戦うパン屋と機械じかけの看板娘2


『戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉2』(SOW著/HJ文庫)★★★★☆

戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉2 (HJ文庫)
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前巻の感想はこちらから
戦うパン屋と機械じかけの看板娘 | 晴れたら読書を

2015年8月刊。
元軍人の強面パン屋と元AIの看板娘のパン屋繁盛記第2弾。
今回もとても面白かったです!
前巻よりも、さらに戦争の陰惨さと戦後のきな臭さを感じさせつつも、一方でルートの素朴な優しさやスヴェンの可愛い暴走にほっこりさせるバランスが絶妙なんですよね。
この調子で長く続くシリーズになってほしいです( ・ㅂ・)و ̑̑

☆あらすじ☆
徐々に経営が安定し始めたパン屋「トッカーブロート」の店主ルートの元に、巨大飛空船で開催されるワイルティア・旧ペルフェの親睦パーティの招待状が届く。そのパーティで供されるパンを焼いて欲しいというのだ。お店の知名度アップを目論むスヴェンに説得され参加を決めるルートだが、その裏には政治的な思惑や陰謀が渦巻いているのであった。

以下、ネタバレありの感想です。

 

スヴェンの活躍とルートの努力により安定軌道に乗り始め、今度は経営規模の拡大を目指す「トッカーブロート」。
分かりやすい「権威」を求めていた彼らのところに、大規模な空中パーティーへの出張依頼が舞い込む、というのが今回のストーリー。

 

前回もパン屋繁盛記ラブコメな本筋のストーリーにぴりっと苦い「戦後の社会」をアクセントとして加えていた本作ですが、2巻ではその社会情勢がより深く、暗く、抉るように描かれていきました。

戦争孤児の存在については前巻でも触れていましたが、少年兵的存在が出てくると、孤児達の末路の哀しさにやりきれない気持ちになります。
大人が主導する国家の戦争に子どもが犠牲になるというのは、フィクションの世界であっても辛いものです。
なかでも印象的だったのはミリィの

「アタシは、ワイルティア人の名前、ろくに知らない」(中略)「お前らは知ってんのかよ・・・・・・ワイルティア人のなんてヤツが嫌いなんだよ。どんな顔してんだよ、そいつ・・・・・・」

という悲しいセリフ。「国」を憎むって、そういうことなんだよなぁ。不毛で、虚しい。

そんな憎悪を積極的に彼らを利用しようとする大人の胸くそ悪さ。今回の悪は報いを受けつつも、その裏では更に巨悪が存在するというやりきれなさ。
戦後でありながら、平和に向かうどころか大戦のインターバルのような不穏な雰囲気が出てきたようです。先行きがとても不安だ。
ルート達はあくまでパン屋なので開戦でどうこうなるとは思えませんが・・・・・・でもスヴェンの存在があるからどうなるのかわからないもんなぁ(´・ω・`)

 

今回の空中パーティーを襲った陰謀は暗鬱な雰囲気を撒き散らした結末となりましたが、一方でラブコメパートは相変わらず楽しくて面白かったです。このバランスが素晴らしい。
今回からルートの元上官ソフィアが本格的に登場。


これを見て元カノ!?(((゜Д゜;)))とびっくりしたのですが、そういうことだったかww
素直になれない可愛いお姉さんでした。
今後も出番が増えるといいな(*´∀`)

 

そういえばスヴェン=アーヴェイという事実にルートが気付いていることがハッキリしましたね。
これからどうするんだろ。ルートはあんまりこだわっていないようなので問題はなさそうですけど、スヴェンの人間化の背景にいるダイアンの存在が気になるんですよね。
スヴェン自身も知らない彼女の秘密も気になりますし。

 

色々と謎は残っていますし、3巻も楽しみです!

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