隠れ姫いろがたり 紅紅葉


『隠れ姫いろがたり 紅紅葉』(深山くのえ著/小学館ルルル文庫)★★★★☆

隠れ姫いろがたり -紅紅葉- (小学館ルルル文庫 み 1-26)
隠れ姫いろがたり -紅紅葉- (小学館ルルル文庫 み 1-26)

2015年8月刊。
深山さんの新シリーズ開幕。
幼い頃にさらわれ、庶民の娘として育った皇女。
慣れない「皇女」としての暮らしに奮闘したり、周囲の何気ない悪意に傷ついたりしながら、主人公は自分を理解してくれる「宮様」への思いを募らせていきます。
主人公の恋と成長を描く一方、彼女の過去が秘める大きな謎が物語に影を落としていくのです。
序章としてかなり興味をそそられる物語でした。面白くなりそうなシリーズです。とても期待してます!

☆あらすじ☆
男女の双子の皇女として生まれた純子(いとこ)は、三歳のとき何者かにさらわれ宇治川に小舟で独り流されたものの、川辺を通りかかった老夫婦に保護され育てられた。
十二年後、素性が判明して都に戻されたが、すっかり庶民の娘に育っていることに周囲は驚き慌て、やがて失望する。そんなとき、偏屈だが書や楽器の名手として知られている兵部卿宮の理登(あやなり)が純子の教育係としてやってくる。無愛想だが教え方が上手く、周囲の女房らのように焦らせることもない理登に、純子は次第に心ひかれていく。理登もまた、純粋で生気溢れる純子を愛しく思うようになった。しかし純子の生母・弘徽殿の女御は理登が近づきすぎることを警戒し、二人は会うことを禁じられてしまう。純子が日増しに元気を失っていくことを伝え聞いた理登は一計を案じ・・・!?さらわれた皇女が宮中に戻ってきた時、眠っていた過去の事件と、秘めやかな恋が動き出す!田舎娘として育てられた皇女の美しい成長と恋を描く平安絵巻!

以下、ネタバレありの感想です。

 

3才の頃にさらわれ、12年経ってようやく「皇女」に戻った純子(いとこ)
皇女としての振る舞いに慣れない純子は、教育係としてやってきた理登(あやなり)と出会い、宮中の作法に悪戦苦闘しつつも少しずつ成長していくのです。

 

純子と理登の恋は思いの外、展開が早くて驚きました。
最初の手習いのシーン以来、中盤では全く会えなかったため、まさか終盤であそこまで一気に進むとは・・・・・・一夜過ごしちゃった・・・・・・?
お互いに悪意ある無責任な噂に傷つけられたふたりですから、惹かれ合うのも当然のこと。
純子の、真実だけを大切にしようとする姿は気高い美しさを感じました。

 

それにしても、面白いのはこの恋の始まりが不穏だということ。
身分の釣り合いはとれていますが、理登の悪評には何か陰謀のカオリがするし(弘徽殿が噂の出所?)、二人の秘密の恋がばれたら大きな騒動が起こりそうな予感。楽しみですね!

 

陰謀と言えば、やはり気になるのは純子の誘拐事件に隠された真実
母親である女御があまりにも怪しいのですが、実子を川に流す理由もわからないですし、他の人かもしれないですね。
うーん、気になる。

 

陰謀は不穏ですが、ストーリーそのものは穏やか。
といっても、前半は純子の周囲のウザさには辟易しましたが(´・ω・`)
特におモチ・・・じゃなくて望平の悪童っぷりにうんざり。あれで15才。まかり間違って帝になっちゃったらどうするんだ。

それでも、高倉は格好いいし、麗景殿に移ってからはようやく人間関係が落ち着きそうで一息つけました。これで安心して物語を楽しめる。

 

まだまだ序章という感じですが、とても良いスタートを切ったのではないでしょうか。
2巻も楽しみです!

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