わけあり聖女の受難 正妻か愛人か、それが問題です!


『わけあり聖女の受難 正妻か愛人か、それが問題です!』(めぐみ和季著/一迅社文庫アイリス)★★★☆☆

わけあり聖女の受難 正妻か愛人か、それが問題です! (一迅社文庫アイリス)
わけあり聖女の受難 正妻か愛人か、それが問題です! (一迅社文庫アイリス)

2016年1月刊。
罠にかけるのが得意な王子にハメられて愛人になった聖女が、正妻の座をかけて王子に挑むラブファンタジー。
男嫌いな聖女のキョドりすぎる言動が面白かったです。
色々と伏線を張った構成は良かったのですが、途中の逆ハー展開が必要だったのかどうかは疑問。
もっとも聖女と王子の恋物語としては綺麗にまとまっていて、甘い読後感が楽しめる作品でした。

☆あらすじ☆
男嫌いの聖女・リズは、政略で敵国に人質として預けられることになってしまう。これも試練、と敵国に向かったけれどなぜか『罠王』と悪名高いディルク王子と結婚する契約になっていた上、リズの役目は正妻でなく愛人!?しかもディルクは、リズを男嫌いにした張本人で…。「聖女の面目躍如のため、私、正妻になってみせます!」いろいろたくさん“わけあり”聖女が、腹黒王子と紡ぐラブファンタジー。

以下、ネタバレありの感想です。

 

敗北同然の和睦をうけて、人質として敵国に預けられることになる「聖女」の役目を押しつけられたリズ
これも初代聖女様の与えた試練、乗り越えろ、リズっ!と気合十分で敵国に乗り込んだリズは、そこで罠王ディルクにハメられ愛人契約を結んでしまうことに。

こうして、聖女の面目躍如のために正妻の座を手に入れたいリズと、愛人にすることで聖女の名を貶めて信仰の力を削ぎ落としたいディルクの攻防がスタートするのです。

 

リズとディルクの正妻の座を賭けた勝負から、ディルクの真意、そして「聖女」の秘密、さらに国家間の陰謀というストーリー構成は面白かったです。
特に聖女信仰に関する真実やリズの嗅覚の秘密なんかは、伏線の張り方が巧くてなかなか読み応えがありました。
警察犬ヒロインとかイロモノなキャラ付けだなぁくらいにしか思ってませんでしたし。なるほどそういう理由が・・・・・・とびっくり。

 

ただ、そのストーリーの間に逆ハー展開を入れたことで微妙に中盤の流れが悪く感じてしまったのは残念。
罠王以外の王子って必要だったのかな?
どこかで大きく活躍するかと思っていたのですが、彼らの見せ場は彼らがいなくても話が通じるものばかりだったような。登場シーンのインパクトの割に、その後の存在感が尻すぼみ・・・・・・。

 

他の王子とのシーンを入れるよりは、ディルクとの恋をもっと丁寧に描いてほしかった気がします。
だってせっかく(私の大好物の)再会系幼なじみなのに!過去エピが足りないよ!!(´;ω;`)
ディルクが「聖女」のリズに惹かれていく過程がちょっと急ぎ足に感じたのも勿体なかったです。

 

ディルク側はともかく、「罠王」の本質を見抜き彼に寄り添いたいと願うようになるリズの心の変化についてはとても良かった。
リズに恋心が芽生えていくまでが丁寧に描写されているので、ラブストーリー的には不満なしです。
健気でタフなリズは好感の持てる主人公でした。

 

そういえば冒頭で『後に「外道」と誹られる聖女が』と書いてあったんですけど、あれはリズのことですよね?
なんで外道?あそこの説明ありましたっけ(;`・ω・)

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