チョコレート・ダンディ ~天使の誘惑は君の罪~ (コバルト文庫 わ 5-30)
前巻の感想はこちらから
評価:★★★☆☆
2016年10月刊。
「あしながおじさん」モチーフのラブコメシリーズ完結巻。
全3巻となりましたが、丁度いい長さだったと思います。
お手紙要素はもうちょっと欲しかったけれど、楽しく読める良いラブコメでした。
☆あらすじ☆
大衆新聞紙の記者ユリアは、しつこくて頑固で、書く記事は妄想仕立て。オスカーの醜聞ネタ(ガセ)を掴んだユリアは、記事を載せない条件に、アデルに潜入捜査を提案し!? 甘くとろけるラブコメ最終巻!
以下、ネタバレありの感想です。
今回はゴシップ記者ユリアと、アデルの孤児院時代の友人シアが登場。
妄想ばかりを無責任に垂れ流すユリアと、どうにも怪しいシアの言動にバカップルが振り回されるというストーリーになっていました。
なんとなくアデルのフワフワした部分というか警戒心のなさが悪い方向に強調されている感じがして、そこにちょっと不安を覚えてしまったり。
公爵家に入ることが決まったんだから、もうちょっとシアに対しては警戒しても良かったんじゃないかなぁ。友人を信じようとするのはアデルの美点だし、結局は信じ抜いたことで彼女の見る目の確かさを証明した(??)わけだけど・・・・・・うーん・・・・・・。
オスカーの方が正しいこと言ってるはずなんだけどなぁ。まぁ終わりよければ全て良し。
そのシアについては、明暗を分けたかつての親友に負の感情をぶつけるシーンがなかなか読み応えがあって良かった。
それでいて後味の悪さを残さない展開はさすがですね。原稿を焼いたのは酷いと思うけど。
そういえば、なんか今回アデルとオスカーのいちゃラブが少なかった気がします・・・・・・最終巻なのに。
まぁこれ以上ないだろってくらいのバカップルなんで仕方ないのかも?
コウノトリ信仰から脱したから進展はしてるわけだから良しとしよう!w
総レースでドレスを作れるくらいに上達してるオスカーに戦慄した少女小説でした。
我鳥さんの次回作も楽しみです。久々のテイストってどんな感じかな??