『転生従者の悪政改革録〈ブラック・クロニクル〉2』(語部マサユキ著/角川スニーカー文庫)★★★☆☆
転生従者の悪政改革録 (2) (角川スニーカー文庫)【Amazon】/【BOOK☆WALKER】
前巻の感想はこちらから
2016年3月刊。
安定した面白さを感じる異世界転生ファンタジー第2弾。
いよいよ本格的に悪政改革に乗り出していて、本題に入っていく感じにワクワクします。
気になる引きで終わっているから3巻も出るだろうし、続きが楽しみです!
☆あらすじ☆
『元』悪役令嬢とその従者、次なる改革の舞台は――王宮!!
大好きな七海先輩と一緒に異世界転生した水町勇利。日本に戻る条件”異世界の救済”をクリアするため、二人の改革はついに王宮へ!魔法に頼り切ったダメ貴族たちを鍛え直す勇利たちだが、「運動の素晴らしさ」が浸透しかけた矢先、またも決闘を申し込まれて――しかも今度の相手は国の第一王子!? 隙のない魔導師相手に魔力ナシ従者&魔法を使えない令嬢、絶体絶命!
「元」悪役令嬢とその従者の爽快異世界改革ストーリー、第2弾。
以下、ネタバレありの感想です。
アズール王子によって王宮に呼び出されたユーリたち。
そこで「魔力至上主義」に毒された国軍の悲惨な現状を知らされ、その意識改革に乗り出すことになって・・・・・・というのが2巻のストーリー。
軍対策も面白かったのですが、それ以上に貴婦人方の意識改革にダイエットを使うっていうのが良かったw
「私たちはこの体型を一月の運動プログラムによって作り上げたのです」というセリフから漂う半端ないテレビショッピング感。正直、とても胡散臭い。
でも本当に即効性があるダイエットなんだから羨ましいですよね・・・・・・私もあちらの世界へ行きたい・・・・・・。
そんな感じで手分けして着手した王宮の意識改革。
その忙しさで一緒にいる時間がとれず、じれじれムードに突入したナナミとユーリのラブコメは最高でしたw
ほんと可愛すぎてによによしてしまう(´∀`*)
男の子の寝室に潜り込むナナミの無防備さは実に良いと思います。ユーリはきっと今後も煩悩との熱い戦いを繰り広げてくれるはず(この調子でいくと敗北の時は近そうだ)
ラブコメといえば、現代日本サイドも面白いことにw
本物のユリウスとナーミィはどうなっちゃうんでしょうね。
ユリウスが対ツンデレ翻訳機を備えていたのが意外でしたが、互いに正体を知らない状態っていうのがどう影響するのやら。
今回も面白かったのですが、少し不満をいうなら、改革の手順が前巻と同じパターンだったのは惜しいと感じました。筋トレと超回復が万能すぎましたね。
ユーリには現代アスリートならではの手法をもっと取り入れてほしいところ。
さて、ラストは波乱を予感させる事態が勃発。
ユーリ達がこの難題にどう立ち向かうのか、3巻が楽しみです。