放課後アポカリプス2


『放課後アポカリプス2』(杉井光著/集英社ダッシュエックス文庫)★★★★☆

放課後アポカリプス2 (ダッシュエックス文庫)
放課後アポカリプス2 (ダッシュエックス文庫)

前巻の感想はこちらから
放課後アポカリプス1 | 晴れたら読書を

2015年6月刊。
待望のデスゲームシリーズ第2弾。
今回は唐突に始まったループの謎を追うことになるのですが、1巻の勢いに劣らぬ面白さでした!
それにしても、一つ謎が明らかになるとその倍は謎が降ってきているような。あああ続きが気になりますっ(´;ω;`)

☆あらすじ☆
毎週水曜日の放課後、僕ら全校生徒は校舎ごと見知らぬ荒野に呼び出される――《天使》たちと殺し合うために。殲滅と装備強化を繰り返し、少しずつ『ゲーム』の真実へと近づきつつあるさなか、とてつもなく強大な《天使》の襲撃を受けた僕らはなすすべもなく気を失い、目を醒ますと……その水曜日の朝に戻っていた!?放課後のチャイムが鳴るたびに水曜日の朝に引き戻され、しかもそのことを記憶しているのは僕の他には未咲だけ。際限なく繰り返される一日に二人きりで閉じ込められた僕と未咲は、原因と脱出の道を探り始める――
謎深まる極限のサバイバルゲーム小説シリーズ、第2弾!

以下、ネタバレありの感想です。

 

《天使化》した未咲と、《天使化》していた緋色。
そもそも《天使化》とは何なのか?という不気味さを抱えたまま、緋色たちは強大な《天使》の襲撃を受けるのです。
そして、その最中に起こった「6月10日の水曜日」を繰り返すというループ。今回はその謎に迫る物語でした。

 

ループものといえば先の見えない倦怠感がつきものだと思うのですが、この作品に関して言えばその倦怠感こそが「楽園」であるというのが皮肉です。

 

なぜループが起こるのか。
なぜ緋色と未咲しか記憶を保持していないのか。
なぜ戦っていないのに人が消えていくのか。
なぜ世界が縮小していくのか。

 

分からないことは多く、その不気味さは底知れない。
不穏すぎる平穏を、緋色と未咲はしがみつくように享受し続けるのです。
このループが終わった先には血みどろの死闘が待っているだけ。
緋色たちが必死に真実から目を背けていても、いったい誰が責められるでしょうか。

 

それでも気付いてしまった真実を受け入れ、残酷な現実に戻った緋色は強い。
ナイーブすぎて逃げ腰だった初期の緋色はもういないのですね。

 

そうして舞い戻った緋色を待っていたのは、《天使》との死闘の再開。
リスタート即ピンチになったものの、そこに彼を助けようとするクラスメイトが存在することが本当に救いですね。
2人きりの平穏を捨て、全員で死に物狂いに未来を掴もうとする姿に感動します。
「僕らに未来がないわけではない。血まみれでよくみえないだけだ」という印象的な一文が思い出されるシーンでした。

 

とはいえ、果たして未来はどこにあるのか。
天使との戦いが終われば日常を取り戻せるのでしょうか。
「高校生の日常」だけでなく「天使との死闘」も含めて全てがゲームであるかもしれないのに?
「保存されている原型」の存在が示唆されましたが、これも何が何やら・・・・・・。
チューリングテストは今回の壮大な伏線でしたが、「主観による思い込み」とか「認識≠現実」とかはこの作品全般にいえることなんじゃないかなぁ。
一体、何をどこまで信じていいのやら(;・∀・)

 

アポカリプスのタイトル回収や「知恵の樹」「生命の樹」が出てきて、ようやく一歩真実に近づいたはずなのに、降り注ぐような謎に溺れてしまいそうです。
《天使化》した人間にゲーム管理者と近い権限が与えられることの意味も気になりますし、何よりラスト!ラストどういうこと!?

 

またも盛大に気になるところで次に続いてしまったぁーーー!!
3巻を・・・・・・早くください・・・・・・っ(´;ω;`)

 

 

ここからちょっと余談。

私の「放課後アポカリプス」1巻のレビューが2巻の帯とポスターに載りました!
IMG_2709
最近、読書メーターの感想が帯に掲載されるケースが増えてきているようですが、まさか自分のものを選んでもらえるとは思わず、めちゃくちゃ嬉しかったです( ´ ▽ ` )
帯は名前のみですが(こちらは読メの感想かな)、ポスターには『ブログ「晴れたら読書を」管理人』と書いてあるそうです。


残念ながら最寄りの専門店にはポスターもPOPもなくて実物を見ることはできなかったのですが・・・・・・地方民の哀しみ(´・ω・`)
とても良い思い出になりました٩( ‘ω’ )و

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