隠れ姫いろがたり2 雪の下


『隠れ姫いろがたり ー雪の下ー』(深山くのえ著/小学館ルルル文庫)★★★★☆

隠れ姫いろがたり-雪の下- (ルルル文庫)
隠れ姫いろがたり-雪の下- (ルルル文庫)

前巻の感想はこちらから


2015年12月刊。
元々は読み切りを予定していた作品とのことですが、上下巻構成で綺麗にまとまって完結。
互いに曰くを抱えた皇族の謎と恋を描いた平安ものとして読み応えのある作品でした。
恋をする覚悟ができた宮様の格好良さは破壊力抜群・・・・・・!!

☆あらすじ☆
さらわれた皇女の平安恋絵巻、完結編!
男女の双子の皇女として生まれた純子(いとこ)は、三歳のとき何者かにさらわれ宇治川に小舟で独り流されたものの、川辺を通りかかった老夫婦に保護され育てられた。十二年後、素性が判明して都に戻されたが、すっかり庶民の娘に育っていることに周囲は失望する。そんなとき、教育係としてやってきた兵部卿宮の理登(あやなり)に純子は次第に心ひかれ、理登もまた純子を愛するようになった。お互いの気持ちを確かめ合った二人だが、純子の生母である弘徽殿の女御は、密かに他家への縁談を画策し、意のままにならない純子を監禁する。なんとしても理登の元へ…!覚悟を決めた純子は、己の力で抜け出そうとするが・・・。
二人の恋の行方は? そしてついに明らかになる十二年前の事件の真相とは!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

想いが通じ合い、秘密の恋人同士となった純子と理登。
しかし、純子に縁談が舞い込んだことから理登は主上に結婚の許しを得ようと決意。その一方で弘徽殿の女御が純子を強引に結婚させようと監禁をはかり・・・・・・といった感じで下巻は序盤から目まぐるしく展開していきます。

 

監禁からの大脱走劇はこのシリーズで一番のお気に入りシーンとなりました。
塗籠に閉じ込められたときはどうなることかと思いましたが、色んな味方の手を借りて脱出できて安堵。
たった一人で宮中に戻ってきた純子も、今ではこんなに頼れる味方を手に入れたのだなぁと思うと心がぽかぽかしてきます。

そして何より自分の足で走って理登の元に駆けるシーンが・・・・・・!!!

まるで名作映画のワンシーンのようで、盛り上がるロマンスにときめきが止まりません。
スリリングな逃亡の果てに待っていた「いと!」の呼びかけが最高なのです!!╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !

 

後半は、純子を匿った理登との思いがけぬ新婚もどき生活。
もうこのふたりの関係が可愛すぎて萌え転がります!純子の素直な愛情表現に押される宮様に悶えるw

そんな甘い生活の中で、徐々に明らかになっていくのは12年前の誘拐事件の真相。
下手人自体は予期せぬ人だったものの、弘徽殿の悪意は半ば予想できた形でした・・・・・・いや予想よりも酷いものでしたが。
なぜ弘徽殿の女御がここまで純子を厭うのかも分かってスッキリはしたものの、これはとてもやりきれない。
救いは今の純子の隣に宮様がいることと、養い親の愛情がしっかりと純子に伝わったことですね。
捨てる神あれば拾う神あり、なんだよなぁ。

 

弘徽殿の女御とは結局和解できないまま終わったのはとても残念ですが、エピローグである「番外編・春告鳥」の幸せな純子と宮様の家庭をみてほっこりしたので、読後感はとても甘くて素敵なものでした。

 

良い少女小説だったと思います。
深山さんの次回作も楽しみです!

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