前巻の感想はこちらから
評価:★★★★☆
2017年8月刊。
先輩と礼音が交際スタートさせた第10巻。
付き合いたてカップルが醸し出す気恥ずかしさがとても美味しい・・・!
予言にまつわる妖怪たちの謎を追っていくストーリーも安定の面白さでした。
☆あらすじ☆
四十四番資料室の怪人・絶対城が紐解く伝記ミステリ、待望の第10弾!
『白澤(はくたく)』に襲撃された狐からの情報を受け、警戒を強める絶対城たち。そんな中迎えた夏休み。つきあって初めての長期休みにもかかわらず、礼音は一人、牧場で短期のアルバイトに励んでいた。
優しい夫妻が営む牧場を気に入る礼音だが、いるはずのない子供の影を見てしまう。心細さを感じつつ、休日に近くの川で水浴びをしていると、そこには礼音を心配した絶対城の姿が。二人は牧場主夫妻の発言に疑いを持ち始め──?
“予言”に纏わる妖怪たちの謎に迫る第10巻!
以下、ネタバレありの感想です。
絶対城先輩と礼音がお付き合いすることになった!というのが前巻ラストの話だったわけだけど、「あの二人ってどんな感じで付き合うの???」というのはかなりの疑問だったり。
今までも割と距離感近いし、信頼関係もしっかり築けてるし、実はあんまり変化ないのでは・・・・・・
とか思ってたけど、そんなことはなかった。
妖怪講義では話が続くけれどそれ以外はからっきし。お互いに意識しすぎて空回り。
果ては距離を置くため夏休みなのに別行動――
えーwww ってめっちゃ笑ってしまいましたw
今時、少女漫画の付き合いたてカップルだってもうちょっとうまくコミュニケーションとるよ!
成人してるくせに中学生カップルみたいな状態になってるじゃん!(中学生に失礼か??)
あまりのぎこちなさに読んでるこちらが恥ずかしくなるレベル。これはなんか逆に新しい感覚・・・!
とはいえ、今回の妖怪事件が本格的に動き出すといつも通り・・・よりも甘めの雰囲気になるあたり、ちゃんと彼氏彼女となっている関係の変化を感じました。
髪を拭いてあげるシーンとか、めちゃくちゃニヤニヤしてしまいましたしw
でも先輩、「それでこそ俺の――」で止まらないで!ニヤけるから・・・!
まぁ焦らされたぶん最後まで言えたクライマックスシーンは爆発してしまいましたけど。カラー絵のよしよしはここか〜〜
新米カップルはさておき、今回の妖怪テーマは『予言獣』。
予言する妖怪たちを次々と紹介しつつ、その共通項と隠された真相を解き明かしていくストーリーはとても面白かったです。
毎度のようにトンデモ科学がぶっ飛んでるけど、今回はいつもよりも「そうかも・・・?」と思わせる説得力が強かったような?散りばめられたピースが綺麗に繋がっていく爽快感がすごく気持ち良かったです。
まぁでも最後のハイになってしまった絶対城先輩に全てもっていかれた感じもあるけれど。あのクスリ(違う)私もほしいな!
一方、妖怪事件に絡んで存在が浮かび上がってきた『白澤』についても肉迫。
前巻では杵松さんが「白澤」では?と予想していたのだけど、うわー、そうくるか!
予想は半分当たって半分外れでした。むしろ杵松さんを助けてあげなきゃいけないパターンじゃないのか、これ。大丈夫??
次巻が白澤編クライマックスとなるらしいので、どう展開するのか楽しみです。