黒鋼の魔紋修復士13


『黒鋼の魔紋修復士〈ヒエラ・グラフィコス〉13』(嬉野秋彦著/ファミ通文庫)★★★★★

黒鋼の魔紋修復士13 (ファミ通文庫)
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前巻の感想はこちらから
黒鋼の魔紋修復士12 | 晴れたら読書を
2015年8月刊。
まさに堂々たる完結巻。
「この作品はラブロマンスです」と著者が仰るとおりの甘さをみせつつ、全てに決着をつけてみせた、シリーズの最後を飾るに相応しい1冊でした。
このシリーズを読んで本当に良かったです。

☆あらすじ☆
ディヤウスとしての己の出自を知った上で、その手でメルディエトを葬ったディー。彼の苦悩を包み込むかのように、ヴァレリアはディーと結ばれる。一方その頃、カリンと決着をつけようと願うダンテと、ついにルオーマに直接攻撃をかける用意を整えたルキウスとオルヴィエトはユールローグを出立する。それぞれの相手を迎え撃つべく、カリンが、シャキーラが、そしてディーとヴァレリアが最後の戦いに臨む! 大人気ファンタジーアクション、堂々最終巻!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ついにオルヴィエトたちディヤウスと最終決戦!

 

・・・・・・のはずが、冒頭から主人公2人がやたらイチャイチャしてて砂糖吐きました。え、なにこれ、めっちゃニヤニヤする・・・・・・一度デレたら凄まじいなディミさん・・・・・・
あとヴァレリアちょっとめんどくさいw(「やっぱり本当は私のこと好きじゃないんでしょ!」で泣き出しちゃうかー)。それでも、ディミタールの手綱さばきがすごすぎて、このカップルはうまくいくという謎の確信を持たせてくれましたw

 

それはおいといて。

 

ディーとヴァレリアだけでなく、各地で様々な人物が色んな形で「決着」をつけた最終巻。
本当に、主人公達以外もしっかり動いていたシリーズでした。こういう作品を良作と呼ぶのだと思います。

 

ダンテとカリンの因縁は、まさかここまで持ち越されることになるとは初期は思ってもみませんでした。初登場時は完全に小物の風格でしたし。
野望は潰えても、好きな女に引導を渡されたのなら彼も満足できたんじゃないでしょうか。
・・・・・・カリンの想い人を知る前に退場したのも、ある意味、幸せだったんじゃないだろうか(白目)

 

ベッチーナとイサークの関係は、これぞまさにハッピーエンド。
あのとき一目惚れしてたのか!と今さらながら気づくヴァレリア並の鈍感読者が私です。
そしてベッチーナの素顔!!
ちゃんと挿絵がついて大満足です。可愛いー!

 

オルヴィエトとの決着については、それをシャキーラが担当するのは予想通りでしたが、まさかキケさんがこういう形で絡んでくることになるとは意外でした。曇天を振り仰ぐキケさんに、なんだか涙腺を刺激されてしまう・・・・・・。

 

ディミタール&ヴァレリアとルキウスの戦いも、こうなる前を思い出して少し寂しくなりつつも、しっかりと決着がついて良かったです。
ディーとヴァレリアの連携プレーは最高ですね。
ルキウス戦後の最後の後始末を「紋章師」として締める形にしたのも素晴らしかったと思います。本当に魔紋って綺麗だなぁと、ラストシーンを読み、挿絵を見ながら改めて思いました。

 

「レドゥントラ」の秘密に関しては、個人的には結構好きな締めくくりとなりました。
万事全てがうまく収まったわけではなく、未来はどうなるか分からない。でもまー、未来のことは未来の人に任せましょ!っていう楽観的ともいえる発想が明るくて好み。来年のことを言えば鬼が笑うんですよ。
これまでのシリアスで悲壮なムードを吹き飛ばすような、前向きなエピローグはとてもスッキリした読後感を与えてくれました。最後まできっちりと大満足です。

 

本当に最高のシリーズでした。
1巻を読んだときは主人公2人のあまりにもギスギスした雰囲気に投げ出しそうにもなりましたが、まさかこうもバカップル系ラブロマンスになるとは。もちろん国家間の策謀走る壮大なファンタジーとしても素晴らしい作品でした。最後まで読むことができて良かったです。

嬉野秋彦さんの次回作もとても楽しみにしています!

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