詐騎士1


『詐騎士1』(かいとーこ著/レジーナ文庫)★★★★☆

詐騎士〈1〉 (レジーナ文庫)
詐騎士〈1〉 (レジーナ文庫)

2014年11月刊。初出はレジーナブックス2011年2月刊。
名前のインパクトで以前から気になっていた作品なのですが、とても面白かったです!
貴族の身代わりに騎士となった少女が、強力な魔術と機転と毒舌を活かして様々なトラブルを華麗に乗り切っていく物語。
ドライすぎる主人公の一人称視点のせいか、やや読みづらい箇所もありますが(この子、名前覚えてくれないんですよ・・・)、かなりテンポと勢いが良いのでラストまで楽しく読めました。
これは続きも期待できそう。1巻しか買っておかなかったことを後悔してます。

☆あらすじ☆
ある王国の新人騎士の中に、風変りな少年が一人。少年は今日も傀儡術という特殊な魔術で空を飛び、女の子と間違われた友人をフォローする。しかし、実はその少年こそが女の子だった!性別も、年齢も、身分も、余命すらも詐称。不気味姫と呼ばれる姫君と友情を育み、サディストの王子&上官をイジメかえす。飄々と空を飛び仲間たちを振り回す新感覚のヒロイン・詐騎士ルゼの、色んな意味で予想外なファンタジー!文庫だけの書き下ろし番外編も収録!

以下、ネタバレありの感想です。

 

余命僅かと宣告される病弱な貴族の少年ルーフェスの身代わりとして、彼が死ぬまでを期限に騎士となった少女ルゼ
本作は、「傀儡術」を駆使するルゼが、女顔の友だちゼクセンをフォローしたり、サディスト主従をからかったり、女性に優しい騎士的振る舞いを心がけたり、騎士関係なくね?という王子からの依頼をこなしたりする物語です。

 

小さなエピソードを積み重ねる形でルゼの騎士としての日常を描いていくので1冊の物語としてはやや盛り上がりに欠けるものの、各エピソードはそれぞれ面白いし、何よりルゼと周囲の人々のコミカルな掛け合いが楽しいので最後まで飽きることのないコメディとして堪能できました。めっちゃ笑ったw

 

ルゼのキャラが魅力的なのが良いんですよねぇ。
ルーフェスほどではなくても素で病人扱いされるほど華奢で体が弱く、ケガのせいで傀儡術の補助なしに歩けないルゼ。
それだけ聞けば弱々しいヒロインなのに、実際のルゼは憎たらしいくらい元気な皮肉屋。
傀儡術が強力すぎて向かうところ敵なしな上に、頭も良いから嫌な相手を口で散々やり込めてしまう。
なんてストレスフリーで爽快なヒロインなんだ。こういう小ざっぱりした主人公、とっても好きです。

ただ、ルゼはもっと他人に興味を持って、せめて名前くらいは覚えてほしいですね・・・・・・。
彼女の一人称で進む物語なのに、興味のない他人の名前を覚えてくれないせいで誰が誰やら分からない場面がちらほらあったので。

 

ルゼの武器である傀儡術という設定も面白かったです。
超能力をベースにした魔術って、なにそれチートすぎる。
実際、割と何でもアリですしね。まぁそのせいで便利屋扱いされているのですがw

 

ルゼの周囲のキャラもとても明るくて素敵でした。
特にサディスト王子ギルネストなんかは、最後の展開的に長い付き合いになりそうなので期待してます(何を)
ギルは第一印象こそ「怖い!サディストだ!」と思えるものでしたが、ルゼと関わったせいで残念な弄られキャラに・・・・・・。
いじめっ子系男子を虐めるいじめっ子系ヒロインってなんか新鮮です。いいぞもっとやれ。変な方向に目覚めない程度に。

 

今回は、プロローグとキャラ紹介的な1冊でしたが、次巻から本題に入っていくのでしょうか。
ルゼの目的は行方不明のノイリを探すことなわけですが、6年前の事件の真相に迫っていくのかな?

 

ルゼの身代わり生活もいつまで続くのやら。
今は(全くそう見えなくても)まだ12,3歳だから誤魔化せているにしても、長続きする設定ではないですよね。
でも身代わりが終わるときはルーフェスが死ぬときだから、それはそれで寂しいなぁ。ここらへんをどう展開していくのかも気になるところです。

 

とりあえず、さっそく2巻を買いに走ろうと思います( ´ ▽ ` )ノ

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