我がヒーローのための絶対悪2


『我がヒーローのための絶対悪〈アルケマルス〉』(大泉貴著/小学館ガガガ文庫)★★★★★

我がヒーローのための絶対悪 2 (ガガガ文庫)
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前巻の感想はこちらから
我がヒーローのための絶対悪〈アルケマルス〉 | 晴れたら読書を

 

2015年8月刊。
待ちに待った第2巻。
最高だった1巻からの期待を裏切らない、良質なピカレスクロマンとなっていました。やはりこのシリーズは良い!!
怪人達を束ねる悪の総帥である主人公と、その最大の敵にして最愛の幼なじみである正義のヒーロー。
ふたりの「良き闘争」は、様々な思惑に巻き込まれながら、次なる段階へと進むのです。

☆あらすじ☆
少年は悪へと身を落とし続ける――。
正義のヒーロー・ガイムーンの勝利に終わった、あの正義と悪の激闘から二週間。 かつて正義に屈したと思われていた悪の総帥の出現に人々は恐怖したものの、時間が経つにつれてまた月杜市は平穏を取り戻しつつある。悪の組織・新生リヴァイアサンもそれ以来、表立った活動は控えていた。だが二代目ヘルヴェノム卿――沖名武尊はまだガイムーン打倒を諦めてはいなかった。 一方そのころ、二代目ヘルヴェノム卿の存在を重く見たリヴァイアサンの元幹部である第一種たちはヘルヴェノム卿の抹殺を画策。さらにミアも本来味方であるはずの【財団】の思惑により思いがけないピンチに晒されてしまうこととなる――。 第一種、【財団】、そして新たな存在「外種」。さまざまな試練が立ち塞がる中、武尊はガイムーンの正体・天羽ミアという最愛の少女を救うため、どれだけ自身が傷つこうと、月杜市のすべてを巻き込み絶対悪であることを渇望し続ける――。
青春ヒーローピカレスクロマン、新たな波紋を生む第二巻!

以下、ネタバレありの感想です。

 

1巻は単巻モノとして十分に面白かったのですが、やはり武尊とミアがどうなってしまうのか結末を見届けたい。そういうわけで、2巻が発売されてとても嬉しいです。ぜひラストまで書ききってほしい!

 

さて、その第2巻。
花音回と言えそうなほど、花音が目立っていました。というか輝いていた。

武尊と共に罪を背負う「共犯者」であり、今回でミアとも友人関係を結んだ花音。
武尊とミアのそれぞれの素の顔を知ってしまった花音は、二人の現状に心を痛め、そこに自らの「良き闘争」を見つけるのです。
優しいだけじゃなく、気高い強さを見せた花音の姿に感動しました。そんな彼女をして「武尊、ミアと三角関係になったら面白いなー」とか1巻の感想で書いてた自分を恥じるばかり。そういう俗な話じゃないんですよ!!
花音の見定めた闘争は、おそらく武尊やミアのそれよりもさらに困難なものとなるはず。それでも武尊とミアのために、花音には頑張って欲しいです。

 

というか、せめて花音に心を守ってもらわないと、いい加減、武尊が壊れてしまいそうですし・・・・・・。

前回で武尊が犯してしまった罪。あれが武尊の中の「悪」を加速させてしまったのでしょう。
殺人すらも躊躇わず、ただひたすらミアのための「絶対悪」になろうとする武尊。
割り切った素振りを見せつつも、一方で罪悪感の幻覚に苛まれている姿は痛々しすぎて堪りません。
ミアを救うためにそれしか方法がないとはいえ、どうにかならないものか。

それに、お互いのためにギクシャクと距離を置く武尊とミアの姿は見ていてとても辛いです。

やはり花音にストッパー兼架け橋として頑張ってもらわねば。

 

1巻では触り程度だった「財団」や「怪人」についても掘り下げられ、物語そのものもさらに面白くなってきました。
全ての始まりは「財団」にあったんですね。まさか武尊のスーツまでも「財団」の備品だったとは。
内部分裂しているようですが、初代のおばあちゃんのバックにはまだ「財団」がいるってこと?ミアを担いでいる派閥とは別口のようですが。

今回の事件で「財団」の動向がますます気になってきましたし、今後の展開が楽しみです。
上良真耶といい「青いガイムーン」といい、武尊とミアだけの闘争には留まらない話になってきました。どうなるんだろう。

 

もうひとつ気になるのはイカルガの動き。
武尊の組織であるはずのリヴァイアサンが分裂しそうなんですが。
足場が定まらないのは不安だなぁ(・ω・`;)

 

バトル面もヒートアップ。
暴走状態をコントロールしてパワーアップというのは王道展開で熱かったのですが、その背景を考えると悲壮感が溢れてしまうのはこの作品ならではですね。

そういえば、雑魚戦闘員「外種」の登場で「うおー!さらに特撮っぽくなってきた!」とかテンション上がったのに、終盤の大虐殺で血の気が引きました。ああいう無慈悲でエグい展開もこの作品ならではですね・・・・・・。

 

2巻もとても面白かったです。
早く3巻が読みたい!!

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