境域のアルスマグナ3 紅蓮の王と幽明境の君/絵戸太郎


境域のアルスマグナ3 紅蓮の王と幽明境の君 (MF文庫J)
境域のアルスマグナ3 紅蓮の王と幽明境の君 (MF文庫J)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2017年8月刊。
新米の「王」と嫁のラミアが活躍するバトルファンタジー完結巻。
カップルがたくさん出てくるところが好きなラノベだっただけに3巻完結は残念でした。
でも伏線は綺麗に回収しているし物語としては満足。
次回作も期待してます!

☆あらすじ☆
混沌と騒乱を愛する、無貌の影――《幽明境の君》ダビド・パピヤス。
《継ぎ接ぎ公爵》レオ・フランケンシュタインを退けた怜生。それを期に連盟は、妖精人の国を建立する計画を本格始動させる。一方〈青の医術師団〉が世界的な糾弾の対象となり、その騒動を衝いて人造人間(ホムンクルス)の少女たちが脱走を果たす。彼女たち、イロハ、ニイナ、サクヤは自分たちの夢を叶えるため〈緋の龍王〉に戦いを挑むのだが――。さらに、既にこの世に存在しないはずの人物までもが、怜生の前に姿を現す。誰もが夢を憧れを願いを抱き相対する黄金巨樹の上、怜生と花蓮は理想郷に至るのか!? 超絶過激な魔王の狂宴、再び誓いの言葉を交わす第三幕!

以下、ネタバレありの感想です。

 

最終巻ということで、前巻までに張られた伏線などを回収する第3巻。
妖魔界を統べる「三人の女王」、世界で最初の幽霊「幽明境の君」、そして怜央の母親「紅蓮の王」が次々と登場し、怜央の「王」の力が奪われるというシリーズ最大の危機が巻き起こる――という派手な展開が盛り沢山な内容となっていました。

 

内容自体は面白いし、会話も相変わらずテンポもノリも良くて読んでいて楽しい。
設定と登場人物が過多なのが魅力であり難であるのも前巻までと同様ですね。
キャラをどんどん投入していくなぁと3巻でもしみじみ思っていたので、あとがきの「とりあえず、一巻ごとに登場人物が一〇人増えるような作り方はこれっきりにします」に笑ってしまいましたw

 

うーん、でも、どうなんだろ。
私はキャラが大勢出てきて和気あいあいと物語を盛り上げるタイプって嫌いじゃないんですよね。
このシリーズは「夫婦」が一つの重要ワードとなっていて、男女比も丁度よいしカップル萌えが沢山できるところも好きでしたし。

 

ただ、大量に投入したキャラを個別でうまく動かせていたかというと、ちょっと微妙だったかなー。
特に今回は人造人間たちがキャラの濃さの割に活躍できず、良くも悪くも中途半端に目立っているように感じましたし。彼女たちの登場箇所を丸々削っても話が成り立ちそうなんですよね。最後のオチのために出したのかな?どちらにせよもったいない。

 

そういう粗さはあるけれど、大風呂敷を広げてケレン味たっぷりに話を進めていく作風は応援したい。
壮大な物語にするためにキャラの多さってひとつの武器だと思うんですよ。
キャラを減らすなんて言わずに大量のキャラを動かす方向で頑張って欲しいなぁ〜、とか無責任にも思ってしまいました。

 

それはさておき、今回の話で出てきた怜央の母親の一件はなかなかに予想外な展開。
まさかラスボスが母とは。
途中まで絶望感たっぷりに展開していったのに、ラストの花蓮の「お義母様と呼んであげる筋合いもありません!」に緊張感が死んだw
花蓮のこういうとこるが本当に好きでしたww

 

すごく身勝手だと思った母親が最期にこぼした願いは切なくて、このシリーズの様々な「愛」の描き方が好きだったなぁと思いながら読了。

妖精人、人間、妖魔の様々な問題についても解決の方向性を示しつつ物語が終わったので、駆け足ながら綺麗にまとめている印象です。

 

3巻完結は残念だけど次回作にも期待したくなるシリーズでした。
次もカップルものがいいなー!

 

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