魔王の花嫁と運命の書 男装王女は潜入中!


『魔王の花嫁と運命の書 男装王女は潜入中!』(日高砂羽著/集英社コバルト文庫)★★★☆☆

魔王の花嫁と運命の書 男装王女は潜入中! (コバルト文庫)
魔王の花嫁と運命の書 男装王女は潜入中! (コバルト文庫)

2015年9月刊。
弟にかけられた魔王の呪いを解く手がかりを求めて、敵国の女人禁制図書館に男装して潜入することになる王女の物語。
個人的には是非しっかり書いてほしかった部分をサラっと流されてしまい残念でしたが、それ以外は楽しめる作品でした。
糖度は控えめですが、そちらは次巻以降で面白いことになりそう。
設定も悪くないですし、そもそもこの巻はまだ序章という感じなので、無事シリーズ化したら次巻も読もうと思います。

☆あらすじ☆
ローザンヌの王女セシーリアは実は魔女。弟レオンがセシーリアと魔王の婚姻を阻止したため、呪われてしまう。呪いを解くには究極の魔法書『運命の円環』が必要だ。魔女狩りで多くの書物を没収したヴァイスブルクの帝国図書館にある可能性が高いが、そこは女人禁制。とはいえ、魔法書は魔女にしか読めない。セシーリアは男装し、図書館へ潜入することに。そこで帝国の皇子と出会い…?

以下、ネタバレありの感想です。

 

戦争に向かった弟レオンの命を守り、敵将ルードルフ王子の死を「赤の魔王」に願い、取引をした王女セシーリア
魔王の花嫁になることを阻止したレオンが呪いを受けたことにより彼女は1年半の猶予期間を得、その期間内に呪いを解ける「運命の円環の書」を見つけ出さなければならなくなるのです。

 

魔法書がある可能性が高いのは敵国の図書館。
しかも女人禁制。加えて館長は、自分が死を魔王に願ったはずのルードルフ王子。

 

身分も性別も隠し、男装したセシーリアは敵地すぎる図書館で一時的に働くことになるものの、そこは男装潜入モノのお約束通りハラハラの連続。
切り札が「女だと疑うなら股間を触れば!?」という王女ってどうなの?と頭が痛くなりましたが、テンポの良い展開はなかなか楽しめました。

 

魔女という設定も面白かったです。
8年前の魔女狩りとルードルフの秘密の関係についても、魔女の設定と和平に躍起になっていた理由をうまく絡めていたと思いますし。

 

展開と設定はなかなか良かったのですが、ところどころ惜しい点も。
一番もったいないと思ったのは、セシーリアがルードルフの命を奪おうとしたことを謝罪するシーンがあっさり流されたところ。
基本的に明るい調子の中にふと紛れるセシーリアの罪悪感が作品の良いアクセントになっていたと思っただけに、「謝罪した。流された。」の一文で済ませてしまったのは本当に残念でした。うーん。個人の好みなんでしょうけど。

 

アルブレヒトの刺客の話が中途半端になったのもモヤモヤしますが、こちらはシリーズ化したら本題になっていくのかもしれません。
糖度はほぼ皆無といっていい作品でしたが、まぁルードルフの思い出があるんでそこらへんは次巻以降に期待。

レオンの問題も解決していないし、よく考えたら何も話が終わってませんね。潜入して事後承諾もらっただけじゃないか!
ということは、これは序章なんでしょう。

 

シリーズ化を信じて、2巻を楽しみにしています(´・∀・`)

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