後宮天后物語 ~簒奪帝の寵愛はご勘弁!~/夕鷺かのう


後宮天后物語 ~簒奪帝の寵愛はご勘弁!~ (ビーズログ文庫)
後宮天后物語 ~簒奪帝の寵愛はご勘弁!~ (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2018年1月刊。
「(仮)花嫁のやんごとなき事情」の夕鷺かのう先生の最新作がついに登場!待ってました〜!
舞台は中華風異世界。中二テイスト満載なファンタジーにワクワク。
個人的に今作のヒーローの鬼畜度は前作より増してるような気がします。ドS系ではないです。ナチュラルにゾッとする脅し文句を口にするコレは・・・・・・ヤンデレ・・・!
自虐癖と嫉妬癖をポジティブ変換して突き進むヒロインと、この世の不幸を一身に背負うかのような不憫な幼馴染ヒーローの両片思い簒奪ラブでした。属性多いな。楽しかったです。
とても序章的な内容だったのでココからどんどん面白くなっていくはず。期待しています!

☆あらすじ☆
好きだった人が豹変――理由は過剰な溺愛でした!? 後宮脱出ラブコメ!
幼馴染の志紅を慕う公主の雛花は、神の力を授かることができる【天后】になろうと勉強に励む日々。ところが、志紅が帝位を簒奪する現場を目撃! しかも「今日から君は俺の妻だ」と告げ、雛花を後宮に拘束し……!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

皇族でありながら皇族扱いされない落ちこぼれの「徒花公主」雛花
幼馴染の将軍・志紅に密かな想いを寄せつつ、女神・女媧を身に降ろす「天后」になることを夢見る雛花は、とある事件をきっかけに女媧を降ろすことに成功する。
しかしその喜びも束の間、目の前で志紅が兄帝を惨殺し帝位を簒奪したことによって、彼女の運命は大きく動き出すのだった――

 

という感じの出だしだったのだけど、初っ端からヘビィですね????
大好きな人の手によって敬愛する異母兄が串刺しにされる瞬間を見せつけられるヒロインか・・・・・・最初の能天気なテンションはどこへってくらいのドシリアス展開に唖然・・・・・・

 

いや、脳天気なテンションはその後も絶え間なく続いていくのだけど、予想以上にメインストーリーが重くてびっくりしました。
志紅が凶行に走ったあげく雛花を監禁・脅迫までする理由はちゃんとあって、その裏事情を知れば「憎まれ役を買わねばならないとは、なんという不憫な・・・」となるけれど。
でも命を守るためなら好きな子の心をベキベキに圧し折る方針が怖いんだ・・・!あと脅し文句が無駄に具体的なのも怖いんだ・・・!

 

「少し、きみのことを甘やかしすぎた。次があれば、足の腱を切る。腕だけで逃れようとするなら、腕を折ろう」
「こ、紅兄さ、・・・・・・」
「文字を書くなら、指を切り落とそう。声で助けを求めるなら、舌を夜光。二度と秦坤宮の室から出ることができないように」
がたがたと震える雛花の指に、喉首に、舌を暗示するように唇に。順繰りに指をゆっくりと這わせ、志紅は囁いた。
「手足をもがれて声を失っても、安心していいよ。・・・・・・不自由はさせないから」

 

不自由するに決まってるだろ!!!!!

 

は〜〜〜。ヤンデレです。事情は分かるけど発想がヤンデレです。
他にもっと健全な方法はあるはず(パッと思いつかないけど)なのに、そういう闇方向に進むところが間違いなくヤンデレです。
彼自身が望んだ道ではなくとも、そういう運命を呼び寄せちゃうあたり完全にヤンデレです。正直大好きです。

 

思えば前作ヒーローのクロウはSっ気ある鬼畜発言しても根がヘタレというか良い人というかラブコメが似合うキャラだったんですよね。
それに比べ、本作の志紅はやってることも暗ければ性根もかなりジメッとしてる・・・・・・
彼の家が没落した理由、親友から帝位を簒奪した理由、想いを寄せる雛花の心を徹底的に傷つける理由などなどの背景も含め、何から何まで不幸すぎてもう・・・・・・好き。

 

この物語のラブコメパートがちゃんとラブコメとして成立してるのは、ひとえに雛花のキャラクターのおかげだと思います。
夜這いシーンは楽しすぎて最高でした〜〜
お芝居と分かっていてもつい期待して裏切られて静かに落ち込む志紅さん・・・・・・両片思いのすれ違いが楽しくて不憫萌えを満喫できましたw

 

さてさて、突然の簒奪劇の裏事情が明かされて1巻は終わるわけだけど、ここからの展開がとても気になります。
創生の神が女媧と伏犠と聞いたときから嫌な予感しかなかったのだけど(現在アニメ放映中のアレのせいですね)、想像以上に嫌な感じの事情が隠されていてゾクゾク。
化物たちは(内情はさておき)統治者としては優れているようだけど、それも本当なの?って感じ。
市中に現れた化物のことといい、何か更にヤバいカラクリがありそうだなぁと疑ってしまいます。

 

まだまだ物語は始まったばかり。
すれ違う幼馴染たちの両片思いなジレジレを楽しみつつ、コメディタッチで描かれるダーク・ファンタジーの行方に期待したいと思います。

 

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