていく。一方で、自分は年々衰えを感じ、次の順位戦で降級してしまう可能性が高い――

そんな切羽詰まった状況におかれた清滝師匠の複雑な心境は、とても真に迫っていて。それだけに胸が痛くて仕方なくなるものでした。
自分の理解が追いつかない技術を持った若手に対し、マウントを取れるのは経験だけ。
それすらも敗者の証のようなものでしかなくて、ああはなりたくないと思っていたはずの「老害」である自分を自覚した瞬間の絶望感たるや・・・・・・

 

清滝師匠の迷走が描かれる前半は、読むのが苦しくて苦しくて。
天才には届かない人の挫折と苦悩はどうしようもなく感情移入してしまうし、勝負の世界で過去と年功序列にすがるみっともなさや羞恥まで共有してしまいました。
もうやめて誰か介錯してあげてって泣きそうだった・・・・・・八一と銀子の憐れむような上から目線もきつすぎて。

 

だからこそ、そこからの目が醒めるような自己改革・逆転劇はすごかった・・・!
単に若さを取り入れればいいってわけじゃない結論が素敵です。
年を取ること、経験を重ねることは無意味なものじゃなくて、それを土台に新たな境地に切り込んでいく。序盤の鬱屈があるからこそのカタルシスをそこに感じて、何度も何度もグッと胸が熱くなりました。

 

清滝師匠の物語が展開していく一方、「なんかちょっと調子に乗ってる??」とフラグの気配を感じていた八一は案の定、鼻っ柱を折られることに。
もう、絶対こういう展開になると思った。掲示板の気味が悪いくらい手のひら返した持ち上げようからゾワゾワしてたし・・・・・・。
先達に叩き落され、屈辱の昇級を決めた八一の幼児返りにはうわぁ・・・・・・悔しい気持ちはとてもよく伝わったけれど。

 

あと、このくだりで姉弟子が安心してたってやつが、何とも不穏でなんかイヤだなぁ。
今回、あいの出番が少ない代わりに姉弟子がラブコメヒロインとして大活躍してたけど(でんじゃらす!)、棋士としての八一の隣に立てるのはやっぱり姉弟子じゃないのかもな・・・と思ってしまったり。
同じ目線、同じ方向でモノを見ることができないっていうのは、以前から描かれていることなのだけど。その溝って実は取り返しがつかないくらい大きいんじゃないかなぁ・・・・・・
ううむ。大丈夫かな。私は姉弟子派だから姉弟子に幸せになってほしいのだけど。
ていうか、それが今できてるのって創多だけ?ショタが一番の理解者なロリコンってどういうこと。

 

清滝師匠の熱いドラマに満足しつつ、壁にぶつかった八一の更なる成長が楽しみになる回でした。
次巻も期待しています!

 

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「りゅうおうのおしごと!7/白鳥士郎」への2件のフィードバック

  1. おはようございます、ばなな豆乳と申します。
    しばらくブログの更新がなかったので、みかこさんもついにラノベ卒業か…と寂しく思っていましたが、今朝つぶやきを見て驚きました。そのようなことが…。辛い思いをなさっていたのですね。
    私はみかこさんのブログをいつも楽しみにしておりますよ!
    まだ読む時間をとれていませんが、光炎のウィザードもついにかいました! レディマリアーヌや翼の帰る処、最果てのパラディンなどもみかこさんのブログや読メで知って手に取りました! とても素敵な本ばかりで楽しい読書時間を過ごすことができましたよ! ありがとうございます! 
    読書は楽しいもの。辛いようでしたら無理して記事にしなくともいいと思います。でも楽しみにしています。でも楽しみにしています(オイ!)
    最後に、氷竜王と六花の姫はもう読まれましたか? 私は二巻目を読み終えたばかりなのですが、ビーンズにしてはさいきん珍しい感じの内政もので、ラブは薄いのですがなかなか面白かったです。

    なにを言いたいのかわからない長コメントになってしまいましたが、みかこさんが楽しく読書時間を過ごせることが何よりかと思います。どうかお気になさらず、傷ついた心が回復されることを願っています。

    1. ばなな豆乳さん、コメントありがとうございます。

      ツイッターで思わず愚痴を吐いてしまいましたが、実はそういう事情もあってモチベが上がらなかったんです…
      感想はあまり書いてなかったのですが、こっそり(?)細々と新刊等を読んではいたのでラノベはまだ卒業できそうにありませんw

      ブログを楽しみにしていただいていると聞いて、とてもとても嬉しいです…!励みになります!!

      光炎のウィザード!賑やかで楽しい師弟ラブファンタジーなので好きです(もしお読みになっていないのであれば、同著者の『デ・コスタ家の優雅な獣』『シスター・ブラックシープ』もぜひ…!)

      レディマリアーヌ、翼の帰る処、最果てのパラディン…どれも大好きな作品ばかりなので、私が出会いのきっかけになれたと聞いて感動しています…こちらこそ手にとってくださって本当にありがとうございます( ;∀;)

      氷竜王と六花の姫は2巻まで買ってあるのですが、まだ読んでいませんでした。内政系の面白い作品なら期待が高まりますね…!できるだけ早めに読みたいと思います( ´ ▽ ` )

      ばなな豆乳さんの温かいコメントにとても励まされました。ブログの更新、がんばります!本当にありがとうございました。

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