ケーキ王子の名推理


『ケーキ王子の名推理〈スペシャリテ〉』(七月隆文著/新潮文庫NEX)★★★☆☆

ケーキ王子の名推理 (新潮文庫nex)
ケーキ王子の名推理 (新潮文庫nex)

2015年10月刊。
ケーキが大好きな女子高生とパティシエ修業中の男子高校生の青春小説。
ミステリ要素はかなり軽く、どちらかというと少女漫画のノベライズかな?と思うくらいの少女漫画感。集●社系の。そしてちょっと懐かしい感じの。
個人的にはもうちょっとミステリパートに読み応えがほしかったのですが、青春小説としては軽く楽しめる良い作品だったと思います。

☆あらすじ☆
バカがつくほどケーキが大好きな女子高生・未羽。失恋のかなしみを癒すため訪れた自由が丘のケーキ屋で、パティシエ修行をしている学校一のイケメン王子、颯人に遭遇。これは早くも新しい恋の予感?いやいや現実はケーキほどには甘くない。彼は噂に違わず超冷たい。が、夢への想いは超熱い。他人の恋やトラブルもお菓子の知識で鮮やか解決。ケーキを愛する二人の青春スペシャリテ。

以下、ネタバレありの感想です。

 

un ショートケーキ

失恋に落ち込んでフラフラと見知らぬケーキ屋さんに迷い込んだ女子高生有村未羽
彼女はそのお店で、自分が通う高校の人気ナンバーワン男子「冷酷王子」最上颯人が働いていることを知ってしまい・・・・・・という感じに物語はスタートします。

この出だしからして何やら既視感を覚える・・・・・・。
人気ナンバーワン男子って何だよ・・・・・・壁ドン・・・・・・。

はっ!これは少女漫画の王道パターン!!!

というファーストインプレッション通りの作品でした。
最近ラノベしか読んでなかった私には一周回って新鮮な感じw

 

deux コンベルサシオン

指をクロスさせて「会話しましょう」とかお洒落すぎませんか。真似したい・・・・・・が、真似できない。通じないし。
指をクロスさせたらお勘定でしょって素で思ってたのに違って、なんだかちょっと恥ずかしい気持ちになりました。覚えておこう。

しかし1万超えのコースでランチする高校生カップルとか。うん。

 

troir オペラ

学校一の人気者と噂になって校舎裏にお呼び出しとか!
今もそのパターンありなんですかね。ちょっと前の少女漫画ではよく見かけた展開ですが。
王道というかテンプレというか、なぜか読みながら照れてしまいました。ムズムズする。

あと「汝に仇為す者・・・・・・黙示録のサタンより」って(理由があるとはいえ)回りくどいにも程があるし、中二病こじらせすぎててこれにもムズムズしましたw
女子高生の発想じゃない気が。

 

quatre ティラミス

上3本の短編についてはちょっとツッコミに夢中な感想になってしまいましたが、最後の短編は青春小説らしくて1番面白かったです。この話好きだなぁ。

夢にのめり込んで初心を忘れるっていうのは、ありがちであっても自分で気づけないものですよね。
ケーキが大好きだという未羽の素朴な感情が眩しくて良かったです。

この最後のエピソードみたいな方向性でシリーズ化してほしいです。
パティシエになる夢に向けて奮闘する高校生と、彼の夢を支えるヒロインっていう感じで。ぜひ読みたい。

 

ちょっとライトミステリとしては物足りなかったのですが、面白い作品でした。シリーズ化に期待します。

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