『世界の終わりの世界録4 異端の王』(細音啓著/MF文庫J)★★★☆☆
世界の終わりの世界録<アンコール>4 異端の覇王 (MF文庫J)【Amazon】/【BOOK☆WALKER】
前巻の感想はこちらから
2015年6月刊。
メディアミックスが展開されまくってノリに乗ってる王道ファンタジーの第4巻。
今回は大量の情報が開かれ、伏線を置きまくった巻という印象。
物語がどこへ向かうのか、徐々に示される道筋にゾクゾクします。
それはそうと、はっちゃけた三大姫が楽しそうで和みましたw
☆あらすじ☆
伝説の英勇エルラインが遺した至宝「世界録」。その在り処を世界中の国や旅団が探し求める時代――聖女エリエスとの邂逅を経て、揺るぎない決意を胸に刻んだレン。次の目的地として一行は、不穏な動きを見せる「王立七十二階位特務騎士団」の真意を測るべく、エリエスの「カナン巡礼聖教船」と共に覇都エルメキアを目指す。待ち受けるのは、世界最強の男・騎士王ゼルブライト、そして精霊の怯えの正体を探る剣聖シオン。「みんな気づいたんだよ。もしレンに『英勇の資格』なんて呼べるものがあるとすれば、それは――」。偽英勇は、やがて伝説となる英雄たちの輪舞曲の中心で、その存在を証明する――いま、最も王道を行くファンタジー、騒乱の第4弾!
以下、ネタバレありの感想です。
前回衝突した「王立七十二階位特務騎士団(エルメキア・ダスク)」と再対決の第4巻。
舞台はエルメキア・ダスクの本拠地である覇都エルメキアです。
序盤はまったりムードで進みます。
キリシェたち、ちゃんと仕事してはいたけど半分以上観光でしたよね?キリシェ可愛すぎません?
しかし、聖地で襲撃した光の怪物とエルメキア・ダスクの関連を突き止めるために覇都の城へ乗り込む中盤から物語は一気に加速。
レンが対峙した碑文の三賢者によって、またも新たな事実が明かされました。
古代召喚術を滅ぼす存在。
終焉戦争でエルラインたちが戦った敵の正体。
それが「光り輝く者たち」と呼ばれる謎の存在であることは明らかになりましたが、今のところ名称以上の情報はなし、と。
レンの旅の目的である世界録を手に入れればもっと情報が掴めるのでしょうが・・・・・・。
三賢者がつくりだした虚構精霊についても謎の解明には及ばず。
虚構精霊は精霊が怯えていることの小さな原因に過ぎないってどういうこと!?
一体、精霊は他に何を恐れているのか。謎は未だ謎のままです。
最後には沈黙機関なんていう新たな組織まで出てきましたし。
沈黙機関と「光り輝く者たち」には何か関係があるのでしょうか。
うーん。続きを待つしかないですね。もどかしい(´Д`;)
シリーズの謎がばらまかれた回でしたが、バトルは安定の熱さ。
強敵に必死で食らいつくレンの勇ましさが良かった!
努力を否定するかのような天才の存在を前に、くじけない強さが格好いいのです。
そして虚構精霊VS三大姫の対戦カードはちょっと笑ってしまいましたw
余裕だなぁー。まだまだレンに心配してもらうほどじゃないのよっていう強気なお姉様たちが天晴れ。
あとフィア先輩、物理がダメならもっと物理で!って、逞しすぎる・・・・・・(((゜Д゜;)))
剣聖シオンがようやくレンたちに接近したのにニアミスで残念。
ですが、役者が揃いつつあるような雰囲気が出てきました。次巻もとても楽しみです!