花酔夢 皇帝の一途でいじわるな寵愛


『花酔夢 皇帝の一途でいじわるな寵愛』(藍川竜樹著/集英社コバルト文庫)★★★☆☆

花酔夢 ―皇帝の一途でいじわるな寵愛― (コバルト文庫)
花酔夢 ―皇帝の一途でいじわるな寵愛― (コバルト文庫)

2016年1月刊。
半仙の少女と、彼女の「伴侶」となった皇帝の中華風後宮ラブロマンス。
ヒーローからヒロインへの辛い仕打ちが本当に酷すぎて、序盤涙目になりながら読みました。負けん気の強い性格のヒロインで本当に良かった。一歩間違えれば憂鬱すぎて投げ出していたかもしれません。
これでも改稿でマイルドにしたってどんだけ((((;゜Д゜)))))))
「なぜ彼が彼女に辛く当たっていたのか」が物語の肝となるのですが、なかなか感情を揺さぶられる良い作品だったと思います。

☆あらすじ☆
崔国の皇太子・叡綜に仕える女官の沙羅は、人間と花仙との間に生まれた娘。花仙が持つ〈伴侶の玉〉を叡綜に奪われたせいで彼の命令に逆らえなくなってしまった。日々、叡綜のいじわるに耐えていた沙羅は、叡綜が皇帝位を継いだ際に、妃候補の情報を探るために後宮に乗り込んだ。だが、後宮に渦巻く“陰の気”を感知した沙羅は、叡綜と共に後宮の女性たちをめぐる陰謀に巻き込まれて…!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

こっそり忍び込んだ後宮で皇太子叡綜に〈伴侶の玉〉を奪われ、無理矢理彼の傍で暮らすことになった牡丹の花仙沙羅
それから4年が経っても沙羅は玉を取り返すことができず、自分にだけ当たりがきつい叡綜の意地悪に耐え続ける日々を送るのです。

 

叡綜が沙羅を好きなのは言動から漏れ出ているのですが、序盤の沙羅視点だと底抜けに意地悪な主にしか見えないし、好きな子をからかって楽しむとかそういうレベルのイジメじゃないんですよね・・・・・・。お茶ぶっかけるところ、正直かなり引きました。かけてから温度確かめるのかよ!!

 

こんな調子のガキなヒーローだったらイヤだなぁと思っていたので、中盤以降で叡綜の真意が分かって安堵。
無邪気な花仙に警戒心を植え付けるためとはいえ、やり方が下手すぎないか?とはちょっと思いましたけど。
まぁ、最初の出会いに負い目があっていずれ手放そうと思っている叡綜としては、自分が守れない以上沙羅自身に強くなってもらうしかなかったのか。でももっと穏便な方法はなかったのか・・・・・・。
おかげで逆境にめげない強いヒロインのできあがりです。培われた負けん気と猫みたいな警戒心がすごい。

 

とはいえ、鍛えられてメンタルが強くなった沙羅が主人公だからこそ最後まで読むことができた物語。
沙羅の半生が不幸すぎて、序盤は本当に読んでいて胸が苦しくなったので。感情移入しすぎて辛かった(ノД`)
叡綜の沙羅への仕打ちは本当にイライラしましたが、最後まで読むと叡綜の不器用な優しさにときめけたような・・・・・・やっぱりお茶ぶっかけたの許せないような←

 

どう考えても、最初の出会い方が不幸だったんですよね。
叡綜の後悔がすごく分かります。
こじれにこじれた二人の関係が、皇太后との戦いの中で新たな関係に生まれ変わる展開はとても良かったです。

 

本作の悪役である皇太后の陰謀については、仕掛け自体はよくある感じだったものの、後宮の陰惨さを体現したかのようなストーリーは好みでした。
そういえば湫景はほとんどお咎めなしなんですね。あの裏切りって結構重い気がしたのに。
湫景は沙羅に恋心を持っていたようだからそのへんを突いた話になるかと思っていたのですが、そこは全然関係なくてちょっと残念でした。

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