『ウロボロス・レコード1』(山下湊著/ヒーロー文庫)★★★★☆
2015年11月刊。
これは凄い小説でした。
面白いけど、主人公にドン引きです。でも面白い・・・・・・(;`・ω・)
犯罪小説やノワール小説的なダークすぎるファンタジー。
異世界転生前に経験した「死」を恐れるあまり錬金術に傾倒し、非道で残虐な実験を繰り返す怪物の物語です。
ここまで狂った主人公はなかなかいないのでは。外道すぎてバッドエンドを願うレベルでした。
☆あらすじ☆
伯爵家の次男トゥリウスは、現代日本で死を迎え、剣と魔法が支配するファンタジー世界の子どもに生まれ変わった転生者だった。そんな彼の願いはただ一つ。「もう、二度と死にたくない」。そんな妄執に囚われている彼は、極めれば不老不死をも実現できるという魔法“錬金術”にすがりつく。だが、錬金術は誇大なホラ話として世間から軽んじられている魔法。その上、トゥリウスが行う錬金術研究の内容は、常軌を逸していた。洗脳、改造、人体解剖…繰り返される異常な実験の数々に、周囲から恐れられ忌み嫌われていくが、彼はまるで気にしない。全ては、不老不死の実現の為に。奴隷のメイド・ユニをお供に、トゥリウスは我が道を行く―。
以下、ネタバレありの感想です。