宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た!


『宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た!』(松屋大好著/電撃文庫)★★★★☆

宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た! (電撃文庫)
宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た! (電撃文庫)

2015年8月刊。
すごい作品でした・・・・・・めっちゃ面白かった!
宇宙人だという村人たち。トンデモ科学やトンデモ生態が跋扈するメチャクチャな日常。
そんな四之村にある農業高校探偵部には、毎日のようにおかしな事件が舞い込んでくるのです。
東京育ちの主人公が送るのどかな田舎ライフは、さらっとグロく、ナチュラルに猟奇的。
脳みそをグルグルされる感じがたまりません。
この狂った雰囲気がクセになる!ε٩( ºωº )۶з

☆あらすじ☆
岐阜県の端にある四之村。穏やかな農村は仮の姿だった!? 現代科学を超えた農業理論がまかり通り、旧家が支配する自治組織。
探偵部の部長ハコさんは言う。この村の人間は宇宙人なのよ、と。この美人な先輩が言うことが、あながち笑えないと気づいたときにはすでに遅い。ぼくはいやおうなくこの村のすごさを思い知るのだった。超古代ミステリからオカルトまで、なんでもござれの村へようこそ!

以下、ネタバレありの感想です。

 

東京育ちの高校生神室圭治は、母の出身地である四之村へと引っ越し、農業高校に転校することになります。
村の有力者「八家」の一員として唐突に特別視され、戸惑う圭治。そんな時、彼は探偵部部長の祖母井葉子(ハコさん)と出会い、彼女と共に四之村で起こる不思議すぎる事件に次々と巻き込まれていくことになるのです。

 

第1話 肉食女子と吸血鬼

のどかな田舎ライフスタートと思いきや、さらっと人が死んでるし、フツーにそれが受け入れられていることに衝撃が走りました。
ここで読者は四之村のおかしさに強制的に気付かされるのです。なるほど、確かに「宇宙人の村」。村人みんな普通じゃない。

それぞれのテリトリー内で起こった事件は警察ではなく、各組織へ捜査権が委ねられる四之村。
そういうわけで、圭治とハコさんの最初の事件は部の敷地内で発見された「失血死体」の謎。

オーバーテクノロジーにオカルトが混じって推理どころじゃありません。
ていうかハコさん思いっきり推理外れてるし・・・・・・あ、これミステリーは風味だけだなって理解した瞬間でした(;`・ω・)

そういえば冒頭のイモムシの夢って、結局何かの伏線だったのでしょうか。

 

第2話 フォークダンスと首なし死体

序盤は穏やかな出だし。
やったね圭治くんお友達ができた!とか1万キロカロリーの大根とかふざけんな!とか。
やっと不思議だけどのんびりした田舎ライフ&学園日常モノが味わえるかと思っていました。最初だけでした。

またもさらっと殺人事件。首のすげ替え・・・・・・(꒪ཫ꒪; )
ここらへんから、村人のトンデモ生態が出てき始めました。「普通じゃない」どころじゃない。
今回なんて、TSですらないってすごいですよ。性別いらんやん。

圭治くんが主人公スキル発揮して女の子を落としても、四之村だと全然羨ましくないのが憐れです。ヤンデレー。

 

第3話 舌切り雀と時間停止

お伽噺+時間SFな1本。
途中までは「お?やっと普通に不思議な話かな?」とまたも思っていました。やっぱり最初だけでした。

時間が止まった世界に置き去りにされた人々。そんな世界でどうやって生き続けるのかと思ったら・・・・・・怖いぃぃいいいいいい(((゜Д゜;)))
出された食事の正体に鳥肌。
そんな世界を知らずに満喫していた寅次郎くんですが、あの後どうなったのでしょうね。時間を超えて届いた手紙を書いた後のこととか。血文字が怖い。

 

第4話 ハートマークと平等人間

今度こそ本当に普通に不思議で、普通に青春している短編でした。
まぁ、四之村のトンデモ生態が話のポイントになっているので、「普通」って何だろうって感じではあるんですけど。
パーフェクトな平等人間・・・・・・何が楽しくて生きているのか。
甘酸っぱくてほろ苦いお話でした。

それにしても「八家の神室家」って最初ほど権威を感じなくなってしまっているんですよねぇ。この話の姫様たちは格好良かったですけど、絶対的な権力者というわけでもないのか。

 

第5話 植物人間と皆殺しクッキング

神室以外の八家が登場するお話。ってことはほのぼの日常話なわけがない。

思った通りすぎて「うぎゃぁああああ」ってなりました・・・・・・3話の恐怖再び。
人間だろうと何だろうと知的生物はダメですよ。知能の多寡で云々とか言ってましたけど、それ以前に生理的に無理。

でもなー。ここは四之村ですから。何に知性が宿ってるのか分からないところが怖い。
煮汁があふれ出す描写で吐き気がしたのは初めてでした。

 

 

ほんとすごかった。グロくて頭おかしくて、めっちゃ面白い作品でした。
もっとこの頭オカシイ日常が読みたいものです。

結局、四之村の村人たちの正体は宇宙人の子孫でいいのかな。宇宙人そのものもいたりするのでしょうか。
圭治は神室家だけど普通な感じなのは何故なのでしょう。外界で生きていたのが影響しているのか、父親の血で宇宙人的な何かが薄まっているのか。
ただまぁ、後半になるにつれてちょっとずつ人間離れしているような気もしますし(反射神経が良くなってる?)、このまま話が続けば何かに目覚めるのかもしれませんね。

他の八家や村人をもっと見たいので、是非シリーズ化してください!
続刊待ってます(*´∀`)

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。