異世界拷問姫5/綾里けいし


異世界拷問姫5 (MF文庫J)
異世界拷問姫5 (MF文庫J)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2017年11月刊。
まさにノンストップなダークファンタジー第5巻。
前巻はそうでもないから油断してたのだけど、この話はエグい話なのでした。そうでした。思い出しました。
でもめちゃくちゃ面白かった!!

☆あらすじ☆
「我々の救世とは悪魔殺しであり、神殺し―――そして、人殺しです」もう一人の『拷問姫』ジャンヌ・ド・レに世界の真実を突きつけられた櫂人たち。ジャンヌは櫂人とエリザベートに自らに仕えるように命じるが――?

以下、ネタバレありの感想です。

 

は〜〜〜油断してた〜〜〜〜。

 

最初の悪魔発見から脱出までの流れで、どうもイザベラがフラグを量産してるなぁと恐ろしくて。
ここまであからさまなフラグは回収されないと話がまとまらなくなるし、イザベラはきっと酷い目に合うんだろうと覚悟はしていたんですけど・・・・・・予想と覚悟をひょーいと飛び越えてくるエグい展開に私の心はズタズタです。
親しくしていた人がキメラ化するとか、ハ○レンのトラウマを思い出しました。
愛着を持っていたキャラクターがエグい目にあうのは、たとえ二次元でも心を病みます・・・・・・

 

しかもイザベラは理想と信念のもとに自ら道を選んだわけで、その末路がこんな尊厳も何もないような形になるとか、ちょっと、ねぇ・・・?

 

これは殺して楽にしてあげるパターンなの?イザベラ報われねぇ・・・!と途中で泣きたくなったので、結末にはホッとしました。
いや、罠なんだけど、それでもイザベラが死ぬよりマシ。全員生存エンドもありうるってことですし!(超希望的観測)

 

イザベラといえば、彼女に対するジャンヌの初恋がすごく綺麗で良かった。
イザベラへの憧れをにじませるジャンヌの恋は美しいと思います。透き通るように純粋。
初めての感情に戸惑う未熟さも、罠と知りつつ突っ込んでいく一途さも、ぜんぶぜんぶすごく綺麗。
鵜飼さんのイラストの相乗効果も半端なかったです。素晴らしい!

 

さて、罠と知りながら罠にはまったことで、物語は終末へと急加速していきました。

聖女の願いの正体が俗っぽくて、これだけ神秘とグロで固めた物語の中ですごく浮いている。それがまた不気味さに拍車をかけていて。なんて壮大にハタ迷惑な休暇申請なんでしょうか・・・!

 

そんな聖女の願いを叶えた『肉屋』はどんな気持ちで退場したのか。
達成感だったのか、虚しさだったのか・・・・・・

個人的に『肉屋』とカイトは近い存在だと思うんですよ。
母のような創造主のような救世主のような絶対的な存在に対して、自分を犠牲にしてでも報いたい。
『肉屋』は「聖女がそう望んだから」という彼女本位の行動で、カイトは「自分がそう望むから」という自分本位の行動という違いはあるし、その違いが大きいことも理解してはいるのだけど。
なんだかなぁ。うまく言えないのだけど、『肉屋』の結末はカイトのありうる未来を見せられた気分になって憂鬱になるというか。
実際、暗い道に足を踏み出してますしね。もっと自分を大事にしてくれぇ・・・・・・
きっとその先に肉屋とは違うハッピーエンドがあると信じているけれど、失ったものを取り戻せるのか?という漠然とした不安を抱かせるのがこのシリーズでもあるわけで。

 

うーん。うーん。
怖い!!

 

とりあえず次巻を待ちます。
闇堕ちのようなレベルアップ展開だったけど、ドキドキすると同時にワクワクしているので続きがとても楽しみです。

 

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