異世界で竜が許嫁です 1・2/山崎里佳


異世界で竜が許嫁です (角川ビーンズ文庫)
異世界で竜が許嫁です (角川ビーンズ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
1巻:2017年6月刊。2巻:2017年12月刊。
楽しかったー!
竜の力を取り込んだ女子高生が、彼と協力して元の世界に戻ろうと奮闘する異世界転移ファンタジー。
タイトル通りに偽装恋人(婚約)モノです。1巻は険悪な出会いからじっくりと関係を構築し、2巻で色々と爆発してくれます。
特に2巻で見せてくれるヒーロー氏の面白さは最高でした。これはキャラにつられて読者が恥ずかしくなる系ラブコメ・・・!
お姉ちゃん気質のヒロインは好感がもてるし、猜疑心が強く合理主義者のヒーローの変わりようにはニヤニヤ。
ヒーロー側の事情的にシリアス強めな部分もあるのだけど、掛け合いのコミカルさが楽しくて一気読みです。
異文化交流要素も面白く、価値観の違いによる羞恥心のすれ違いは必見ですよ!

☆あらすじ(1巻)☆
異世界トリップ、からの美形貴公子(ただし竜)と強制婚約…!?
赤い飴を食べ、異世界にとんだ高校生のエミ。実はオレ様貴公子ルイス(竜)の力を飲み込んでいたため、まさかの「許嫁」にされてしまい!? 人間嫌いの””竜族””が支配する地で、問題だらけの異世界トリップ・ラブ!

以下、1・2巻まとめてネタバレありの感想です。

 

誤って竜ルイスの力を食べてしまい、異世界にトリップした女子高生・エミ
ルイスに力を返さないかぎり元の世界に戻ることができないエミは、問題解決の鍵を握るルイス暗殺未遂犯を探すため、彼と恋人のふりをして行動を共にすることになり―― という感じで物語はスタート。

 

序盤からサクサクと進む割に展開がスムーズで読みやすい、というのが本作の第一印象。
そのまま最後まで中だるみすることなく、テンポ良く物語が進んでいきます。2巻も同じく。
それでいてエミとルイスの関係性や心情の変化は自然だったし、急ぎ足になりすぎないところがGOODでした。

 

シリアスな物語の中でコメディパートを上手く使って楽しく読めるところも良し。
特に偽りの婚約者となるルイスとエミの掛け合いがすごく楽しかったです。
お前がいないと死んでしまう!(本当)、お前と片時も離れたくない!(真剣)って感じで、愛はないけど切実な二人のラブラブ(のフリ)に笑いっぱなし。
言葉だけ見れば熱烈愛情表現だし「愛している」以外の言葉に嘘はないのがすごい・・・・・・
引き離されると死ぬかもしれない上に、信用できる相手がお互いしかいないわけですからね。そりゃあ必死にもなるでしょう。

 

というか、誰も信じられないルイスが、唯一エミだけを信じても良い相手に選んだっていうのが、もう、ほんと美味しくて・・・!
猜疑心の権化みたいなルイスが零した「俺が、この時間があまり嫌いではないんだ・・・・・・」の台詞には萌えるしかないでしょ!
ただ、手をつなぐ行為が人間ならどんな行為に当たるのか激しく気になるところ。人前ですると破廉恥な愛情表現って??やばくない???

 

それに加え、2巻でこのシリーズの魅力だと確信したルイスの態度の軟化(デレ)も必見。
1巻は合理主義者な顔が目立って、竜的に恥ずかしい行為も「目的のためなら手段は選ばぬ」って感じでどんどんやらかしていたルイス。
それが2巻ではエミを意識しすぎて「え、なにこれ、超恥ずかしいぞ・・・」ってなるのが面白すぎましたw 今さらだよキミ!
羞恥心が限界突破してショタ化するというのも新しい。ショタ姿に逃げるってw しかも文通w かわいいw
異世界恋愛+人外恋愛+偽装婚約におねショタ要素まで盛り込むとか・・・・・・サービス精神が素晴らしいです。おかげで姉気質なエミのキャラが光ってましたよ!

 

そんな感じで、凍りついていたルイスの心に少しずつ入り込んでいくエミ。
根っからのお姉ちゃん気質なので、ちょっと過保護な感じもあるかな?
それが敵だらけの人生で張り詰めたルイスの性質と上手く噛み合っていました。うんうん。良いコンビだ。
ルイスがエミの傍を居心地良く感じたのは、エミの(姉気質ゆえの)包容力に惹かれたからなのかもしれませんね(バカだからとか言われてたけれど、そこは本質じゃないはず。だよね??)

 

1巻も2巻もルイスとエミの運命共同体的な奮闘が面白かったけれど、一方で何気にキャラ的魅力がぐいぐい上がっていくのはヨアヒム
エミとの漫才は冴え渡るばかりでした。ルイスに対する盲目的な忠誠心が可愛いw
まぁルイスへの忠義心は一方通行なんですが・・・・・・がんばれヨヒアムくん!

 

物語の土台となる、竜と人間の関係に隔たりがある世界観も面白かったです。
カルチャーショックネタはどれも味わい深かったし、エミとスイスの羞恥ポイントがズレるたびに勃発する痴話喧嘩が可愛くて可愛くて。
ただ1巻も2巻も竜側メインで人間がほぼ出てこなかったのは少し惜しかったかもしれません。竜だけでなく人間の竜に対する心情が気になったので。
2巻ラストでそのへんにようやく触れてくれたので、今後の更なる掘り下げを期待しています。
「竜鎮め」の扱いとかも気になりますしね(パパは実験材料にされたのか・・・)

 

そして何よりルイスは好きだけど一番は弟妹!と言い切るエミの恋の行方が気になります。
家族より恋を選んだエミが異世界に残るのか、途中で少し話が出たようにルイスがエミの世界に行くのか。
でも後者だとルイスは竜王になれなかったということになりかねないからなぁ・・・・・・難しいかな?
今後の展開がとても楽しみです。

 

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