翼の帰る処1 下


『翼の帰る処 下』(妹尾ゆふ子著/幻冬舎コミックス)★★★★☆

翼の帰る処 (下)
翼の帰る処 (下)

前巻の感想はこちらから
翼の帰る処1 上 | 晴れたら読書を

2012年10月刊。初出は幻狼ファンタジアノベルス2008年11月刊。
読了直後にあれ!?1冊しか読んでない!?と思わずにいられないくらい濃密な下巻でした。
めちゃくちゃ面白くなってきています。ヤエトがあっちにこっちに大忙しすぎて、ますます過労で死にそうです・・・(´;ω;`)

☆あらすじ☆
北嶺太守である皇女に療養を命じられ、都に戻ってきたヤエト。皇女の実兄の元に身を寄せるが、そこで皇位継承権を巡る政争にヤエトは巻き込まれてしまう。一方、北嶺でヤエトの帰還を待つ皇女の身にも陰謀の魔の手が迫っていた!皇女を救い出すため、ヤエトは都を脱出し、雪に閉ざされた北嶺へ向かおうとするが―。歴史の光陰が織りなす壮大なるファンタジーロマン。

以下、ネタバレありの感想です。

 

皇女の命令で都に戻り、皇女の同母兄である第三皇子の元に逗留することになったヤエト。
しかし何だかんだと軟禁状態になり、訝しむうちにヤエトは第三皇子が皇女に仕掛けようとしている罠の存在を察知するのです。

 

上巻のラストでようやく主従スタートかと思っていたヤエトと皇女が、下巻でさっそく引き離されてて(皇女の命令ですが)ビックリしてしまいましたw
まぁ虚弱なヤエトに北嶺の厳冬は辛そうなのはわかりますが、移動ですでに死にそう・・・・・・。

 

それはともかく下巻前半は帝国の首都が舞台。
といってもヤエトはほぼ引きこもりだったので首都の様子はよく分かりませんでした。ちょっと残念。

皇妹が再登場しましたが、この人こんなキャラだったのかー。なるほど。
あとルーギンの想いは別に一方通行ってわけじゃなかったんですねw

 

そして今回の敵となった第三皇子。
使えなくなったら妹でも積極的に切り捨てる。そんな第三皇子へ皇帝が仕掛けていた罠も含め、竜種の非情さが垣間見える話でもありました。

 

第三皇子の仕掛けた皇女への「名被せの術」を解くために冬の北嶺へ戻らなければならなくなったヤエト。
名を教えてもらったことが、さっそくここで意味をもってくるんですね。
死にそうなヤエトにハラハラしつつ、なんだかやたら頼もしいオジさまたちにほっこりしてしまいました。
・・・・・・それにしても平均年齢の高い逃避行だなw

 

ヤエトが皇女を呼び戻すシーンは、なんだかとてもドキドキしてしまいました。
挿絵も綺麗でしたし、ヤエトの真摯な想いが伝わってくるというか。
彼にとって皇女への忠誠心がどこまでのものかは未だによくわからないんですけどね。ヤエト自身にとってもハッキリしてなさそうではある。

これだけ必死に、それこそ死ぬ覚悟で皇女のために駆けずりまわったくせに、ラストで「我が翼臣となってほしい」と言われて全力ではぐらかすとかww
往生際が悪すぎます。徹底しているとも言うけど。

 

物語自体も大きく動き出した予感。
皇女とヤエトが力を合わせて取り戻した鳥たちの飛翔の力。
「化鳥の騎士団」の復活は皇女に力を与えたわけですが、これを皇帝がどうみるか気になります。皇位継承争いの方も不穏ですし。

そして、恩寵の力が強まっていることの意味も謎です。
竜が云々の話がどうなるのかも気になりますし・・・・・・ああもう気になることばっかりだ!!

できるだけ早く2巻を読むことにします( ・ㅂ・)و ̑̑

 

書き下ろし短編「望郷の灯火」

北嶺に着いたばかりの頃の皇女のお話。

皇女視点だと、彼女の負けん気が強く出てなんだか読んでてにやけてしまいました。
そして「さらさらしおって」には腹筋が崩壊。あれは笑うしかないw
実は巻き毛がコンプレックスだったのでしょうか。

そこで笑わせておきながら、ルーギンとの会話で出た「灯火を、増やしたいな」のセリフにはじんわり感動させてくるという。
どういう主たるべきか、皇女の姿勢が見えた一幕だったと思います。
最後の一文にはまた笑いましたけど( ´ ▽ ` )

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