スノー・ドロップ セリアと恋の調薬師


『スノー・ドロップ セリアと恋の調薬師』(萩野てまり著/角川ビーンズ文庫)★★★☆☆

スノー・ドロップ セリアと恋の調薬師 (角川ビーンズ文庫)
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2016年1月刊。
第13回ビーンズ小説大賞「優秀賞」受賞作。
王宮薬草師の少女が、元王宮薬草師で媚薬売りのところへ潜入し、彼の秘密を探ろうとする物語。
話のテンポと勢いが良いので一気に読める作品でした。
何でもありな異空間「ヒース」という設定と、三角関係に発展していくストーリーはなかなか面白かったです。
ただ、ヒーローが子どもっぽすぎて好みでなかったのは残念。あとがきにあるように本当にゴミみたいな性格してるんですよねぇ・・・・・・。

☆あらすじ☆
王立四天王といわれる狭き門の王宮薬草師。弱冠十七歳で王宮薬草師となったセリアは、媚薬師として荒稼ぎするリシャールのもとへ潜入捜査を命じられる。だけどリシャールは美形な容姿とは裏腹に口も性格も最悪で!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

9年前に失踪した父を探すため、魔の荒野「ヒース」を調査する王宮薬草師セリア
ある日彼女は、媚薬を売って荒稼ぎをする元王宮薬草師リシャールのもとに、彼がヒースの秘密を盗んだという疑いを調査するため潜入するように命じられます。そうしてセリアは身元を隠してリシャールのもとで助手として働くことになるのです。

 

薬草師という設定からわかるように色んな薬草が出てくる物語なのですが、それらから作り出されるのは媚薬。
媚薬というか効き目がやばすぎる惚れ薬ですね。
対となるような恋を忘れる薬とかも登場しちゃったりして薬関係は割となんでもあり。もはや魔法。
材料となる薬草自体は異世界を感じないものが多かったので(薔薇、ザクロ、イチジクとか)ちょっとシュールでした。

 

それはさておき、リシャールのもとに舞い込んだ王様の依頼と、セリアに一目惚れしてしまった謎の青年の登場により、物語はかなり面倒くさい三角関係の誕生へと進んでいきます。

 

王宮薬草師のヒロイン、悪どい媚薬売りのヒーロー、そして強引腹黒な当て馬王子という、三角関係の構造自体は悪くないんですけどねー。ヒーローがなぁ・・・・・・。

リシャールの言動があまりにも悪ガキレベルで、残念ながらほとんど萌えませんでした(´・ω・`)
リシャールがセリアへ抱く気持ちの変遷も描写がちょっと粗い気がしましたし。

 

リシャールの行動よりはディディエの一目惚れの方がうまく描写できていたような気がします。
リシャールがあまり好きになれなかったこともあって、ヒーローはディディエでもいいのでは?とかも思ってました。・・・・・・途中までは。

純情青年だと思っていたディディエが、まさか蓋を開けてみれば超身勝手な王子様だったとか((((;´・ω・`)))
勝手に媚薬盛ったあげくに「他の女と結婚するけど愛してるのは君だけだよ!」って・・・・・・おいおいおい。王侯貴族的にはありでも少女小説的(というか私的)にはアウトです。

 

なんてこった。ヒーローも当て馬もクズって逃げ道なさすぎじゃないですか。

できればセリアは全然別の人と恋をした方が良い気がしますね。アルマンあたりが癒やされておすすめ←

 

恋愛関係は不満だったのですが、ストーリーと設定が魅力的だった本作。
時間も空間も超越してしまう「ヒース」という荒野の存在がやはり強いインパクトを生んでいて良かったと思います。
ただ、ヒースとスノーホワイト関連の話がちょっと散漫な印象を受けたので、できれば続刊でもう一度情報を整理し直してほしいですねー。良く分からない部分が多かったので。

 

ということで次巻があれば読むつもりです。
うまく展開すれば面白くなる世界観だと思うので、期待しています(^^)/

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