『階段坂の魔法使い やさしい魔法は火曜日に』(糸森環著/角川ビーンズ文庫)★★★★★
階段坂の魔法使い やさしい魔法は火曜日に (角川ビーンズ文庫)【Amazon】/【BOOK☆WALKER】
前巻の感想はこちらから
2016年2月刊。
ひねくれ者の魔法使いと呪いを抱えた少女の恋を描く英国フェアリーテイル第2弾。
くっそー・・・・・・
や ら れ た !!!
ラストシーンで見事に撃ち抜かれました。こんなの最高すぎる。
最後の最後で萌え上がってしまった心をどうやって抑えればいいのか分かりません(ノД`)
なんだか泣きたくなるくらい素敵なラブロマンス。本当に素晴らしかったです。
☆あらすじ☆
悪い魔法使い×少女が贈るラブ・フェアリーテイル、待望の続刊!
手紙を動物の姿で送る“鳥獣郵便”の工房で働き始めたジュディ。だけど元婚約者の魔法使いルイスとの距離は遠いまま。そんな中、彼女に芸術家たちが集まる晩餐会の招待状が届く。意を決してルイスを誘うけれど――?
以下、ネタバレありの感想です。
ルイスの郵便工房にも馴染み、優しい同僚達と穏やかな日々を送るジュディ。
しかし、またもや郵便事故が相次いだり、芸術家の集う仮装晩餐会に招待されたりと、再び彼女の日常は騒がしくなっていくのです。
冒頭からルイスの残念さが輝いていました。それはもうキラッキラと。
どうしてこの人はこんなに素直じゃないんだ!もふもふと愛でられてデレてる場合じゃないでしょ!!
ルイスが悶々とする一方で、ジュディもまた自分の心の動きに戸惑っていて。
ジュディが「魔法使い」に想いを寄せることの意味が切なすぎました。
叔母夫婦へ返信が書けないことからも明らかなように、彼女の傷つきすぎた心はまだ癒えていないのですね。
人が恋しいのに、どうすればいいのか分からない。仮に誰かが振り向いてくれても、いつか失われると思っているから怖くて手を伸ばせない。
だから自分を愛さない魔術師に安心して片思いをしていられるし、そうして安定したはずの自分の心をかき乱すヴィクターの存在に戸惑うわけで・・・・・・。
おいおいおい。
ルイスが馬鹿なところで足踏みしているせいで、ジュディが泥沼に嵌まってるじゃないですか!(((゜Д゜;)))
未だ「リン」と「ヴィクター」の正体を知らない状態で、ジュディが「魔法使い」を慕うことがどんな展開を生むのか期待していたのですが、これは・・・・・・。
簡単に甘い方向へ転がらないのはさすがの糸森環クオリティですね。ううう。ドSめ。
郵便事故の調査や晩餐会への参加を通して、ジュディとルイスの距離感が縮まったり遠ざかったりと忙しかった今回のお話。
ルイスの残念さが嫌な方向に働いたこともあって、本当にとてもハラハラしました。
ジュディの心が徐々に閉ざされていくように見えたし、そこから不幸な結論に至りそうだったので・・・・・・。
でも、そんな不安感があったからこそ、最後に明らかになるヴィクターの手紙の真意に歓声を上げたくなるほど感動してしまうのです。
暗号を解き明かしていくジュディの高揚感が伝わって、私の体温までじわじわ上がるようで、「どうかお願い、書き終わるまで世界が滅びませんように!」の一文に感情が振り切れてちょっと泣きました。
ごめん。ごめんよ。残念系ヘタレとか思ってごめんよルイス。
手紙の仕掛けも、込められたメッセージにも、ときめきが止まりません。やればできるじゃないか!
本当にご機嫌指数?とは思ってましたけど、そうだとしても面白かったから深く考えずにスルーしてたんですよね。
もう本当に素敵すぎ。これもまた糸森環クオリティですね。最高。
はぁ・・・・・・面白かった。
郵便事故騒動の顛末ももちろん面白かったのですが、今回はやはりジュディの内面を深く掘り下げる描写が読み応えありすぎて。
騒動の顛末と言えば、ブランドンの正体は予想外でした。
彼はモニカをどうするつもりなんだろう。仲間にするの??
消えたエドモンドの行方も気になります。
彼の呪いや生い立ちを知ると、どうにか和解する道はないものかと思ってしまいます。
呪いにも時代に押し潰されるものか!という叫びが悲痛に響いて辛い。
彼は彼なりに必死に未来を掴もうと足掻いているんですね。そして、彼の足掻きは彼自身だけでなく次代の為だと思うと切なさがこみ上げます。
うーん、やはり今後もジュディやルイスの前に立ちはだかるのでしょうか。どうにか救いはないものか(´・ω・`)
さて、ラストシーンは最高にロマンチックでハートをぶち抜かれましたが、ここからどう続くのでしょうか。
ルイスはジュディの心を「地下室みたいな暗い場所」から連れ出せるのかな。その前に正体を明かさないと。
ああでも、もふもふは是非そのままで。リンの正体バレは最後で良いですw
次巻もとっても楽しみです!!(*^ω^*)
みかこさん こんばんわ~!
遅ればせながらシリーズ2作目、とってもおもしろかったですね!!(*´∇`*)
前回の最後で、ジュディが叔母夫婦の想いを知って、前向きに進めるのかなー?と思っていたのですが・・。 実際、そんなにすぐ動き出すのは難しいですよね・・。色々考えてしまうのわかります・・。
「魔法使い」への想いの意味は、本当に切ないですよね・・!!
晩餐会のときに、庇ってくれた?と思ったら、「ルイス」の姿で、「ヴィクター」を推すようなことを話し始めたので、「えぇ~・・大丈夫なの・・よりややこしくなるのでは・・」と思ってたら、ジュディのこと追い詰めるようなこと言っちゃうし・・・(;へ:) あのやりとりのときの、ジュディの気持ちにすごく哀しくなりました・・。
でもだからこそ、最後の「手紙」が!ですよね!!!わかります!!!(><) あの仕掛けを読んだとき、とりあえず手紙の数と文字数の一致を確認して、「本当だ・・!」ってなりました・・!
ここから数ページ、どきどきが止まりませんでした・・!!「どうかお願い~」の一文、すっごく素敵でしたよね!!(≧∇≦)
みかこさんのおっしゃってること、ちょうわかる・・ほんとにこちらの気持ちもリンクする感じでした・・!
物語の全体の雰囲気もですが、ラストシーン、すっごくロマンチックで素敵でしたね・・。最後の2行は私を萌えころしにきてた・・ ほんとに・・。
個人的には、馬車の扉を壊して助けに来るところとかも、 来たー!って感じで疾走感があって、すきでした!
あと、ジュディの「叱る前に~」のセリフへの、ルイスの返しに笑ってしまいました。 心からの叫びですね・・(笑)
リンの正体バレが最後でいいは、ものすごく同意ですww
むしろこっちをバラすほうが、ある意味ハードルめちゃくちゃ高そうですよね・・ww
トウさん、コメントありがとうございます。
2巻目、ほんっとうに面白かったですよね!!
ルイスは本当に不器用というか馬鹿野郎すぎて、「なんっでおまえそんなこと言っちゃうの!?ほんとなんで!?ねえねえ!?」って襟元掴んでガンガン揺さぶりたくなるくらいでしたw
そんな馬鹿野郎なルイスがこっそり手紙に想いを託していたっていうのが、最高に萌えるんですよね( *´艸`)
しかもその暗号が可愛くてオシャレww 小粋さがニクい!
「どうかお願い」の一文は本当に目に入った瞬間にぶわっと体温が上がったように感じてしまいました。こういう言葉選びをしてくれるから糸森作品が大好きなんです。
ラストシーンは萌えすぎて呼吸困難になりました( ;∀;)
疾走感、わかります!めっちゃわかります!!
「叱る前に~」っていうジュディのセリフじたいが可愛すぎて悶えていたんですけど、あそこで魔法使いの中の人()も絶対同じくらい悶えてるよなって想像してニヤニヤしてましたw
リンの正体バレはシリーズ最大の山場だと思っています(真顔)