『Re:ゼロから始める異世界生活 Ex2 剣鬼恋歌』(長月達平著/MF文庫J)★★★★☆
Re:ゼロから始める異世界生活Ex (2) 剣鬼恋歌 (MF文庫J)【Amazon】/【BOOK☆WALKER】
前巻の感想はこちらから
2015年12月刊。
本編7巻第五章で語られたヴィルヘルムの過去話を1冊の分量に膨らませた外伝。
すでに話の概要を知ってしまっていたのが勿体なかったく感じられるくらい、1冊の読み物として読み応えがあり、改めてストーリーの良さを再確認できる1冊でした。
本編を読んだときも思ったけれど、ヴィルヘルムの恋はドラマティックすぎて本当に素敵です(´,,•ω•,,)♡
☆あらすじ☆
今、明かされる――秘められし剣鬼と剣聖の恋物語!
親竜王国ルグニカを揺るがす『亜人戦争』。大戦の中、一本の剣を携え戦場を暴れ回る少年剣士ヴィルヘルム。己の剣の果てを渇望する彼の生き様は戦友や王国、一人の少女を巻き込んで、王国史に残る偉業を成し遂げる。
以下、ネタバレありの感想です。
前巻で大活躍したヴィルヘルムの若かりし頃を語る過去編。
本編より約40年前の物語であり、「亜人戦争」の顛末と、剣に没頭してきたヴィルヘルム少年の恋が描かれていきます。
内容的には本編7巻ですでに語られたことと、語られなかったことがミックスして1本の物語が作られている感じ。
7巻で語られた大筋の流れは変わらないものの、ヴィルヘルムが「剣鬼」となる前後のエピソードをうまく肉付けすることで更に読み応えのあるストーリーに昇華されていたと思います。
この物語の肝となるのは、ヴィルヘルムが誰と出会い、何を経験して、どういう風に変わっていったのかということ。
最初のツンツンしたヴィルヘルムが、ボルドーやグリムという仲間達にゆっくりと感化され、テレシアとの出会いをきっかけに大きく変わっていく、という変化の部分は読んでいてとても楽しかったです。
テレシアとの出会いも重要ですが、グリムとの関係が一番ヴィルヘルムの変化を示しているのかもしれませんね。
あれだけ悲惨な出会い方をしてギクシャクしていたのに、まさか酒を飲み交わす仲にまでなれるとは。
そんなヴィルヘルムの成長が花開く、テレシアへの想いを自覚したシーンはとても感動的でした。
彼という剣を鍛えてくれた周囲の人々との時間。それがあってこそ恋を自覚できるだけの情緒が育ったんですよね。泣きたくなるくらい良いシーンでした。
恋を自覚してからラストシーンに至るまでの流れは、正しく「恋歌」というタイトルに相応しいもの。
「花は、好きになった?」「どうして、剣を振るの?」という問いかけに対するヴィルヘルムの答えの変化にやたらときめいていたのですが、最後にたどりついた答えの破壊力が半端なかったです。本編で読んだときよりもグッときました。これはキュン死にするε٩( ºωº )۶з
そもそもラストの乱入劇自体がドラマティックすぎて、新生ヴィルヘルムさんのロマンチストっぷりに悶えるんですけどねw
なのに肝心なところでヘタレやがってww
ストーリーを知っていても楽しめる良い外伝だったと思います。
ほぼ全編戦いまくって血生臭いのに、ラストのせいでやたら綺麗な印象の強いラブストーリーでしたし。満足(*´∀`)
あ、そういえば色々なところで存在感を発揮していたロズワール(♀)は本編ロズワールとはどういう関係なんでしょう?お母さん?
名前が一緒なせいで本編ロズワールがオネエ言葉を使ってるみたいなゾワッとする感じがアレな人でしたが、最後に恋敵の背中を押したシーンでやっと「良い女だなぁ」と思うことができました←
ヴィルヘルムの物語としては綺麗にまとまって終わったものの、気になるのはライプの動向と彼が回収した魔女スピンクスの行方。
すでに本編に出てきてました?それともこれから出てくるのかな??
不穏な空気を孕んで退場したのが怖いのですが・・・・・・。
まぁ始まれば分かることですね!
本編再開とアニメが楽しみです٩( ‘ω’ )و
ロズワールは4章を読めば解りますよ!
それまで書籍が続いたら良いですけどね・・・
匿名さん、コメントありがとうございます。
ロズワールは後々明らかになるんですね!
アニメ化しますし、書籍版きっと続きますよ٩( ‘ω’ )و
もしダメなら、そのときはWEB版を読むことにしますw