悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました/永瀬さらさ


悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました (角川ビーンズ文庫)
悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました (角川ビーンズ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2017年9月刊。
著者の永瀬さらささんはビーンズ文庫の新人賞受賞作家で既に何作も出している方なのだけど、こちらはWEB小説の書籍化作品。
少年向けでは増えてきたルートだけど、今後は少女小説でも増えてくるのかな?

それはさておき、本作はいわゆる「悪役令嬢転生もの」。
悪役令嬢に転生したものの記憶を取り戻したときには婚約破棄されバッドエンド済み。その後に待ち受ける死亡エンドを回避するためにラスボスの魔王を懐柔しようと奮闘するラブコメです。
悪女系美少女と純情魔王のカップルが可愛くて好きでした。
「飼ってあげる」「泣かせたい」とマウント取り合う二人にニヨニヨ。
ジャンルのお約束を踏みすぎて微妙な部分はあるものの、テンポの良い掛け合いとキャラの魅力を楽しめるラブコメだと思います。

☆あらすじ☆
乙女ゲーム世界に、悪役令嬢転生したアイリーン。前世の記憶だと、この先は破滅ルートだけ。破滅フラグの起点、ラスボス・クロードを攻略して恋人になれば、新しい展開があるかも!? 一発逆転で幸せになれるか!?
電子特典は、クロードがアイリーンに「君は僕を愛しているのか?」と迫る、書き下ろしショートストーリーを収録!

以下、ネタバレありの感想です。

 

前世でプレイした悪役令嬢に転生し、前世の記憶を取り戻したときには婚約者である皇太子をゲームヒロインに奪われて婚約破棄。
ゲームヒロインに対する今までの悪行を衆人環視で断罪されるドン底の状況から物語開幕――

 

・・・・・・うーん。
悪役令嬢モノの共通ルートか!ってくらい既視感ある序盤は読んでいてきついものがありました。
ちょっとテンプレすぎるかな・・・・・・私が何作も読んでるせいではあるのだけど・・・・・・ううむ・・・・・・

 

そんなわけで序盤ちょっと乗れなかったものの、主人公である悪役令嬢・アイリーンが死の未来を回避するために魔王・クロードのラスボス化を防ごうと具体的に動き始めるあたりから徐々に物語は面白くなっていきました。

 

ストーリーは(悪役令嬢転生モノの中では)目新しさに欠けるものの、この作品のキャラ造形とキャラ同士の掛け合いはすごく好み。

 

一番好きなのは主人公のアイリーンですね。
元々、悪女系美少女(ただしお人好し)っていうヒロインは好きというのもあるけれど、いかにも「悪役令嬢」っぽい高慢な振る舞いが目立つアイリーンの、言動の端々から滲み出る善良さがすごく好みでした。

 

アイリーンが頑張って籠絡しようとするクロードも良キャラ。
このひと、表情筋を使わずに感情表現するタイプのヒーローですね。
動揺したら落雷、悲しんだら花が枯れ、ヤキモチやくと竜巻が起こり、喜ぶと爽やかな風が吹く・・・・・可愛すぎ!
無口無表情なのに感情ダダ漏れ。しかし口を開くとSっ気を見せる魔王さまのギャップにやられました・・・・・・これは萌える。

 

他のキャラもみんな可愛かったなぁ〜。
魔物のなかではカラスのアーモンドがお気に入りです。

 

味方陣営は魅力的なキャラクターが揃っていたのに対し、敵方はちょっと微妙な感じかな。
アイリーンたちの優秀さはわかるけれど、それにしたって元婚約者+ゲームヒロインの無能クズっぷりが酷い・・・・・・
私はもう少し敵にも手応えがある方が好みです。
なんかあまりにも無能すぎてアイリーンたち以外からも最初から見放されてるし、雑魚すぎて勝っても爽快さに欠けるというか、むしろ途中から無能すぎて可哀想になるレベル・・・・・・
いや、ていうか、こんな無能を好きだったってどういうことなのアイリーン・・・・・・ゲーム補正ってやつです??
そりゃクロードもコイツと比べられたらイラッときますよ(違う)

 

敵方といえば、アイリーンが回想してるシーンで元婚約者のクロードに対するコンプレックスを感じさせる場面があったけれど、そこ掘り下げると面白そうだったのになぁと思いました。
彼が暴走したのは恋の盲目だけじゃなくアイリーンが選んだ相手がクロードだったことも大きそうだったし、そのへんもっと突っ込んで描いてほしかったかなぁ。

 

色々と引っかかる部分はあったけれど、全体的には楽しめる作品でした。ラブコメとしては十分満足できましたし!
というか共通ルート的な1巻よりも、これを踏まえてシリーズ化した続刊の方が面白くなるんじゃないの??とも思ったり。

 

だって「魔物込みで禁断の第一皇子」VS「無能だけど人間の第二皇子」の政権争いとか絶対面白くなると思うんですよね。
選ばなきゃいけない臣下が大変悩ましくて困るパターン。内部分裂待ったなし。
アイリーンも聖剣持ちなのに「魔剣の乙女」とか呼ばれて笑うしかない立場になったし、これは続刊を出してもらわねば!

 

というわけで2巻発売を待ってます!

 

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「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました/永瀬さらさ」への2件のフィードバック

    1. 神無月さん、コメントありがとうございます。

      第2部!
      すでにWEBでは連載スタートしてるんですね・・・!
      書籍化を待つか、WEB版を追いかけるか悩ましいです(*´ェ`*)

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