死神令嬢と死にたがりの魔法使い/七海ちよ


死神令嬢と死にたがりの魔法使い (ビーズログ文庫)
死神令嬢と死にたがりの魔法使い (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2017年11月刊。
婚約者が次々と亡くなってしまうことから「死神令嬢」と呼ばれる少女と、不老不死の呪いから解放されるために死にたがる魔法使いの、結婚から始まるラブロマンス。
割とあっさりめの物語で、優しく可愛く、ちょっぴり切ないおとぎ話のような物語でした。
個人的にはもっと闇深めでも良かったかも?

☆あらすじ☆
不運少女×300歳のこじらせ魔法使いが結婚!?
「令嬢クシェルは婚約者に不幸を運ぶ『死神令嬢』である」三回婚約して、すべて婚約者が別々の理由で死亡してしまったクシェル。結婚をあきらめたその矢先、王宮からの命令で伝説の魔法使いに嫁ぐことに……!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

婚約者を3度も亡くしたことで「死神令嬢」とあだ名される少女・クシェル
そんな彼女の悪評を聞きつけ結婚を申込んだのは「世界で最も偉大な魔法使い」と呼ばれるジギスヴェルト
不老不死の呪いにかかっているジギスヴェストは生きることに疲れ果てており、死神令嬢のジンクスに頼るほど精神的に追い詰められていて―― という経緯で2人は出会うことになるのです。

 

生き続けることが辛くてすぐに自殺をはかるジギスヴェルトと、彼に死なれては困るクシェル
そんな二人の攻防は最初のコミカルな印象に反して徐々に切ない雰囲気を帯びていきます。前作のイメージに引きずられてラブコメのつもりで読んだこともあって、意外とシリアス強めな内容にびっくりしました。

 

ジギスヴェルトもクシェルも、それぞれ事情と抱える想いがあるから「もう死にたい」も「もう死んでほしくない」も理解できてしまうんですよね。それがまた切ない。
特にクシェルは自分に関わりのない偶然が積み重った結果、大切な人の死に過度に敏感になっているのが可哀想でした。大事なものを天秤にかけるなんて普通のことなのに、それすら罪悪感を覚えてしまうのが不憫・・・・・・

 

一方のジギスヴェルトは、・・・・・・なんというか、うん、意外にチョロいなって思ったりw
300歳オーバーとは思えない純情に笑ってしまいました。笑顔で落ちるとか思春期か!
あれかな? 不老不死の呪いが精神面も若いままで止めちゃったとかかな??
気合が入った引きこもりだったから精神が老成しなかったのかもしれません。反応がいちいちウブで可愛かったですw

 

ただ、この設定なら自殺したいジギスヴェルトの苦しみはもう少し重めだったほうが私の好みだったかも。
ジギスヴェルトの絶望感が強ければ強いほど、クシェルに救われ「諦める」彼の姿にもっと感動できた気がするんですよね。
ご飯をガツガツ食べてる姿だけを見ると、あまり本気で死にたいようには・・・・・・うーん?

 

そこが少し引っかかったのだけど、ジギスヴェルトの呪いと二人の恋の結末はハッピーエンドで満足しました。
呪いの解き方と、それに対する答えがおとぎ話みたいで素敵。
寿命が違う系の恋愛モノで一番好きなタイプのオチですね。どちらかが置いていかれるような未来が見えると辛いですから・・・・・・

 

マスコット的に可愛さを振りまいていたノイくんに癒やされたし、サクサクと楽しめる良い少女小説でした。
たぶん単発かな?
「最期は一緒に」ていうオチは素敵だけど、どうせなら一緒に年を取ってほしいし、他の方法で呪いを解こうと頑張る展開があるなら是非読みたいです。

 

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