紅霞後宮物語 第六幕/雪村花菜


紅霞後宮物語 第六幕 (富士見L文庫)
紅霞後宮物語 第六幕 (富士見L文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2017年6月刊。
文林が心をねじ切ってくれた前巻に続く第6巻。
夫婦の愛って色んな形があるものだとしても、この夫婦の愛の形はひときわ歪で、だからこそ目が離せないんだよなぁと実感した回でした。

☆あらすじ☆
小玉を、大切にしたくなっている。――二人が選んだ夫婦の形とは
康への使者に選ばれたのは、小玉ではなく班将軍だった。小玉に名誉を与えたいと思う反面、戦場という死地へ送ることに躊躇いを覚えはじめた文林。一方の小玉も、自分らしくないと感じつつも心を持て余していて――。

以下、ネタバレありの感想です。

 

前巻で文林の無神経すぎる一言に心を引き裂かれた小玉。
文林と自分との間に感じた溝を見つめながら、様々な「夫婦」の形を知っていく小玉は何を思うのか――という点にスポットを当てた第6巻。

他国との戦が勃発したことで緊張状態が高まる一方で、文林と小玉の夫婦関係に対して改めて問い直すような内容でした。

 

「夫婦仲において、自分は相手にとってどんな存在なのか、また逆はどうなのか」と問われてるかのようなストーリーの中で、一度は(小玉の中で)壊れてしまった夫婦関係を再構築。
その突破口としての小玉爆発も良かったし(文林が迷いつつ発した本音にも不覚ながらキュンとしてしまった)、衝突を経て小玉がたどり着いた答えも素敵でした。

 

互いが互いに執着して一生を捧げようと誓いながら、それは「愛」ではない。そんな感情ではない。と小玉は言うけれど、私からしたらどう見ても「愛」でしかなくて、むしろこれを「愛」と呼ばずに何というの・・・?という気分(これ、前巻でも同じことを書いたな)
とはいえ恋愛と呼ぶには歪すぎるし、家族愛と呼ぶには激しすぎる。小玉と文林の間にしか生まれない彼らだけの愛の形なのかもしれません。それもまた素敵。

 

ただ、あとがきを読むに、今回で小玉が出した答えに落ち着くわけでもなく、これを更にこれから整理していくようなので、今後に期待しておきたいと思います。
小玉が前巻よりも胃が痛くない方向に進んでくれたから、なんかすごくホッとできましたし(フラグじゃないよね?)
しかし今回はあとがきで作者様自らめっちゃ解説されているので、あんまり感想書くことないですね。困ったな。でもあとがき解説面白かったです。歴史書作ってるのかな・・・・・・。

 

そういえば今回は色々と爆弾を設置した回だったので、そのへんが今後どんな形で爆発するのか気になるところ。
特に司馬淑妃親子の動向が怖い。
王太妃さま、あなた、お散歩の挨拶代わりな軽い気持ちでなんという爆弾を投下してくれたのか・・・・・・。
おバカなところが絶妙に憎めないキャラだった淑妃がおバカすぎて破滅の道に突き進んでますけど???

 

そんな馬鹿な母親を暗い目で見つめる鳳がどうなるのかも不安。
今回は鳳と鴻が二人揃って褒められてるのか貶されてるのか微妙な評価ばかりされていたけれど、果たして文林の後継はどちらになるのか。
このまま鴻で決まると息子の父嫌いが加速しそうだなぁとニヤニヤしちゃいますねw でも事態はそれどころじゃないかもしれない。

 

小玉出陣がどんな結果を生むのかも楽しみ。
彼女を戦地に追いやることに迷いを感じ始めた(今さらかよ!)文林は、その思いをどうするのか。

 

次巻が待ち遠しいです。

 

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。