英国幻視の少年たち5 ブラッド・オーヴァ・ウォーター/深沢仁


(P[ふ]4-5)英国幻視の少年たち5: ブラッド・オーヴァ・ウォーター (ポプラ文庫ピュアフル)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2017年7月刊。
色々と準備回な雰囲気の英国現代ファンタジー第5巻。
カイとランスの交わっているようで平行線な関係に少しは動きがあった・・・のかな?
個人的にはランスとシンシアの関係の行く末の方が気になったり。

☆あらすじ☆
ロンドンで「ゴーストの死神」をめぐる事件に巻き込まれて以来、報告局の上層部からも注目される存在となったカイ。 エドから本部への引っ越しを提案され、一度ウィッツバリーに戻って検討することになった。 ランスとの言い争い、つきまとう悪夢、タガート兄弟からの届け物、不審な訪問者──。 さまざまなことを経てカイが出した答えとは? 番外短編「メイトランズの夏」を収録した、シリーズ第5弾!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ロンドンでの騒動によって報告局と深い関わりができてしまったカイ。
とりあえず勝手に帰ったランスを追ってウィッツバリーに戻ってきたものの、カイは調子をずっと崩していて――という第5巻。

 

終盤で呪具屋三兄弟にカイがヒロインよろしく攫われてランスがヒーローよろしく救出に現れたことを除けば(ていうかランスはこんなに強かったのか・・・やべぇ・・・ノアの影響が強すぎて恐ろしい・・・)、全体的に次巻以降の前フリのような内容でした。準備回って感じ。

 

あとがきによると「そろそろ一区切りがつく」ということなので、次巻あたりで完結かな?
それとも第一部完結なのでしょうか。

 

とりあえずはカイが悪夢で見てしまう「オオカミ」のことや、マリコのグレン奪還作戦が一つの山場になると思うので、そのへんの展開が気になるところ。
特にマリコとグレンの恋の行方はかなり気がかりなので、幸せな方向に進むことを期待しています(微妙に怖いフラグが立ってるっぽいんだよなぁ)

 

グレン奪還といえば妖精女王との対決(?)も気になるけれど、エピローグのシンシアと妖精女王の会話があまりにも不穏。
ついでにシンシアに魂を与えるのと引き換えにランスが恋愛できなくなるという新事実も明らかになったのだけど、もうランスは諦めてシンシアと恋に落ちればいいんじゃないかな!悲恋間違いなしだけど!
こちらの関係も本当にどうなることやら・・・・・・ランスの行動が一番読めない・・・・・・

 

ランスとカイについては、なんだかんだで良い関係を築いてきて、今回でひとつの答えを見つけたような感じでしょうか。
各地を放浪しようとするランスと、「どこでも生きていける」カイ。
根無し草という意味では二人ともよく似ているのかも。だから微妙に波長が合うんだろうなぁ。
カイはランスのことを浮世離れしそうだというけれど、私はカイも割と不安定な人間に見えるんですよね。今まで通りに二人で見張り合ってるのが一番良いんじゃないだろうか。
最後の二人の会話をみると、過剰に馴れ合うことはないまま、ゆるやかな繋がりをこの先も持ち続けそうだなぁと思えました。それはそれで心地の良い関係になりそう。

 

おまけ短編。
ゴースト付き本屋のメイトランド氏と、スリの子どもマーカスのエピソード。
なんかほっこりしました。ひねくれ者のおじいさんと少年の交流って、なんだかセンチメンタルな郷愁っぽいものを感じるというか・・・・・・良い・・・・・・
まぁでもマーカスのお家事情は全然ほっこりしない。

 

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