鍵屋甘味処改 4 夏色子猫と和菓子乙女 (集英社オレンジ文庫)
前巻の感想はこちらから
評価:★★★★☆
2016年8月刊。
無愛想な天才鍵師と猫のような女子高生の鍵屋の日常を描いたシリーズ第4弾。
今回はラブコメにようやく進展が。ちょっとだけだけど。でもこの焦れったさがすごく良い!
☆あらすじ☆
今さら淀川と祐雨子の関係が気になるこずえ。折悪しくテスト前で、鍵屋への出入りを禁じられてしまう。そんな中、こずえが通う高校のプールに不審物が投げ込まれる事件が起きる。鍵を開けられた形跡があり、鍵屋として淀川が呼ばれ…?
以下、ネタバレありの感想です。
にわかに盛り上がってきた、こずえ・淀川・祐雨子の三角関係。
淀川さんと祐雨子さんの関係って、やっぱり色めいたものが一応はあったんですね。淀川さんは気づいてないっぽいけれど。
これを祐雨子さんが言っているように終わった話とみていいのかどうか。それにしては今も淀川さんにドキドキしているような?
そこも気になるけれど、祐雨子さんの多喜次へのセリフはどういう意味に受け取ればいいんだろう?え、多喜次の恋は実るの??
祐雨子さんの心境は色々と複雑なようですが、傍から二人の関係を見ているこずえはもっと複雑。
でもこれでようやく片想いに辿り付けたようで、ラブコメを期待していた私的にはかなり満足のいく方向へと進んでくれてホクホクしてますw
結局最後の勢いで言ったアレは誤魔化しちゃったけれど、淀川さんは一気に押すと逃げるタイプなのが今回ではっきりしたので(今回の淀川さんはこずえを避けすぎだと思う。無意識なのかな?)この焦れったさのままゆっくりと進んでもらいたいところ。
ラストの祖父母の家で宝石箱を開けたシーンで糖分補給できたので、不満はないですしね。あそこのシーン、切ないんだけどキュンキュンしたー!
こずえが自覚したことだし、今度は淀川さんの心境に動きがほしいところですが、ここらへんは次巻以降に期待。
かなり距離は縮まっているけれど、過去のことや(淀川さん、メンヘラに好かれすぎでは・・・)こずえの年齢はネックになっていそうなんですよね。どうなるかな。
メンヘラといえば、今回のエピソード、ちょっと愛が重たい人が多かったような。
祐雨子さんのストーカーはもちろんですが、プール事件の彼や写真部の部長とかも暴走しすぎ。みんな衝動に突き動かされすぎだよ・・・・・・。まぁでも「空回りの帝王」くんのオチは思いっきり報いを受けた感じに笑いましたw
ラブコメ的に大いに期待しつつ、次巻を待ちたいと思います!