星野宮桜子の三度目の正直。


『星野宮桜子の三度目の正直。』(日咲ユサ著/ビーズログ文庫アリス)★★★★☆

星野宮桜子の三度目の正直。 (ビーズログ文庫アリス)
星野宮桜子の三度目の正直。 (ビーズログ文庫アリス)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

2016年1月刊。
現代日本(?)が舞台となる悪役令嬢転生&ループファンタジー。
二度も10代で死亡し(しかも刺殺)、三度目の人生をスタートさせた星野宮桜子。
自身がアニメ原作乙女ゲームの悪役令嬢であることに気づいた桜子が、安穏な老衰を目指して自分磨きとフラグ回避に奮闘する物語です。
この巻はアニメ&ゲームスタート前の小学生時代を描いているのですが、桜子と幼なじみの少年の関係性が私の萌えに直撃して死ぬほど悶えました。
子ども時代の初恋未満なふたりが可愛すぎる!!
ストーリー自体はやや盛り上がりに欠けるところもありましたが、テンポの良い文体と続きが気になる展開の数々にあっという間に読んでしまいました。
続きがとても楽しみな新作です٩( ‘ω’ )و

☆あらすじ☆
西野美優は思い出した。これが乙女ゲームにもなった大人気アニメ『キミ☆らぶ』の世界で、悪役令嬢・星野宮桜子が愛しの京極会長に婚約破棄をされ、断罪される場面であることを。え、桜子って私!? このままじゃまずいと慌てて逃げ出した先は――まさかの刺殺エンド。こんなの知らない! はっと気づいたら、今度は桜子・5歳!? 三度目の人生、こうなったら老衰目指して「生き残り計画」開始!
※〈電子DX版〉として、電子限定の書き下ろしショートストーリー付き!

以下、ネタバレありの感想です。

 

西野美優」としての1度目の人生で親友を庇って不審者に刺し殺され、2度目の人生では「悪役令嬢・星野宮桜子」としてシナリオ通りの糾弾→刺殺エンド。
そうして迎えた3度目の人生で、西野美優は再び「悪役令嬢・星野宮桜子」として生きることになるのです。

最初の桜子の時は最期になってようやく思い出せたアニメ原作乙女ゲーム『キミ☆らぶ』の記憶を、5歳の時点で思い出すことができた桜子。
このままでは再び10代で死ぬ!!と恐怖した桜子は、どうにか生き残るために幼い頃から自分のスペックを上げまくり、ゲームの攻略対象達との接触を回避しようと図るのだが・・・・・・というのが本作のストーリーとなります。

 

割と素直に悪役令嬢モノの定石を踏んでいく感じでしたね。
舞台が現代日本(?)であることは個人的に新鮮でしたが(西洋風ファンタジー世界への転生ばかり読んできたので)

ただ、お馴染みの設定であっても文章のリズムとキャラが好みだとハマるもの。
好奇心を刺激するような展開の数々も良かったです。続きが気になって夢中で読んでしまいました。

 

不幸な死という未来に怯えながらも、懸命に自分を磨くことで恐怖を振り払おうとする桜子。
誰にも相談できない状況のなかで孤独な努力を続ける桜子の健気さが印象的で、彼女の奮闘を称えたくなります。

 

そんな桜子が一番仲良くするのが、幼なじみの少年・常磐流
小学生時代の二人の関係性がツボすぎました。これは萌え死ぬ。
負けず嫌いで泣き虫の女の子と、そんな彼女を慰めるとても優しい男の子。
ちょっとした場面でみせる心が通じ合っている感じが!やばい!!

流がアニメやゲーム的には攻略対象外のモブキャラで、スペック的にパッとしないというのも珍しい感じかもしれません。
でも良いじゃないですか努力家の秀才。大事なのは優しさと包容力ですよ!!

 

というわけで私的には1巻の雰囲気そのままに桜子と流のハッピーエンドを期待しているわけですが、そこに不穏な影を落とすのが攻略対象たち。

特に表紙で流よりも目立っている「メインヒーロー」京極紫苑の存在が気になります。
二面性のある毒舌王子め。最初の暴言は絶対に許さない。
紫苑がシナリオよりも早く桜子と同じ学校に通うことになるのが、今後どんな影響を及ぼすのか・・・・・・。

 

ラストで出てきた阿久津秋羅も不穏。
シナリオから徐々に外れてきていることで兄・春雪に嫌われることはなさそうですが、残りの攻略対象がどう動くのかが今後のカギを握っていくに違いありません。まだ登場していない「ヒロイン」も。

 

そういえば1度目の桜子に辛辣な言葉を投げた「四季の名を持つ家々で、唯一季節を持たぬ人」って誰なんでしょう?
1度目の桜子時代の記憶がおぼろげなせいで、最期のあたりの記憶が曖昧というのが上手い具合に不安を煽るんですよねぇ。
彼女の最期に何が起こるのか。
「狂人」の娘が誰なのか分かるのもまだ先のことなのでしょうか。

 

色々と気になる伏線が山盛りですが、思っていたよりも子ども時代が長く、最後でようやく中学に上がったところをみると、真相解明はもうしばらく待つ必要がありそうな予感。

次巻は中学時代なのかな?それとも丸々とばして高校編になるのでしょうか。
いずれにせよ、続きがとても楽しみです。

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