エチュード春一番 第一曲 子犬のプレリュード


『エチュード春一番 第一曲 子犬のプレリュード』(荻原規子著/講談社タイガ)★★★☆☆

エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード (講談社タイガ)
エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード (講談社タイガ)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

2016年1月刊。
「RDG」「勾玉三部作」の荻原規子さんの最新作。
主人公である女子大生が出会ったのは、神さまを名乗るパピヨン犬。
不思議な犬との共同生活が始まる中、かつての同級生と大学で再会したことをきっかけに、主人公は不可思議な騒動に巻き込まれていくことになるのです。
事件そのものはあまり奇をてらうものではなく、サブタイ通りシリーズの「前奏曲」という感じ。
ラストの展開は予想通りであってもニヤリとしてしまったので、シリーズが続けば更に面白くなりそうです。続刊に期待!

☆あらすじ☆
「あなたの本当の目的というのは、もう一度人間になること?」大学生になった春、美綾の家に迷い込んできたパピヨンが「わしは八百万の神だ」と名乗る。はじめての一人暮らし、再会した旧友の過去の謎、事故死した同級生の幽霊騒動、ロッカーでの盗難事件。波乱続きの新生活、美綾は「人間の感覚を勉強中」の超現実主義の神様と噛み合わない会話をしながら自立していく──!

以下、ネタバレありの感想です。

 

父親の転勤によってイギリスに移住した家族と別れ、大学に入学する春から1人暮らしをすることになった渡会美綾
家の前でパピヨン犬・モノクロを拾った美綾は、八百万の神を名乗り、人間になるために人間を勉強するというこの不思議な犬と共同生活をすることに。

モノクロとのズレた会話に戸惑いつつ、大学一年目春を手探りで過ごしていた美綾。
小学生時代の同級生である有吉智佳澤谷光秋との再会により、美綾は事故死した同級生・香住健二の幽霊に関わる謎めく騒動へと首を突っ込んでいくことになって・・・・・・という感じに、物語は平穏で平凡な美綾の大学生活に徐々にオカルトの雰囲気を纏わせていくのです。

 

正直に言うと、智佳が幽霊の話を持ち出した段階でオチが読めてしまいました(;`・ω・)
その後も予想外な展開はなく、この騒動そのものに関してはちょっと物足りなかったかも。
もっと心霊的な話が出てくるかと思っていたので、不思議がモノクロの存在だけというのは意外でしたが。

そしてラストはちょっとモヤモヤの残る結末だったような?
うーん、彼女をこのまま放置っていうのはやられ損というか爽快さに欠けるかもしれません。
ただまぁ厄介な人に絡まれるとこういうこともありますよね。これ以上つついても蛇しか出てこないだろうし、フェードアウトが一番無難か。

 

展開が読めるとはいえ、読んでいる間は面白かったのでそこまで大きな不満はありませんでした。
元々荻原さんの文章が好きということもありますが、キャラもなかなか良かったので。

特にモノクロは、すごく荻原さんらしさを感じる超常存在で可愛かったです。
人間味があって会話もある程度通じるのだけど、人とは違う感覚や価値観を持つ存在。話が噛み合わなくてイライラしちゃう美綾の気持ちも分かります。
なんだか賢しげに語っている癖に、階段のシーン以外ではほぼ役立たずでしたしねw
モノクロ使えない!!って何度思ったことか。まぁ真相を考えれば彼にはどうしようもなかったわけだし、美綾が聞いたことに対しては事実しか言ってないんですけど。
でも、いないって断言すればいいところを余計な話までするから混乱するんですよねー。やはり使えぬ。

 

そういえば、序盤に運命の出会いっぽく出てきたお兄さんの正体も予想通りでした。
が、良いですね!こういう展開大好物です!!

美綾のいう「見つけるべき恋」の相手はやはり彼になるのかな?
大穴で川森先生もアリだと思うのですが(/ω・\)チラッ

 

荻原さんの作品は淡い恋の描写がとても素敵なので、このシリーズでもその点を期待しています。
というわけで次巻も楽しみです!

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