トリックスターズ


『トリックスターズ』(久住四季著/メディアワークス文庫)★★★★☆

トリックスターズ (メディアワークス文庫)
トリックスターズ (メディアワークス文庫)

2016年1月刊。初出は電撃文庫2005年6月刊。
復刊が話題になっていたので読んでみましたが、とても面白かったです!
魔術が存在する世界で、それを研究する魔学部を舞台に繰り広げられるミステリー。
語り手の入学早々起こった殺人ゲームで呈示される「七つの偽計」全てを看破できた方はどの程度いるのでしょうか。
ちなみに私は七番目の偽計をメタ的に看破しました!あはは・・・・・・

☆あらすじ☆
名門城翠大学で起きたゲームと称する大胆な殺人予告。それが世間を大いに賑わす頃。新入生のぼくは客員教授の青年、佐杏冴奈と出会う。彼は本物の魔術師だという変わり者。どういうわけか、ぼくは先生に気に入られてしまう。こうしてにわか探偵と助手は殺人予告に立ち向かう。事件すらも楽しむ先生の享楽的頭脳は冴え渡り、ぼくは振り回され、沈件は二転三転、疾風怒涛の展開へとなだれ込む。あっと驚く結末は、もう一度読み直したくなること必至。極上エンターテインメント!

以下、ネタバレありの感想です。

 

物語は、語り手となる天乃原周が魔学部に入学し、そこで出会った魔術師佐杏冴奈と共に、アレイスター・クロウリーを名乗る人物による「殺人ゲーム」に巻き込まれていく、という形で進んでいきます。

 

魔術の存在が認められた世界というのはともかく、それを研究する「魔学部」が大学の一つの学部として存在するというのは面白いですね。
魔術という要素を省けば普通の現代日本であるだけに、「魔学部」という用語そのものがとても異彩を放っていました。
「医学部の推薦を蹴って魔学部へ入学」という言葉からにじみ出る、現実と非現実の混ぜ物感がゾワゾワしてたまりませんww
こういう現代ファンタジー大好きです!

 

さて、物語の主題となるのは「殺人ゲーム」の中で解き明かすことを求められる七つの偽計。

これ、全部解けた人すごいですね。
最初に「狂言だ!」と思い込んだ時点で私は負けてました。5人の関係が完成されてる云々から、そういう発想に至ったんですけどねー・・・違った(ノД`)

 

でも七つ目の偽計だけは割と最初の段階から察することができたり。
だって男性教授の相棒が男子学生なわけないじゃないですか。ラノベ的に(偏見のかたまり)
他のゼミ生がヒロイン格にまでいくとは思えなかったし。
我ながらなんて面白くないミステリの読み方・・・・・・でも語り手を疑うのは基本ですよね。

とか思ってたんですが、電撃文庫版だと佐杏先生は女性だったそうです。なんてこった・・・・・・

 

で、七つ目以外はまるっと騙されたわけです。
相変わらずミステリ読みにはなれないポンコツ脳。特にアナグラムはいつも気付けないんですよねぇ。
おかげで素直に謎解きシーンを満喫することができましたw

魔術がトリックに関わる度合いも好みで、ファンタジーとミステリーの融合がすごく自然な作品だったと思います。かなり読み応えを感じて満足しました。

 

キャラも良かった。
特に佐杏先生。探偵役が享楽主義者っていうのとても好きです。
それに振り回される周くんは不憫ですが、まぁこちらは結構ドライな子だし、良い師弟コンビになりそうな予感。

 

毎月2冊ずつ3か月連続刊行するらしいので、続きも読んでいきたいと思います。

トリックスターズ (メディアワークス文庫)
久住四季
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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