夜桜ヴァンパネルラ2


『夜桜ヴァンパネルラ2』(杉井光著/電撃文庫)★★★☆☆

夜桜ヴァンパネルラ (2) (電撃文庫)
夜桜ヴァンパネルラ (2) (電撃文庫)

前巻の感想はこちらから


2016年1月刊。
吸血鬼+ポリスアクション第2弾。
吸血種と人間の対立構造が更にみえてきました。
知れば知るほど闇が深い世界観ですね・・・・・・(´・ω・`)

☆あらすじ☆
血を啜る怪物“吸血種”を狩る、もうひとつの組織―浄血官。法を無視して無慈悲な駆除を続ける彼らと、あくまで法を遵守する捜査九課とは激しく対立していた。そんな折、浄血官が拉致・殺害される事件が発生。恋人を殺されて復讐に燃える女吸血種の存在が浮かび上がる。捜査九課の美しき“真祖”の少女・倫子とその相棒の一途バカ・紅朗は、復讐者を追い、複雑化する事件の中に迷い込む。やがてたどり着いた哀しい真実の前に、二人が選んだのは―加速するイノセント・ヴァンパイア・アクション、第2弾!

以下、ネタバレありの感想です。

 

吸血種と人間が共に存在する世界観を更に深めた第2巻。

まずは、吸血種狩りの組織として厚労省管轄の特別防疫局に所属する「浄血官」が登場。
有能なのか無能なのか良く分からない志津谷竜胆がかなり良い味を出していたと思います。
結局彼はヴァンパイアハンターとしては有能だけど、捜査官としては無能って意味でいいのかな?
紅郎と波長が合ってしまうあたり、有能なエリートってイメージは皆無なのですがw

 

一方で、最古の吸血種が棲まう地下の箱庭「白楼」の存在が明らかに。
白大人の不気味さが怖い・・・・・・。
人間が恐れる吸血種の歪さが凝縮しているようなおじいさんでした。
今後も倫子の周囲を引っかき回していきそうだなぁ(;`・ω・)

 

そんな二つの組織の存在を絡めていく今回の吸血種事件。
捜査協力していたはずが段々と喧嘩していく浄血官と刑事の対立構造が面白かったです。
吸血種を狩ることを重視して結果のみを求める浄血官と、吸血種の問題を「刑事事件」として適正手続に基づいて対処しようとする警察官。
様々な場面で二つの組織の違いが浮き彫りになっていく様子はとても興味深いものでした。

 

まぁ結局、根本的な思想の違いがラストで浄血官の不安定さや怖さを露呈してしまったわけですけどね。
恋人の復讐を遂げようとする辻村霧子がとった手段にはゾッとしてしまいました。
基本的に暗くて鬱々としている物語だけに、霧子が倫子にこぼした恨み言に辛くなってしまいましたが、どうにか救いのある結末を迎えてくれて良かったです。

 

今回の事件を通して、相変わらず警察の人間としての自覚がブレブレだった倫子が、他の警察同僚たちと歩み寄っていく姿にちょっとだけ明るい未来の兆しが見えた気がします。
根が後ろ向きすぎるのか悲観主義的で自ら孤立していこうとする倫子はあまりにも痛々しいので、是非とも前向きに警察官としてのアイデンティティを固めていってほしいところ。
紅郎以外の刑事にも更に心を開いて仲間を増やせていければ良いのですが、さてどうなるかな?

3巻を楽しみに待ちたいと思いますヾ(*˙︶˙*)

夜桜ヴァンパネルラ (2) (電撃文庫)
杉井光
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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