バリアクラッカー1 神の盾の光と影


『バリアクラッカー 神の盾の光と影』(囲恭之介著/電撃文庫)★★★☆☆

バリアクラッカー 神の盾の光と影 (電撃文庫)
バリアクラッカー 神の盾の光と影 (電撃文庫)

2015年8月刊。
第21回電撃小説大賞〈電撃文庫MAGAZINE賞〉受賞作。
なかなか楽しい構成のミステリー×ファンタジーでした。シスターと情報屋がコンビを組んで殺人事件の謎を追う物語。
二転三転するスピーディーな展開が魅力的な良作だと思います。

☆あらすじ☆
あらゆる傷と病いから人を守る不可視の盾、アイギス。その恩恵を受けて千年都市アーモロートは平和と繁栄を謳歌していた。
しかし、そこであり得るはずのない、世界の秩序を揺るがす殺人事件が起こる。アイギスを砕く者(バリアクラッカー)の存在が囁かれるなか、異端審問官のベルヘルミナは、情報屋クリカラとともに事件の謎を追う。
異端の嫌疑をかけられた少女、不老不死を望んだ古の教皇、そしてすべての鍵となる黙示録……。さまざまな手掛かりをたぐった先にある驚愕の真実とは!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

本作のカギを握るのは、外傷と病気から人間を守る「神の盾」アイギス。そして、アイギスの加護を得られない呪われた獣レプトイド
レプトイドから人々を守る異端審問官ベルヘルミナは、相棒の情報屋クリカラと共に、アイギスの加護のもとではあり得ないはずの殺人事件の謎を追うことになり、そこから彼女は思わぬ真実を知っていく・・・・・・というのが本作の大まかなストーリーです。

 

ゴシックミステリーな雰囲気を漂わせる殺人事件と、「アイギス」というファンタジー。二つの要素をうまく絡めつつ、物語は進展していきます。
アイギスクラッカーの存在やら、ベルの異端疑惑やら、二転三転する展開は常に緊張感を孕んでいて、とてもハラハラしました。さくっと身近な人が死んでいくので余計に(;`・ω・)
ヨープとかマリアーナとか、裏の顔っぽいのがあると思ってたのになぁ。

 

事件が進むにつれて、ベルとクリカラはアイギスという不可思議の真相に近づいていきます。
アイギスの仕組みについては、中盤で察することができたものの、いざしっかり説明されるとエゴが醜すぎて胸ヤケがします・・・・・・そんなものを受け入れた当時の人間は何を考えていたのか。

 

アイギスの秘密から「ファンタジーの振りをしたSF」だと明かしていくのは、面白い構成だったと思います。
私個人としては、最近これと似た構成の本を読んだばかりだったので、早い段階で結末に予想がついてしまったのが残念でしたが・・・・・・。
こういうお話って、ファンタジーにどっぷり浸かった頃に不意打ち的に読むのが楽しいんですよねぇ。惜しいことをした。

そうは言っても、少なくない伏線をうまく配置回収して綺麗にまとめた物語だったと思います。こういうのを良作と言うのでしょう。

 

気になるのは、「アイギスの秘密」という世界観的に一番盛り上がりそうな秘密をここで明かした以上、この先をどうやって進めるつもりなのかという点。
2巻が10月発売なんですよね。どういう話にするのでしょう?
ミューがバリアクラッカーの資質を見せたとしても、それがベルの宗教改革(?)にどう影響するのか。
人工衛星をぶっ壊してアイギスを消失させる展開になるのでしょうか?

 

この先の展開はまさに「予測不能」って感じですね。2巻に期待しようと思います٩( ‘ω’ )و

バリアクラッカー 神の盾の光と影 (電撃文庫)
囲恭之介
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。