すでに完結している「薔薇のマリア」。性別不詳の美貌のクラッカー・マリアローズの冒険と成長を描く壮大な長編ファンタジーです。
一部絶版されており(Verシリーズ)、なかなか新刊で買うのが難しくなっているようですが、電子書籍ではいつでも買えます!(あと中古でも・・・)
巻数は多いですが、是非挑戦してほしい素晴らしい作品です。
「薔薇のマリアってどんな話?」と気になった方は是非こちらの評論をご一読ください。とても参考になります。
◎MMO-RPG小説の先駆け 薔薇のマリア(ラノベ漂流20年 前島賢の本棚晒し)
ところで、「薔薇のマリア」には本編とは別に「Ver」シリーズというサイドストーリー集があるのですが、先にVerを読んでおけば本編が100倍楽しめる!という場面が存在します。
つまり「薔薇のマリア」には実際の刊行順と少し異なる、読むためのオススメの順番が存在するのです。
残念なことに、私が薔薇マリ挑戦時に参考にしていたサイトが消失していたので、一応、うちのブログでもメモ書きとして推奨順を残しておくことにします。
新しく薔薇マリの世界に出会う方の参考になりますように。
「薔薇のマリア」推奨順
薔薇のマリア Ver0 僕の蹉跌と再生の日々
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薔薇のマリアⅠ 夢追い女王は永遠に眠れ
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薔薇のマリアⅡ 壊れそうなきみを胸に抱いて
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薔薇のマリアⅢ 荒ぶる者どもに吹き荒れろ嵐
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薔薇のマリアⅣ LOVE’N’KILL
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薔薇のマリア Ver2 この歌よ届けとばかりに僕らは歌っていた
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薔薇のマリアⅤ SEASIDE BLOODEDGE
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薔薇のマリアⅥ BLOODRED SINGROOVE
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薔薇のマリアⅦ SINBREAKER MAXPAIN
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薔薇のマリア Ver3 君在りし日の夢はつかの間に
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薔薇のマリアⅧ ただ祈り願え儚きさだめたちよ
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薔薇のマリアⅨ さよならの行き着く場所
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薔薇のマリアⅩ 黒と白の果て
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薔薇のマリア Ver4 hysteric youth
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薔薇のマリア11 灰被りのルーシー
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以下、本編ナンバリング通りでOK
複雑な順番に感じるかもしれませんが、
Ver0を1番最初に、Ver3を8巻の前に読む ということだけ押さえていただければ、とりあえずはOKです。
実質1巻!Ver0について
「薔薇のマリア」の世界を知るには、まずVer0から読むことをオススメします(著者である十文字青先生の推奨でもあります)
Ver0は本編1巻の前日譚であり、主人公マリアローズと仲間たちとの出会いを描き、また、1巻で意味深な影を見せて2巻から本格的に登場する重要人物アジアンとマリアの関係を端的に示す物語となっています。
加えて、世界観や用語の説明も1巻よりもVer0の方が丁寧ですので、Ver0から読む方が1巻をより楽しめると思います。
Ver1とVer5について(外伝「つぼみのコロナ」)
Ver1とVer5はコロナとレニィという、本編とはほぼ関わりのない2人が主人公となる外伝です(本編には稀に顔を出す程度)。
1巻やVer0で「コロナって誰?」となるタイミングがあるのですが、その疑問はVer1を読めば解決します(解決しなくても特に問題はない)。
Ver1もVer5もどのタイミングで読んでも大丈夫ですが、遅くとも本編完結前、具体的には最終章が始まる15巻の前までに読んでおいてほしい2冊です。
「つぼみのコロナ」は最強メンバーを擁し強敵と戦いまくるマリアローズたちの物語とは異なる、「普通」のクラッカーの日常が知れる物語となっています。
私は「つぼコロ」が大好きなので、薔薇マリ世界のお試しは「つぼコロ」でもアリなんじゃないかと思っています(ダメかな?)。全2巻の物語と考えれば短いですし、エルデンに生きる少年少女の、甘く憂鬱な青春小説としても楽しめます。
Ver2について
Ver2を読む順番として4巻の後を推奨していますが、これはここで読む以外のタイミングが難しいため。
Ver2の内容自体は、ZOOメンバーの過去を語る短編集で、これを読まずとも5巻を楽しむことはできます(そもそも5巻自体が特殊ですが)。しかし、過去話の中で登場するのが後々の重要人物だったりするので、早めに読んでおいてもらいたいところ。となると、やはり新章開幕前の4巻の後がベストのタイミングとなります。
重要!Ver3について
このVer3は是非8巻を読む前に読んでください!
Ver3はアジアンと彼の仲間達がメインの短編集なのですが、ここで出てくる登場人物を把握しておけば、8巻の読み方がかなり変わってくると思います。
Ver4について
Ver4はVer0から本編1巻の間の時系列にあるエピソード集。
11巻の前に刊行されているのですが、どのタイミングで読んでも大丈夫です。良い息抜きになります。
内容的にはダンジョン多めですので、1巻の雰囲気が好きな方は特に楽しめると思います。
こんな感じで、本編とVerの交錯がちょっとだけややこしい「薔薇のマリア」シリーズ。
内容的にもかなり実験的だったりエロだったりグロだったりと、読者をブンブンと振り回す展開の数々に投げ出しそうになるかもしれません。
ですが、この作品だけの魅力、この作品でしか読めない世界という、強烈で圧倒的なまでの個性をもったシリーズです。
ぜひ最後まで「薔薇のマリア」の世界を堪能してほしい。最後まで読み終えれば、必ず「薔薇のマリア」に出会えて良かったと思ってもらえると信じています。