公爵夫人は銀灯師 おしどり夫婦の愛は王宮を救・・・う?


『公爵夫人は銀灯師 おしどり夫婦の愛は王宮を救・・・う?』(白川紺子著/集英社コバルト文庫)★★★☆☆

公爵夫人は銀灯師 おしどり夫婦の愛は王宮を救…う? (コバルト文庫 し 17-9)
公爵夫人は銀灯師 おしどり夫婦の愛は王宮を救…う? (コバルト文庫 し 17-9)

2016年3月刊。
人目憚らずイチャイチャしまくる夫婦が、王宮でおこった魔物絡みの事件を解き明かす物語。
「銀灯師」という設定や世界観は幻想的で素敵だったのですが、期待よりは少し薄味な作品でした。
既にラブラブな夫婦の間には何の問題もないので、恋愛的な盛り上がりに欠けるのが残念。夫婦もの自体は好物なんですけど、もう少し波乱がほしかったです。
そこらへん惜しかったものの、読み切りとしては普通に楽しめる作品でした。

☆あらすじ☆
国王の娘として生まれるが、ある事情から王宮を追放されたミレナ。17歳の今は若き公爵の妻となり幸せに暮らすが、ある日王宮から使いが。稀代の銀灯師となったミレナに、解決してほしい事件があるらしく!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

王の庶子として生まれながら、すぐに王宮を追い出されたミレナ
魔術を扱う銀灯師として成長し辺境の公爵ヴィートの妻となったミレナの元に王宮からSOSの使者がやってくる、というところから物語は始まります。

 

先王の命を奪った闇の宝物「夜の王冠」を見つけ出して破壊するため、紛失に関わっていそうな王宮関係者を夫婦が協力して調べていくストーリーで、それ自体は面白かったです。
「銀灯師」というのがまた幻想的な響きがあって素敵でしたしね。月の光を紡ぐ、とか光景として美しすぎる。

 

正妃や愛称の座を狙う貴族令嬢達のドロドロとした雰囲気も良かった。
リリアナ嬢の正体は意外性があって驚きました。いじめられてた女官はそっちかと。

 

ただ、肝心の主人公夫妻が薄いんですよねぇ・・・・・・。
所構わずイチャイチャしてるし、互いに甘い言葉を連発しまくるし、これでもかと糖度たっぷりなおしどり夫婦。
でも相思相愛に至るまでの過程を丸ごと抜き去ると、糖度があっても萌えないものなんですね(´・ω・`)
王に捨てられたミレナの苦悩や葛藤とか、彼女とヴィートが恋を育んだ時間とか、過去のものとしてサクッと語られたエピソードの方がむしろ読みたかった。
ラブラブ夫婦自体はすごく素敵だから、なんだか勿体ない気持ちになってしまいました。

 

すでに揺るがない絆で結ばれた夫婦は、マジで何をしてもピクリとも揺らがないですしね。
ミレナがピンチに陥るシーンもサクッと解決しちゃったし、これじゃ恋愛小説として物足りなさを感じてしまうのは仕方ないかと。
本筋のストーリーは悪くないけれど、そちらに関して主人公達は(探偵役をしているとはいえ)あくまで外野の人間ですから。

 

うーん。できれば長篇シリーズの終盤あたりで読みたかった内容でした。設定や世界観が良いだけに本当に惜しい。
ミレナとヴィートの幼なじみ時代に時間を戻して出し直してくれないかな(無茶振り)

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