断罪官のデタラメな使い魔


『断罪官のデタラメな使い魔』(藤木わしろ著/HJ文庫)★★★☆☆

断罪官のデタラメな使い魔 (HJ文庫)
断罪官のデタラメな使い魔 (HJ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

2015年8月刊。
第9回HJ文庫大賞<銀賞>受賞作。
国をまたいで特権を行使し、魔法という「罪」を裁くことができる「裁判官」。
主人公たちはその裁判官と使い魔というコンビ。ストーリーはミステリー風味でおおっと思う仕掛けもあり、なかなか面白かったです。
この主人公コンビの距離感とか関係性が大変好みだったので、ぜひシリーズ化してほしい新作でした。

☆あらすじ☆
人の理を外れし強大な力=魔法に目覚めた者から、魔法を取り除くことが出来る唯一の存在《裁判官》。陸也と緋澄の男女コンビは、時に国家以上の権力を行使しながら、裁判官として世界各地で起こる魔法使い絡みの事件を次々と解決していた。そんな二人が新たな任務で訪れたのは、魔法使い《切裂きジャック》による連続殺人事件が噂される国で――。

以下、ネタバレありの感想です。

 

世界のどの国の統治者よりも強い権力を与えられた「裁判官」と、その護衛の魔法使いである「使い魔」
「裁判官」という名前のイメージとは裏腹に、その仕事は世界から〈法〉という罰を科せられた魔法使いの「罪」を祓うことであり、具体的にやってることはタイトル通りの「断罪官」とか、某アニメ風に言えば「執行官」という印象でした。全体的な雰囲気も刑事モノに近い感じ。

 

その「裁判官」と「使い魔」のコンビであるのが、主人公の陸也緋澄なのですが、この二人の正体(?)については完全に騙されました。
おおー、そうくるか!と思って、もう1回口絵から見直したら結構気を使ってどっちがどっちなのかをぼかしているんですよね。
まぁセリフでは積極的に騙しにかかってるんですけど。主人公が嘘をつくのはズルい!w

 

そんな嘘吐きなコンビが今回調査に乗り出すのは、切り裂きジャックによる連続殺人事件
もうこの単語だけで面白そうとか思っちゃうの、訓練されてる感ある(いや、ない?)

この事件の展開については、なかなか良い感じにミステリーとサスペンスとファンタジーを織り交ぜていて好みでした。もっとグロくても良かったかな!w

ジャックの正体については割と最初からあからさまでしたが、本題はその先にあり、その胸くそ悪さは予想以上。
悪役が救いようのないクズ共だっただけに、見せ場である断罪シーンの爽快感は素晴らしかったです。

 

ただ、よく分からなかったのは、なぜ大量殺人をさせていたのか?というところ。
無差別殺人を強いていた理由は出てきましたっけ?「ジャック」にもっと絶望させて魔法使いとしてレベルアップさせたかったのかな?少しそこらへんの説明が分かりづらかった気がします(私が見落としてるだけかもしれませんが)。孤児達の虐待や他の裁判官たちの殺人の方は分かりやすかったのですが・・・・・・。

 

そこだけ少し首を傾げてしまいましたが、全体的には面白い作品だったと思います。

なんたってキャラ配置が魅力的!
そもそも男女のお仕事コンビものが好きというのがあるんですけど、本作の陸也と緋澄の関係はまさにソレですからね!これだけでポイント高い!!(b´ω`d)
陸也と緋澄の過去には切なそうな何かがあるようですが、そこについては雰囲気を漂わせるだけに終わってしまいましたし、これは是非ともシリーズ化して掘り下げてほしいです。なぜ陸也が首輪をつける決意をするに至ったのか、とか、「元切り裂き魔」という名前の意味とか。

それと、裁判官と使い魔の関係が恋に発展してはいけない理由は緋澄の「法」だけが理由?
あの甘酸っぱいようでいて切ないムードはとても素敵だったのでもっと読みたいなー( ´艸`)

 

顔見せ程度だったエルリアレオンのコンビも良い感じでしたし、仲間入りしたシエルの活躍もまだまだみたいです。
というわけで、2巻が出ることを期待しています(=゚ω゚)ノ

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