詐欺師キッドの英雄演武1


『詐欺師キッドの英雄演武1』(大泉貴著/オーバーラップ文庫)★★★★☆

詐欺師キッドの英雄演武 1 (オーバーラップ文庫)
詐欺師キッドの英雄演武 1 (オーバーラップ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

2015年6月刊。
英雄の子孫を騙る詐欺師が、人類を救うために神の寵愛を賭けた戦いに挑むことになるというファンタジー。
特殊な力なんて持たない一介の詐欺師が、そのペテンだけで強者を圧倒していく爽快な物語でした。
偽物の英雄は「本物」になれるのか。偽物は「本物」の信頼に応えることができるのか。
その問いに応えるかのように、飄々とした主人公がここぞという時に見せる熱さがとても格好良かったです。
今回はまだ前哨戦ですが、かなり好みな主人公と物語。次巻以降も楽しみです!(*゚▽゚)ノ

☆あらすじ☆
「―おたくの魔法、騙りに堕ちたぜ」文明が発展し、神の不在が囁かれ始めた時代。伝説の英雄を騙って悪徳貴族から金銭をだまし取っていた詐欺師のキッドは、ある少女に協力を依頼される。「お願いします、キッド様。あなたにも参戦して頂きたいのです。神ユグラティアの制定せし戦い、“神儀演武”に」伝説は真実を伝えており、キッドとその仲間は世界を統べる7つの種族の戦い、神儀演武に巻き込まれることとなる。これは、嘘から始まる綻びだらけの英雄譚。詐欺師キッドの大いなるショータイム、いよいよスタート!

以下、ネタバレありの感想です。

 

主人公は、伝説の英雄ガンクードの子孫を騙り、貴族相手に荒稼ぎをする詐欺師キッド
そんな彼の噂を聞きつけ、助けを求めて現れたのが巫族の姫サーシャ

 

サーシャはキッドに対し、神ユグラティアが制定した「神儀演武」で戦い、神の寵愛を勝ち取るように依頼し、これを詐欺のチャンスと見込んだキッドが引き受けたことから物語は始まります。

 

神儀演武で戦うことになるのは天使や悪魔や魔女など、他の世界に存在する6つの種族。
神儀演武で負け続け、神の寵愛が薄れた結果、人類は世界のバランスを崩しかねない窮地に立ち、なんとしても次の神儀演武で勝たなければならない。

 

そんな切羽詰まった状態の中でサーシャが選んだのが、かつて唯一神儀演武で勝利した英雄ガンクードの子孫を名乗るキッドだったわけです。もちろん、キッドの正体が詐欺師なんて全く知らずに。

 

そのキッド。正真正銘、何の特殊能力も持たないただの人。
そんな彼がペテンとハッタリ、そしてトリックを駆使して傲慢な敵を「騙りに堕として」いく姿がとても爽快なのです!

 

特にリシュリュー卿相手の最後のどんでん返しは胸がすっとしました。
最初から全部仕込み。あれもこれもペテン。言うなればゲームそのものがペテン。
ゲーム内で勝つのではなく、敵がゲームに乗った段階で勝利確定というのが面白い。
いいですねー!こういう策略家タイプの主人公、大好きですよー( ・ㅂ・)و ̑̑

それに、キッドは冷静で飄々とした態度をとりつつ、熱くなるべきところで熱くなれる格好いい主人公でもありました。抑えようとして抑えきれない熱さが漏れ出る感じがたまりません。
騙す気満々だったくせに、サーシャの信頼に絆された結果、勢いにまかせて勝利宣言してしまうところも微笑ましいんですよねw

 

キッドの頼れる仲間たちもとても良い感じ。
ビジネスライクだけどツーカー。メンバーが揃った雰囲気が悪ガキチームみたいなところも非常に好みです。
キッドだけで何とかなるわけじゃなくて、仲間達と周到に準備して行動に起こすっていうのが良い。
神儀演武はチーム戦のようですし、今後のチームプレイにも期待できそうです。

 

それにしてもスマイリーが異世界人(日本人)っていう設定はいつかどこかで回収されるのでしょうか。実はキッドも?って疑ってたんですけどそうじゃないみたいだし。
あと熊マスクの下の素顔が気になりますw

 

今回は人類代表の演士を選ぶという前哨戦的な内容でしたが、次巻以降は他の種族とも戦って行くことになるのでしょう。本番はこれから。
人間相手では通用したキッドの騙りが、上位存在である他種族にどこまで通じるものなのか。
英雄を騙った「偽物」は、果たして「本物」の英雄となれるのか。

 

今後の展開がとても楽しみですヾ(*˙︶˙*)

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。