折れた聖剣と帝冠の剣姫1


『折れた聖剣と帝冠の剣姫1』(川口士著/一迅社文庫)★★★☆☆

折れた聖剣と帝冠の剣姫(1) (一迅社文庫)
折れた聖剣と帝冠の剣姫(1) (一迅社文庫)

2015年12月刊。
敵対していた国の王子と王女が、祖国での居場所を失ったことにより共に旅をし、ゼロから建国を目指すというファンタジー。
この1巻はまだ序章という感じの内容ですが、これから面白いシリーズになりそうな予感があります。
次巻以降の展開がとても楽しみです!

☆あらすじ☆
知略の英雄、カーヴェル王国のルシード王子。勇猛な聖剣の姫、パルミア王国のファルシェーラ王女。大陸に名を知られる二人が率いた軍は、リスティオンの野で激突し、かつての幼なじみである二人は死闘を繰り広げていた。ファルシェーラの軍勢は着々とカーヴェル軍の陣容を切り崩し、ルシードが首級を上げるべく剣姫ファルシェーラが突入、ついに互いを強敵と認めていた二人は戦場であいまみえる。時を同じくして二人の英雄不在のときを狙ったかのように両国で政変が発生。二人は帰るべき祖国を失う。かくして同じ立場となった王子と王女の二人は居場所を求め世界を旅することになるのだが、その最初の行く手にはかつての勇者が封印した巨大な竜が待ち受けていた。ルシードとファルシェーラ、二人の前に最初の試練が訪れる。

以下、ネタバレありの感想です。

 

流浪の身となった王族が、ゼロから自分の国を作ることを目指す物語。

 

ということで前半は主人公の王子ルシードと、敵国の王女ファルシェーラ、そしてルシードの義妹コンスタンスの3人がそれぞれの祖国での居場所を失うところから描かれていきます。

 

彼らの運命を変えたのは、カーヴェル王国とパルミア王国のそれぞれで、なぜか同時期に起こった王位の簒奪。
国から追っ手をかけられた3人の王族は、ファルの提案により紛失した聖剣を手に入れ国を興すことを決意し、聖剣を探す旅に出ることになるのです。

 

敵同士でありながら、少年時代のわずかな平和の間に親交があった3人。
最初からそれなりに仲良しの状態でスタートするので、下手な人間関係構築パートがないのは読みやすかったです。
協力的・友好的に旅が始まるので、先行きの見えない不安はあるものの「これから冒険が始まるんだ!」という高揚感を受け入れやすいのが個人的には好印象でした。

 

貴種流離譚系の物語で国の再興を目指す話なら読んだことがありますが、新興を目指す物語はあまり読んだことがなかったかも。
「まずは土地を手に入れましょう」で始まる物語というのがワクワクして良いですね。いえ、本作で手に入れるべきはまずは聖剣なのですが、それはおいといて。

 

そして、なんとなく神話や叙事詩の1ページを読んでいる気分になる作品。
ドラゴンを倒して(倒してないけれど)、聖剣を手に入れ、国土を得る、なんてまさしく神話的でとても楽しいですw
そこに至るまでの旅路も冒険譚に相応しいものでしたし。足手まといになると思っていたコンスタンスが意外に有能でびっくりしましたが。

 

今回はようやく、辺境の更地を手に入れたところまで。
まだまだ「国」と呼べるような形は何もできていません。国民すらいませんし。
一体ここからどうやって新国家アスティリアを創建していくのかとても楽しみです。
雷竜との約束があるから結構スピーディーに進むのではないかと予想。5年はいくらなんでも厳しいとおもうのですが、何か裏技でも飛び出すのでしょうか。

 

というわけで2巻に期待していますヾ(*˙︶˙*)

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「折れた聖剣と帝冠の剣姫1」への2件のフィードバック

  1. 面白かったですねー!
    DQとテイルズを合わせたような川口節ファンタジー要素と建国+戦記という好物だけで構成されてるような作品でした(笑)
    主人公はなかなかいい性格してたのが印象的で、ファルシェーラは一見エレンのようで、エレンにはないお姫様お姫様したところが可愛かった。
    妹ちゃんは主人公への辛辣なツッコミがナイスですw
    あと意外に(失礼!)有能だったのも(笑)

    魔弾がそろそろ最終章なので、これには期待大です!

    1. S.T.さん、コメントありがとうございます!

      魔弾がそろそろ完結しそうななか、これは期待の新シリーズになりそうですよね!
      ファルの世間知らずっぷりがなかなか良かったですよねw
      3人とも王族ではあるけれど、それぞれが違う役割を担っているのが良い組み合わせだったと思います(^^)

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